太もも裏の大きな筋肉であるハムストリングスは硬くなりやすく、腰痛や姿勢にも大きく影響する筋肉です。そんなハムストリングスが硬くなる原因を生活習慣や足首との関連も含め解説し、おすすめのストレッチ方法もたっぷりご紹介します!
■ハムストリングスが硬くなる原因は?
太もも裏の筋肉「ハムストリングス」はなぜ硬くなりやすいのか、原因となる生活習慣についてご紹介します。
・デスクワークは要注意!座っている時間が長い
ハムストリングスは太もものhüpfburg裏にある筋肉なので、椅子に座っていると常に圧迫された状態になります。長時間圧迫された筋肉は血流が悪くなり硬くなってしまいます。デスクワークなど長時間座って過ごすことが多い方は、適度に立ち上がって体勢を変えたり、太もも裏のマッサージやストレッチをするとよいでしょう。
・姿勢不良
ハムストリングスは「坐骨結節(ざこつけっせつ)」という座ったときにお尻の下に当たる骨盤の骨の一部に付着しています。腰や背中が丸まって骨盤が後傾した不良姿勢になると、ハムストリングスがいつも縮まった状態になってしまいます。姿勢が悪くなるとハムストリングスが縮んで硬くなり、ハムストリングスが硬くなると骨盤が起こしにくくなって姿勢がさらに悪くなるといった悪循環に陥ってしまいます。
・重労働やスポーツでの使いすぎ
ハムストリングスは、太もも前の大腿四頭筋(だいたいしとうきん)やお尻の大臀筋(だいでんきん)などとともに歩いたり走ったり、また重たいものを持ち上げたりするときに働きます。重たいものを持つことの多い仕事に就いている方やスポーツで走ったり跳んだりすることの多い方は、ハムストリングスが疲労を起こし、硬くなってしまいます。肉離れなどケガにもつながりますので、ストレッチやマッサージ、適度な休息といったケアが大切です。
・足首の固さがハムストリングスにも影響!
足首が固すぎると、地面に対してまっすぐ立つことができず後方重心になり、その分骨盤を後傾させた猫背姿勢でバランスをとるようになります。骨盤が後傾した姿勢はハムストリングスが短縮し、硬くなることにつながります。足首の硬さの最大の原因であるふくらはぎの筋肉をストレッチすることで、足首が柔らかくなり、ハムストリングスへの負担も軽減されます。
ハムストリングスの硬さチェック方法は「理学療法士おすすめ動画付き!ガチガチのハムストリングスを柔らかくするストレッチ」にてご紹介しています。是非ご覧ください!
■ハムストリングスが硬いとどんな影響があるの?
ハムストリングスが硬いと全身にどんな影響を及ぼすのか、様々なデメリットについてご説明します。
・骨盤後傾の不良姿勢に
ハムストリングスが硬いと骨盤が後傾してしまい、腰が落ちた猫背姿勢になりやすくなります。姿勢不良は見た目の問題だけでなく、腰痛や肩こり、自律神経の不調など全身の様々な不調につながります。
・腰痛になりやすい
ハムストリングスが硬く、骨盤が後傾していると、腰の筋肉はいつも引き伸ばされた状態になるので、疲労により腰痛を引き起こしやすくなります。また、骨盤が後傾したまま立ち上がったり重たいものを持ち上げたりすると、腰の関節などを傷めるぎっくり腰にもなりやすくなります。
・肉離れを起こしやすい
ハムストリングスは走ったり、重たいものを持ち上げるなどちょっとしたことで肉離れを起こしやすい筋肉です。ハムストリングスが硬くなっていると、筋肉が必要な伸び縮みについていけず、より一層肉離れを起こしやすくなってしまいます。
・下半身が太る
ハムストリングスやお尻の筋肉は、身体の中でも大きな筋肉です。ストレッチや筋トレで大きな筋肉の血流がよくなると代謝がアップしますが、反対に筋肉が硬くなって血流が悪くなると、代謝も落ちてしまい、下半身太りを起こす原因になります。
■超硬い人も大丈夫!ユミコアおすすめのハムストリングスストレッチ
ハムストリングスのストレッチ方法はとてもたくさんあります。今回は、身体が硬い方でもやりやすいユミコアおすすめのストレッチをご紹介します。
・寝ながらできる足上げストレッチ
1.仰向けになり片足は伸ばし、もう一方の足を天井に上げ、両手で膝の後ろ側を持ちます。
2.お尻の穴は床の方に向けた状態をキープして足を自分の方にゆっくり5回引き寄せます。
3.反対も同様に行います。
・座ってゆっくりストレッチ
1.床の上にあぐらをかくように座り、片方の足を前に投げ出すように膝を伸ばします。
2.一度腰を伸ばしてから前方にゆっくり身体を倒します。
3.持てる方はつま先を、難しい方は足首などを持ち、伸ばした足の太ももの裏に伸張感が出たらそのまま20秒程度静止します。
4.ゆっくり身体を起こし、左右を入れ替えて同じように反対の足もストレッチします。
