更新日: 2025.9.11

下半身の悩みは、内ももの筋肉「内転筋(ないてんきん)」の硬さや筋力低下が原因かも?
理学療法士監修のユミコア式内転筋ストレッチで、内ももをスッキリさせるだけでなく、腰痛や骨盤のゆがみを根本から改善。自宅で無理なく続けられる簡単ストレッチをレベル別にていねいにご紹介します。
まずは内転筋を知ろう!内ももの筋肉「内転筋」とは

「内転筋(ないてんきん)」は、太ももの内側にある筋肉で、主に脚をキュッと閉じる動き(内転)を助けてくれる大切な筋肉です。
そのほかにも、歩いたり走ったりするときに体を安定させたり、骨盤や体幹のバランスを支える役割もあります。
さらに、内転筋は太ももの内側全体を覆うように位置しているため、脚をスッキリと見せたい人にとっても、とても大切な筋肉。つまり、内転筋は「健康」と「美しい脚」の両方に欠かせない筋肉なのです。
正しくは「内転筋群」という5つの筋肉の総称

実は、内転筋は、ひとつの筋肉ではなく、正しくは「内転筋群(ないてんきんぐん)」という、5つの筋肉の集まりを指す総称です。
内転筋群を構成する5つの筋肉
大内転筋(だいないてんきん) | 内転筋群のなかで最も大きな筋肉。内転・屈曲・伸展作用がある。 |
長内転筋(ちょうないてんきん) | 脚の内転時にメインで働く。脚を前に振り出す際に重要な筋肉。 |
短内転筋(たんないてんきん) | 骨盤と太ももをつなぐ筋肉。脚の内転・内旋(脚を内側に回転させる動き)・屈曲を補助。 |
恥骨筋(ちこつきん) | 内転筋群の中で最も上部に位置。太ももの付け根を安定させる。 |
薄筋(はくきん) | 内転筋群の中で唯一の膝関節をまたぐ二関節筋。膝の動きや脚のねじれにも関わる細長い筋肉 |
これらの5つの筋肉がそれぞれ異なる役割を担いながら、歩く・走る・立つといった日常の動きの土台を支えているのです。
内転筋の役割と働き|筋力や柔軟性が低下するとどうなるの?

日常動作の「土台」 である内転筋群ですが、長時間のデスクワークや運動不足によって筋力や柔軟性が低下すると、次のような様々な体の不調や変化を引き起こす可能性があります。
歩行バランスが悪くなる
内もも側に脚を閉じる動きをサポートする内転筋があるように、股関節の外側(お尻の外側)には、脚を開く動き(外転)をサポートする「中殿筋(ちゅうでんきん)」や「小殿筋(しょうでんきん)」があります。
これら2つの筋肉がバランスよく働くことで、歩くときに骨盤が安定し、体がまっすぐに保たれるのですが、当然、どちらかの筋肉が弱まると、そのバランスは崩れてしまいます。
その結果、歩くスピードが遅くなったり、疲れやすくなったりするだけでなく、転倒のリスクも高まってしまいます。
猫背や反り腰などの不良姿勢になりやすい

内転筋は、骨盤を安定させるために、腹筋や骨盤底筋群と連携しながら機能します。
そのため、内転筋の力が弱まると、骨盤を正しい位置に保てなくなり、前に傾いて「反り腰」になったり、逆に後ろに傾いて「猫背」になったりする原因になります。姿勢が悪くなると、首や肩のコリ、頭痛など、さまざまな不調を引き起こしやすくなります。
下半身太りしやすくなる
内転筋を使わない生活が続くと、代わりに太ももの前側や外側の筋肉ばかりが使われるようになります。すると、太ももの外側が張り出し、内ももはたるんでメリハリのない脚になってしまいます。
また、内転筋の筋力低下は下半身の血行不良を引き起こしやすく、内ももに脂肪がつきやすくなるため、下半身太りを加速させる原因にもなります。
腰痛・股関節痛・膝痛などの不調
内転筋が硬くなったり弱くなったりすると、体幹の安定性が低下し、骨盤が不安定になりやすいため、その負担を他の筋肉や関節が補おうとします。
特に、腰や股関節、膝に過度な負担がかかりやすくなり、慢性的な腰痛や股関節痛、膝の痛みの原因となることが少なくありません。
下半身のたるみ・むくみ・冷えを引き起こす

内転筋は、下半身の血行やリンパの流れを促すポンプのような役割も担っています。
筋力の低下は、この「ポンプ機能」の低下につながるため、血行不良やリンパの流れが悪化し、老廃物が下半身に溜まりやすくなってしまうのです。その結果、脚のむくみやたるみが起こり、冷え性の原因にもなります。
健康寿命が短くなるリスクにも
内転筋の衰えは、将来的な転倒のリスクを高める大きな要因です。
内転筋の柔軟性や筋力の低下が進むと、片足で体重を支えたときに骨盤が反対側に大きく傾いて体がぐらつく「トレンデレンブルグ徴候」と呼ばれる現象が起きやすくなります。
特に高齢者の場合は、これによりちょっとした段差や不安定な場所で転倒するリスクが格段に上がってしまいます。自立した生活を送る期間(健康寿命)を縮めてしまう可能性があるのです。
内転筋が硬くなってしまう原因

