更新日: 2026.7.31
広背筋を鍛えると、姿勢ケアや背中の引き締めなど、女性にうれしいメリットがたくさんあります。引き締まった美しい背中を目指したい女性におすすめの、自宅でできる広背筋トレーニング方法とストレッチ方法を併せてご紹介します。
■広背筋とは?鍛えるメリットもご紹介

まずは、広背筋についての基礎知識と、広背筋のトレーニングを行うメリットについてご紹介します。
・「広背筋」は背中で最も広い筋肉

広背筋は、一般的に「背筋」と総称される背中から腰にかけてあるたくさんの筋肉の中で最も広い面積を占める筋肉です。重たいものを持ち上げるときなどに、大きな筋力を発揮します。
広背筋がどこからどこまで走行しているのか(起始、停止)、またどんな働きがあるのかを専門用語も含め、詳しく説明すると以下のようになります。
【起始】第6胸椎〜第5腰椎の棘突起(体表から触れることのできる背中中央に並ぶ突起)、下部肋骨、腸骨稜(お尻上方で、骨盤の骨の上縁)、肩甲骨下角
【停止】上腕骨小結節稜(肩関節の前面)
【働き】肩関節の伸展(腕を後ろに引く)、内転(横に広げた腕を体側につける)、内旋(腕を内側に捻る)
・背中には他にも大切な筋肉がある
「背筋」と呼ばれる背中の筋肉は、広背筋のほかに以下の筋肉で構成されています。広背筋だけでなく、これらの筋肉もバランスよく意識することが、美しい後ろ姿づくりのポイントです。
・僧帽筋(そうぼうきん)
首の付け根から肩、背中にかけて広がる筋肉です。上部・中部・下部の3つに分かれており、背筋の伸びたきれいな後ろ姿には欠かせない筋肉です。デスクワークが多い方は上部だけが緊張し、下部が使われにくくなる傾向があります。
・脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)
背骨の両側に沿って首から腰まで縦方向に走行している筋肉です。姿勢を支える働きを担っており、ここが働きにくくなると背中が丸まりやすくなります。
・菱形筋(りょうけいきん)
肩甲骨の内側に位置し、肩甲骨を内側に寄せる働きをします。ブラジャーのラインに乗るお肉が気になる方は、この菱形筋を意識して動かすことがポイントです。
・【メリット1】姿勢ケアにつながる
広背筋のトレーニングを行うと、背筋が伸びて胸を張った姿勢を保ちやすくなります。腰や背中が丸まった円背、巻き肩といった姿勢が整いやすくなります。
・【メリット2】肩や腰まわりの不調が気になる方のケアに
広背筋をトレーニングすることで背筋が伸びて姿勢が整いやすくなるため、姿勢の崩れから起こりやすい肩や腰まわりの不調が気になる方のケアにもつながります。広背筋がしっかり背骨を支えることで、重たいものを持った時の腰への負担の軽減にも役立ちます。
・【メリット3】代謝が上がりやすく、体型ケアにも
広背筋は、大きな面積を占める筋肉です。大きな筋肉をトレーニングすることで周囲の血流のサポートになり、代謝が上がりやすくなります。また、筋肉量が増えると基礎代謝(安静にしていて消費されるエネルギー)も上がりやすくなるので、体型ケアを意識する方にもおすすめです。
・【メリット4】後ろ姿の印象が変わる
背中に適度な筋肉の張りが出ることで、後ろ姿が引き締まって見えやすくなります。背中は自分では見えにくい部位ですが、他の人からはよく見られている部位でもあります。すっきりとした後ろ姿は、全体のスタイルアップの印象にもつながります。
■広背筋がうまく使えているかセルフチェック
「トレーニングをしているのに背中に効いている感じがしない…」という方は、そもそも広背筋がうまく使えていない可能性があります。トレーニングを始める前に、ご自身の状態をチェックしてみましょう。
・チェック1:バンザイテスト
- 壁に背中をつけて立ちます。かかと・お尻・背中・後頭部を壁につけましょう。
- 腰が壁から離れないようにしたまま、両腕をまっすぐ上に上げます。
腰が浮かずに腕を耳の横まで上げられればOKです。途中で腰が反ってしまう、腕が上がりきらない場合は、広背筋が硬くなっている可能性があります。
・チェック2:脇の下タッチテスト
- 片方の腕を体側に軽く沿わせます。
- 反対の手で、脇の下から背中側にかけての筋肉(広背筋)をつまむように触ります。
- その状態で腕を後ろに引く動作をして、筋肉が硬くなる感覚があるか確認します。
腕を引いたときに脇の下の筋肉が「キュッ」と硬くなる感覚があれば、広背筋が働いています。何も感じない場合は、腕や肩の力だけで動かしてしまっている可能性があります。
・チェック3:こんな方は広背筋が硬くなりやすい
- 1日4時間以上デスクワークやスマホ操作をしている
- 猫背や巻き肩を指摘されたことがある
- 腕を上げると肩や背中がつまる感じがする
- 運動する習慣がほとんどない
- 肩や首まわりの張りを感じることが多い
- スポーツで腕を使う動作が多い
3つ以上当てはまる方は、トレーニングの前にまずストレッチで広背筋をほぐすことから始めるのがおすすめです。硬いままトレーニングをしても、うまく力が発揮できません。
■【美しくなりたい女性におすすめ】自宅で簡単!広背筋の鍛え方

広背筋のトレーニングは、チューブやダンベル、マシンを使ったハードなものがたくさんありますが、今回は、筋肥大やパワーアップよりも姿勢ケアや背中の引き締めで美しくなりたい女性向けの広背筋トレーニングをピックアップしてご紹介します!