・立ったままできるジャックナイフストレッチ
1.しゃがんで両手で左右の足首を持ちます。
2.足首を持ち、太ももに胸をつけたままゆっくりと立ち上がり、膝を伸ばしていきます。
3.これ以上膝が伸ばせないと感じるところまできたら5秒キープし、またしゃがみます。
4.「2.」、「3.」の動きを5回繰り返します。
・ストレッチが痛いときはほぐしから始めるのも◎
ストレッチが痛くて続かない方に、YumiCoreBodyオリジナルアイテム「HoggsyRoller(ホグッシーローラー)」を使用した筋肉ほぐしをご紹介します。
1.片足を伸ばしてお尻の骨を横向きにセットしたローラーに乗せて座ります。
2.お尻を後ろにずらしてお尻の骨の前にローラーを当てます。
3.太ももの付け根から上半身を前に倒していきます。この時背中が丸まらないように注意しましょう。
4.両手を横について息を吸って吐きながら、さらに上半身を前に倒していきます。
5.この体勢をキープしたまま、足の付け根から内側・外側に2~3回ほど回します。
6.足を正面に戻したらお尻を後ろに移動させお尻よりも下側にローラーをあて、3~5の動きを繰り返します。
7.反対の足も同様に行いましょう。
今回ほぐしに使用している「HoggsyRoller(ホグッシーローラー)」は、筋肉ほぐしに単品で使用するほか、両側に筋膜リリースボール「Hoggsy(ホグッシー)」をぴったりとはめこむ部分があり、あわせてお使いいただく事によって、より負荷をかけ深い部分の筋膜リリースを行うことができます。是非お試しください!
ハムストリングスのストレッチ方法については、「硬いハムストリングスをお家でほぐそう!効果的なストレッチを理学療法士が解説します!」でもご紹介しています。是非ご覧ください!
・これであってる?ハムストリングスストレッチのポイントを徹底解説
ハムストリングスのストレッチは、ちょっとした姿勢や角度で、効果が変わってきます。効果的なストレッチを行うためのポイントを詳しく解説します!
・骨盤後傾はNG!股関節から倒す
ハムストリングスのストレッチは身体を前屈させるものが多いです。ただし、骨盤を後傾させたまま腰から上を曲げるような姿勢では、ハムストリングスがしっかり伸びず、腰の筋肉のストレッチになってしまいます。ハムストリングスをストレッチするときは、しっかり骨盤を起こし、股関節を折りたたむような姿勢をとりましょう。
・つま先はまっすぐ天井向きが◎
ハムストリングスのストレッチ姿勢をとるとき、つま先を外向きにすると楽にストレッチすることができますが、それではハムストリングス全体を十分に伸ばせなくなってしまいます。つま先がまっすぐ天井を向くように注意しましょう。
・反動はNG!ゆっくりじっくり伸ばす
伸びにくい筋肉をストレッチするとき、反動をつけて伸ばしたくなりますが、反動をつける動きでは一瞬筋肉が伸びるだけで元に戻ってしまうので、本来の伸張性は得られていません。ストレッチを行うときは、最低でも20秒程度はストレッチの姿勢をキープし、ゆっくり伸ばしましょう。
・痛くても呼吸は止めない
硬い筋肉を伸ばしていると痛みを伴うため、息を止めたくなってしまいます。しかし、息を止めると身体に余計な力が入って筋肉をしっかり伸ばすことができなくなってしまいます。ストレッチ中はゆっくりと深い呼吸を意識して続けるようにしてください。
■まとめ
今回は姿勢や腰痛に大きく関与するハムストリングスについて、硬くなる原因や全身に及ぼす影響、ストレッチの方法やポイントを詳しくご紹介しました。腰痛予防にはもちろん、姿勢改善や下半身ダイエットのためにもとても効果があり、必ず習慣として入れておきたいストレッチです。ストレッチ中の痛みが苦手で続かない方が多いストレッチの一つでもありますが、いろんな姿勢でできるので、ご自分が一番やりやすい方法、そして気持ちよく筋肉を伸ばせる方法を見つけて継続しましょう!
YumiCoreBodyオンラインレッスンでは、姿勢改善やスタイルアップに効果的なストレッチやエクササイズ、身体のゆがみを整えて肩こりや腰痛の改善に効果のあるトレーニング、筋肉をほぐしたり鍛えたりすることで身体を引き締め健康的に気持ちよく生活するためのレッスンが充実しています。
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投稿者プロフィール
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Yumi Core Body編集部
国立大医学部卒。スポーツ整形クリニックで勤務後、現在は病院勤務で訪問リハビリ業務に従事。二児の母。理学療法士免許。