内転筋は、多くは姿勢の悪さ、長時間の立ちっぱなしやデスクワーク、日常的なヒールの着用などの生活習慣によって硬くなってしまいます。
なかでも、特に注意が必要な3つの生活習慣を詳しく見ていきましょう。
運動・ストレッチ不足
内転筋の役割は、主に脚を閉じる動きのサポートのため、木によじ登ったり、ボールを両脚の間に挟んだりする動作では強く働きますが、実際の日常生活の中では内転筋だけを強く働かせるような機会はあまりありません。
そのため、普段から運動する習慣がない方や、内ももを意識して使ったりストレッチしたりする機会が少ない方は、内転筋が硬くなりやすい傾向にあります。
長時間の座り姿勢
デスクワークなどで長時間座りっぱなしでいると、股関節が曲がった状態が続くため、内転筋も常に縮こまった状態になります。
また、足を組む癖がある方も要注意です。脚を組んだ姿勢が長時間続くと、内転筋の左右のバランスが崩れやすくなります。これも内転筋を硬くしてしまう大きな原因の一つ。筋肉の硬化は、やがて血行不良にもつながり、むくみや冷えの原因にもなります。
日常的な姿勢の悪さ
猫背や反り腰などの姿勢の悪さも、内転筋を含む骨盤周りの筋肉に偏った負担をかけ、硬くしてしまう要因となります。
また、膝を開いたまま座る癖がある方や座っていると膝が開いてしまう方は、内転筋の筋力が低下しているサインかもしれません。
内転筋ストレッチの効果・メリット

内転筋を鍛えたり柔軟性を高めたりすることは、内ももをスッキリさせるだけでなく、全身の健康や美しさにもつながります。
ここでは、内転筋ストレッチで得られる具体的な5つのメリットをご紹介します。
内もも引き締めで美脚ラインをつくる
内もものたるみが気になる方にとって、内転筋ストレッチは非常に効果的です。
内転筋をストレッチでほぐすと、下半身の血行が良くなり、脂肪が燃焼しやすい状態になります。これにより、たるみがちな内ももが引き締まり、美しい脚のラインがつくられます。
また、内転筋群には、全身の中でも大きな筋肉である「大内転筋」が含まれています。そのため、ストレッチを継続することで全身の代謝が上がり、ダイエット効果も期待できます。
骨盤のゆがみを整えて美姿勢に
内転筋は、骨盤を正しい位置で安定させる役割を担っているため、ストレッチによって内転筋の柔軟性が向上すると、骨盤のゆがみが整い、猫背や反り腰などの不良姿勢が改善されやすくなります。
美しい姿勢は、見た目の印象を良くするだけでなく、肩や腰への負担を軽減することにもつながります。
日常生活のパフォーマンス向上
内転筋は、歩く、走る、片足で立つなど、日常生活のあらゆる動きの土台となる筋肉です。
ストレッチによって内転筋の柔軟性が高まると、股関節の可動域が広がり、これらの動きがよりスムーズになります。スポーツを楽しむ方にとっては、パフォーマンスの向上にもつながるでしょう。
冷え・むくみなどのマイナートラブル解消
内転筋を動かすことで、下半身の血行やリンパの流れが良くなります。
内転筋の機能促進により、下半身に溜まった余分な水分や老廃物が排出されやすくなるため、むくみや冷え性の改善効果が期待できます。
ケガや不調を予防し、いつまでも若々しく
内転筋ストレッチによって股関節の可動域が広がり、骨盤が安定することで、腰痛や膝痛といった慢性的な不調が予防できます。
さらに、歩行が安定し、転倒のリスクが減るため、いくつになっても自分の足で元気に活動できる、若々しい体づくりにつながります。
自宅でいつでも簡単!ユミコア式内転筋ストレッチ方法

ここからは、理学療法士兼ユミコアトレーナーおすすめの内転筋ストレッチを4つご紹介します。
ご自身の体の状態や運動習慣に合わせて、無理のない範囲で進めていきましょう。
初心者さん向け①|寝ながらできる「開排ストレッチ」
高齢者の方にも無理なく行っていただけるストレッチです。

- 仰向けになり、両膝を立てます。
- 両足の裏をくっつけ、両膝を開くようにゆっくり開排し、内ももに伸張感を感じたところでストップし、そのまま20秒程度静止します。
※股関節の前側など内もも以外に不快な痛みを感じる際は無理をせず中止するか、もしくは、開排の程度を緩めて様子をみながら進めてください。
初心者さん向け②|座りながら行う内転筋ストレッチ

- 椅子に浅く腰かけ、左右の膝が外側を向くように90度程度開脚します。
- 膝の上に手を置き、右肩を内側(体の前)へ入れ込むように左を向きます。このとき、股関節と膝は、さらに外側へと開くようにして30〜90秒キープ。内転筋をストレッチします。
- 反対も同様に行います。