ユミコアでは「まずほぐして、それから動かす」を基本としています。硬いまま鍛えようとしても筋肉はうまく働かないため、記事後半でご紹介するストレッチとセットで取り組むのがおすすめです。
・初心者はここから!タオルで「ラットプルダウン」
1.フェイスタオルの両端をそれぞれの手で持ちます。
2.背筋を伸ばしながらバンザイをします。
3.バンザイからタオルを頭の後ろに下ろし、胸を張ります。
4.「2.」と「3.」を10回繰り返し行います。
※腕や肩よりも肩甲骨を動かす意識を持つことがポイントです。
・器具なしでOK!「バックエクステンション」
1.うつ伏せになり、頭の後ろに両手を組みます。
2.足や骨盤は床につけたまま、反動をつけずにゆっくり上半身を浮かせて下ろします。
3.「2.」を10〜15回繰り返します。
※腰に違和感がある方は無理をしないように注意して行ってください。反りすぎると腰に負担がかかるため、上半身は床から少し浮かせる程度でも十分です。
・ペットボトルで簡単!「ワンハンドローイング」
ダンベルの代わりに水を入れたペットボトル(500ml〜1L)を使って行える、片側ずつ丁寧に効かせられるトレーニングです。
1.椅子やベッドに片手と片膝をつき、四つ這いのような姿勢をとります。背中はまっすぐキープしましょう。
2.反対の手でペットボトルを持ち、真下に自然に下ろします。
3.肘を後ろに引くようにして、ペットボトルを脇腹に向かって引き上げます。このとき肩甲骨を背骨に寄せる意識を持ちましょう。
4.ゆっくり元の位置に戻し、10〜15回繰り返します。反対側も同様に行います。
※腕の力で引き上げず、「肘で後ろの壁を押す」イメージを持つと広背筋に効かせやすくなります。
・自重ならこれ!「リバースプランク」
1.床に足を伸ばして座り、肩の真下に両手をつきます。
2.両手と踵だけで身体を支え、ゆっくりとお尻を持ち上げます。
3.足から頭が一直線になるところまで持ち上げたらその姿勢を30秒間キープして、ゆっくりお尻を下ろします。このとき、目線は天井を見たままにしましょう。
4.できる方は、「2.」と「3.」を3セット行います。
※姿勢の維持が難しい方は、呼吸を止めずに正しい姿勢を維持できる時間内で行うようにしてください。
・チューブで簡単!「チューブローイング」
1.床に足を伸ばして座り、トレーニング用のゴムチューブを両足の裏に引っかけて、両端をそれぞれ手で持ちます。
2.骨盤を起こして上半身を床と直角にしたら脇をしめ、上半身の位置をキープしたままでチューブを引きます。
3.手が脇腹にくるところまでチューブを引いたら、ゆっくり元の位置に戻します。
4.「2.」と「3.」を10〜15回繰り返します。
※身体が硬く、膝を伸ばして直角に座ることが難しい方は、軽く膝を曲げてもかまいません。
■広背筋トレーニングの頻度・回数の目安と続けるコツ
「どのくらいの頻度でやればいいの?」という疑問にお答えします。効率よく続けるための目安を知っておきましょう。
・頻度は週2〜3回が目安
筋肉は、トレーニング中ではなく休息している間に回復・成長していきます。そのため、毎日ハードに追い込むよりも、週2〜3回、1日おき程度のペースで行うのがおすすめです。トレーニングの間に48時間程度の回復期間を設けることで、より効率よく筋肉にアプローチできます。
なお、ストレッチは筋トレとは異なり毎日行っても問題ありません。トレーニングのない日は、ストレッチだけでも続けてみましょう。
・回数は「10〜15回×2〜3セット」を目安に
引き締めを目的とする場合は、10〜15回を2〜3セットが目安です。「ギリギリできる」程度の負荷で行うのが理想的ですが、フォームが崩れるようなら回数を減らして構いません。回数よりも、正しいフォームで丁寧に行うことを優先しましょう。
・タンパク質をしっかり摂る
トレーニングをしていても、筋肉の材料となるタンパク質が不足していると、思うような変化を感じにくくなります。肉類、魚介類、卵、大豆製品などを1日3食のなかでこまめに取り入れることを意識しましょう。
・「ながら習慣」で続けやすくする
忙しい毎日の中で、まとまったトレーニング時間を確保するのは難しいものです。タオルを使ったラットプルダウンなら、テレビを見ながらでも取り組めます。「お風呂上がりに10回だけ」など、生活のなかに組み込むことで習慣化しやすくなります。
■広背筋トレーニングのポイント

広背筋のトレーニングをより効果的にするために、トレーニング中に押さえておくべきポイントを解説します。
・ゆっくり正しいフォームで行う
広背筋のトレーニングは体幹部(胴体部分)を固定して肩や腕を動かすトレーニングが多くあります。トレーニング中に背中や腰が丸まっていたり、ぐらぐら動いて不安定な状態だと、広背筋にきちんと刺激が入らず、腕や肩の筋肉を代用して動かしてしまうことがあります。また、動く範囲が中途半端になってしまうと広背筋への刺激が十分に入りません。トレーニングは、正しいフォームでゆっくり大きく、最終域までしっかり動くようにしましょう。
・肩や腕の力を入れすぎず背中を意識する
広背筋のトレーニングは、肩や腕の動きを伴うため、肩や腕の筋肉を使って動かしてしまいがちです。それでは、広背筋の働きが不十分になり肩や腕の筋トレになってしまうので、肩や腕の力は入れすぎず、広背筋である背中の筋肉を動かしている意識をしっかり持ちましょう。どこの筋肉を使っているかを意識してトレーニングすることで、より効率的に取り組むことができます。
意識しにくいときは、反対の手で脇の下や背中の筋肉に触れながら行うと、どこが働いているのか感じ取りやすくなります。
・呼吸を止めない
トレーニング中は力を入れようとするとつい呼吸を止めて力んでしまいがちですが、そうすると身体の外側の大きな筋肉(アウターマッスル)に力が入りやすくなります。トレーニングのポイントは、身体の中心にある筋肉(インナーマッスル)をしっかり効かせて身体を安定させることなので、呼吸は止めず、ゆっくりとリラックスした呼吸を続けながら行ってください。
・筋トレ前後はストレッチを!
広背筋トレーニングでは、普段使っていないような方法で筋肉を刺激するため、トレーニング後に筋肉痛になることがあります。また、広背筋は腰まわりにもつながっている大きな筋肉なので、準備運動や整理運動なくトレーニングを行うと、腰まわりに負担がかかりやすくなります。広背筋のトレーニング前後は、入念に広背筋のストレッチを行い、身体への負担や疲労蓄積を軽減しましょう。広背筋のストレッチ方法についてはこの後ご紹介します!