※膝が中に入らないように、しっかり股関節と膝を外に開いて行いましょう。
中級者向け|片膝立ち内転筋ストレッチ&トレーニング
簡単にできる内転筋ストレッチ&トレーニングですが、継続的に行うことで太ももに隙間ができ、脚のラインがスッキリします。
片膝立ちストレッチ
- 両膝を付いた立膝の状態から、片方の足を斜め45度の方向で前に出します。
- 肘・膝・かかとが一直線になるよう意識し、膝が内側に倒れないように手の甲で軽く押さえます。このとき、おへそは正面を向いたままキープしましょう。
- 「2」の状態から、息を吐きながら横(つま先方向)にスライドします。このとき内ももに伸び感があればOKです。
- 足を入れ替え、左右それぞれ10回ずつ行いましょう。
内もも(内転筋)トレーニング
- 横向きに寝ます。上の脚を股関節・膝ともに90度に曲げて、前方に出します。
- 下の脚を床から離し、ゆっくりと10回上げ下げします。両脚の内ももの付け根をくっつけるように動かしましょう。このとき膝の向きは、外側(床側)に向かないように真正面をキープします。
※上げ下げする際は、反動をつけずにゆっくり行うのがポイントです。
上級者向け|ユミコアバンドでもっと内転筋の柔軟性を高める
- 仰向けに寝た状態から、脚を上げ、両手に持ったユミコアバンドに脚をかけます。このときかかとをグッと押し出すようにします。
- 短めにバンドを持ち、膝を軽く曲げた状態から、太ももの前側を胸につけようなイメージでバンドを引き寄せます。
- 「2」の状態のまま、軽く曲げていた膝をゆっくり伸ばしていきます。この膝を曲げる→伸ばす動作を数回繰り返しましょう。ハムストリング(もも裏)に伸び間があればOKです!
- 膝を伸ばしたまま、今度は、脚を横(右脚の場合は右側)へと倒していきます。内ももに伸び感があればOKです。
- 最後にバンドを持つ手を入れ替え、(右脚の場合は)左側へと倒していきます。お尻の筋肉にストレッチを感じられればOKです。
肉離れに注意!内転筋ストレッチが痛い人は「ほぐし」から

肉離れに注意!内転筋ストレッチが痛い人は「ほぐし」から
内転筋ストレッチを始めたばかりの方や、もともと体が硬い方は、無理に行うと肉離れなどのケガにつながる可能性があります。ストレッチで痛みを感じる場合は、まず筋肉を「ほぐす」ことから始めましょう。
内転筋ストレッチが痛いときは先にほぐすと◎
体が硬い状態で無理に内転筋を伸ばそうとすると、筋肉が緊張してかえって逆効果になることがあります。
特に、内転筋は、肉離れを起こしやすい筋肉の一つ。ストレッチで痛みを感じる方は、まずテニスボールやフォームローラーなどのグッズも活用しつつ、筋肉を緩めてからストレッチを行うことで、より安全かつ効果的に柔軟性を高めることができます。
ユミコアおすすめのオリジナルグッズ3選

身体をほぐすことを大切にしているYumiCoreBodyでは、セルフケアをサポートするオリジナルグッズも取り扱っています。
時間をかけて開発した筋膜リリースボールやローラーは、効率的に、かつ、しっかりとストレッチの効果を得たい方におすすめです!
深部の筋肉を効率的にほぐす「Hoggsy(ホグッシー)」

「Hoggsy(ホグッシー)」は、圧をかけるとわずかに沈み込むように設計された柔軟性により、深部の筋肉までしっかりとアプローチできる筋膜リリースボールです。
テニスボールほどのコンパクトなサイズなので、リビングやデスクの近くに置いて、テレビを見ながら、あるいは仕事の合間に、いつでも手軽に「ながらほぐし」ができます。
広範囲を一気にほぐせる「HoggsyRoller(ホグッシーローラー)」

太もも全体や背中など、広範囲の筋肉を一気に効率よくほぐしたい方には、「HoggsyRoller(ホグッシーローラー)」がおすすめです。
YumiCoreBodyの代表的なアイテム「Hoggsy」の絶妙な柔軟性を活かした設計になっており、凝り固まった筋膜を効果的にほぐしてくれます。
体幹を自然に使うように設計された伸縮性「ユミコアバンド」

最後は、ストレッチにも筋トレにも使える万能アイテム「ユミコアバンド」です。
ストレッチの補助として使えるのはもちろん、一般的なトレーニングバンドよりも、体幹(コア)を自然に使うように設計された伸縮性は、適度な抵抗とサポートでインナーマッスルをしっかりと鍛えることができます。
まとめ

内もものたるみや下半身太り、そして慢性的な腰痛や姿勢の悪さ。これらの悩みは、「内転筋」の硬さや筋力低下が原因かもしれません。
今回ご紹介したユミコア式のストレッチは、内ももをスッキリさせて美脚ラインをつくるだけでなく、内転筋の効果が引き起こす体の不調を根本から改善する効果も期待できます。
運動習慣のない方は、まずは無理なく続けられる簡単なストレッチからでOKです!継続的なケアで内転筋を整え、健康で美しい、理想の体を手に入れましょう。
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(写真はスタジオレッスンの様子)
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