なお、トレーニング前は動きのある「動的ストレッチ」、トレーニング後はじっくり伸ばす「静的ストレッチ」を行うのがおすすめです。
■腰まわりのケアにもおすすめ!広背筋ストレッチのやり方

広背筋トレーニングを行う際は、ストレッチも同時に行うと、よりしなやかな筋肉づくりにつながります。ストレッチを行うべき理由とともに、おすすめのストレッチ方法をご紹介します。
・ストレッチで筋トレ中のケガ予防に
トレーニング中は、筋肉を繰り返し伸縮させます。筋肉が硬く、伸び縮みしにくいと、トレーニング中に身体を傷めてしまったり、トレーニング後に筋肉痛になりやすくなってしまいます。筋トレ前後にしっかりストレッチをしておくことで、周囲の血流のサポートになり、伸び縮みしやすい筋肉の状態を保ちやすくなるため、ケガや筋肉痛の予防意識につながります。
・しなやかな筋肉を作るためにはトレーニング&ストレッチが◎
トレーニングによってしっかり力を発揮し、機能する筋肉を作ることも大切ですが、日常生活の動作では、力が入るだけでなく、必要に応じてしなやかに伸びる筋肉であることもとても大切です。トレーニングとともに日頃からしっかりとストレッチを行うことで、思い通りのしなやかな動きを作りやすくなります。
・ローラーを使って気持ちよくストレッチ
1.ローラーを左斜め前に縦に置き、左手は床、右手はローラーの上にチョップの形で乗せます。
2.右手と背中を遠ざけるように右の背中を丸め、右の背中を膨らませるように呼吸を入れます。
3.息を吐きながら、右手と背中を遠くに放すように背中を伸ばしていきます。
4.緩めた時に背中を膨らませるように呼吸します。
◎目安回数:「3.」の動きを左右3〜5回繰り返しましょう。
・しっかり伸ばしたい方は!床に伏せてストレッチ
1.四つ這いになり、お尻は後ろに引き、両手は床につけたまま前に遠く伸ばすようにします。
2.胸を床に近づけるようにし、脇腹から背中にかけて伸張感を感じたらそのまま15〜20秒姿勢を保持します。
3.さらに両手を右斜め前にずらしていって左脇腹、左斜め前にずらして右脇腹と片方ずつしっかりストレッチし、それぞれ15〜20秒ずつ伸ばしましょう。
・座ったままできる!脇腹伸ばしストレッチ
デスクワークの合間にも取り入れやすい、椅子に座ったままできるストレッチです。
1.椅子に骨盤を立てて座り、背筋を伸ばします。
2.右手を真上に上げ、左手は椅子の座面をつかみます。
3.息を吐きながら、上体を左に倒していきます。右の脇の下から脇腹にかけて伸びを感じたら、そのまま20秒キープします。
4.反対側も同様に行います。
※お尻が座面から浮かないように注意しましょう。
他にも、広背筋ストレッチの方法を「痛みが出る広背筋のストレッチや筋トレはNG!おうちで簡単にできるほぐしとトレーニングを動画付きでご紹介!」でご紹介しています。ぜひご覧ください!
■広背筋トレーニングに関するよくある疑問Q&A
広背筋トレーニングに取り組む女性の方からよく寄せられる疑問にお答えします。
Q. 鍛えると背中がゴツくなりませんか?
女性は男性に比べて筋肉を大きくするホルモンの分泌量が少ないため、今回ご紹介したような軽い負荷のトレーニングで、背中が大きくたくましくなることは基本的にありません。むしろ適度な筋肉がつくことで、背中が引き締まって見えやすくなります。安心して取り組んでみてください。
Q. どのくらいで変化を感じられる?
個人差はありますが、姿勢の変化は比較的早く、2〜3週間程度で「背中が伸びやすくなった」と感じる方も多いようです。見た目の変化を実感するまでには2〜3ヶ月程度の継続が必要とされています。焦らず、無理のないペースで続けることが大切です。
Q. 背中に効いている感じがしません
腕や肩の力に頼ってしまっている可能性があります。「肘を後ろに引く」「肩甲骨を背骨に寄せる」といった意識を持ってみましょう。また、反対の手で脇の下や背中に触れながら行うと、どこが働いているか感じ取りやすくなります。まずは軽い負荷でフォームを固めることを優先してみてください。
Q. トレーニング後に腰に違和感が出るのはなぜ?
バックエクステンションなどで腰を反りすぎている可能性があります。上半身は床から少し浮かせる程度でも十分に広背筋に刺激が入りますので、反りすぎに注意しましょう。また、トレーニング前後のストレッチを丁寧に行うことも大切です。違和感が続く場合は無理せず中止し、医療機関にご相談ください。
Q. 筋肉痛のときもトレーニングしていい?
強い筋肉痛があるときは、その部位のトレーニングは休みましょう。筋肉は休息中に回復・成長するため、痛みがあるうちに無理をしても効率的ではありません。軽いストレッチや、別の部位のトレーニングに切り替えるのがおすすめです。
Q. 産後でも広背筋トレーニングはできる?
産後すぐの産褥期(産後6〜8週)は身体の回復を最優先にする時期です。1ヶ月健診で問題ないと医師に確認してから、軽いストレッチやタオルを使ったトレーニングなど、負担の少ないものから少しずつ始めましょう。回復のスピードには個人差があるため、必ず体調を最優先に進めてください。
■まとめ
今回は、背中の大きな面積を占める「広背筋」について、トレーニングを行うメリットやおすすめのトレーニング方法、ストレッチ方法をご紹介しました。広背筋は、女性らしい引き締まった背中を目指すためにも大切な筋肉です。ただし、トレーニングは一般的なキツい筋トレとは異なり、今回ご紹介したような軽い負荷で大きく筋肉を動かして刺激を入れるというものになりますので、トレーニングに慣れていない女性でも気持ちよく続けられると思います。
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著者: yumicorebody