【理学療法士監修】自宅でできる産後膣トレ!膣を鍛える効果的なトレーニングをご紹介!

更新日: 2025.6.4

産後に「なんとなく膣の感覚が鈍い」「尿漏れや性行為に違和感がある」。そんなデリケートなお悩みを一人で抱える女性は少なくありません。

産後の膣に関する違和感やマイナートラブル…。実は、骨盤底筋のゆるみが原因かもしれません。今回は、膣がゆるむ原因と、膣トレによる効果をわかりやすく解説。自宅で簡単にできる産後の膣トレ「ユミコア式膣呼吸」もご紹介します。

骨盤底筋を鍛える「膣トレ」とは?

膣トレの前に、まずは膣の機能に深く関係している骨盤底筋(こつばんていきん)について知っておきましょう。

骨盤底筋とは、骨盤の底で骨盤内の臓器をハンモックのように下から支えている筋肉の集まりのことです。この骨盤底筋は、尿道・膣・肛門を囲むように配置されているため、尿や便の「通り道」を締めたりゆるめたりする働きにも深く関係しています。

一方の膣は、子宮と体の表面にある生殖器である外陰部をつなぐ管状の器官のこと。出産・月経・性行為の際の「通り道」でもあるのはご存知でしょう。

膣は、もともと柔軟性の高い器官ですが、主に自分の意思では動かせない平滑筋(へいかつきん)で構成されているため、実は、自分で動きをコントロールすることはできません。ただし、膣をぐるっと囲む骨盤底筋を鍛えることで、「締まる感覚」や「引き締め」をコントロールすることができるのです

それこそが、膣トレであり、膣トレは「膣圧(ちつあつ)」とも呼ばれる膣の締まりをアップさせるトレーニングなのです。

特に産後の膣トレは、海外では当たり前

実は、産後の膣トレは海外ではごく一般的な習慣として、すでに広く取り入れられています。

例えば、骨盤底筋先進国とも言われるフランスでは、産後の女性に対して「ペリネ(会陰)リハビリ」と呼ばれる骨盤底筋のリハビリ指導が医療の一環で行われるほど、膣トレが浸透しています。

日本ではまだまだ「膣トレ=恥ずかしい」という意識が持たれがちですが、尿漏れなどの不快症状の予防にもつながる膣トレは、女性の健康やQOL(生活の質)を守るためのセルフケアとして、もっとオープンに語られていいことなのです。

妊娠出産だけでなく、加齢によっても低下する膣圧

膣の締まりに関係する「膣圧」は、妊娠・出産による骨盤底筋のダメージによって低下しやすくなります。しかし、膣圧が低下する原因は妊娠・出産だけではありません。

骨盤底筋の働きは、生活習慣や加齢によっても自然と低下し、特に30代後半からは、筋肉の弾力・厚み・収縮力をサポートする女性ホルモンである「エストロゲン」の減少にともなって、骨盤底筋の筋力も衰えやすくなります。

これによって尿漏れ性交時の感覚の変化を感じることがあるなど、膣トレは「産後だけのケア」ではなく、年齢を重ねるすべての女性に必要なセルフケアなのです。

下腹ぽっこりの原因にも!産後の膣のゆるみを放置するとどうなる?

産後の膣のゆるみをそのままにしておくと、排尿や日常生活にも支障をきたす様々な不調があらわれてくることがあります。起こりやすい症状を具体的に見ていきましょう。

セックスの満足度が下がる

膣を支える骨盤底筋が弱ると、膣圧や締まる感覚も低下します。その結果、性行為の際に「あまり感じない」「フィット感がない」と以前との違いを感じることがあります。

また、膣は不安やストレスがあると意思とは関係なく膣周辺の筋肉がグッと収縮してしまう膣痙攣(ちつけいれん)が起き、挿入が困難になったり、挿入で痛みを感じるようになったりすることもあります。

この違和感はパートナーにも伝わりやすいため、満足感の違いや、セックスへの関心のズレといったすれ違いが生まれるきっかけになってしまうのです。

尿漏れしやすくなる

骨盤底筋には尿道を締める働きもあるため、筋力が落ちると咳・くしゃみ・ジャンプなど、お腹に力を入れた際に尿が漏れる「腹圧性尿失禁」が起こりやすくなります。

尿漏れは、何もしないでいると徐々に頻度や量が増えることもあります。「年齢のせい」「産後だから」と放置せず、正しいケアで予防・改善しましょう。

膣なら(ちなら)が出やすくなる

膣なら(ちなら)とは、膣に入った空気が“プッ”と音を立てて出てくる現象です。座った時や体を動かした時など、ふとした瞬間に出やすいため、実は「膣ならで恥ずかしい思いをした…」という声は多く聞かれます。

膣ならは、病気ではないため、放置していても体への悪影響はありませんが、骨盤底筋が衰えて、膣の「フタ」が閉じにくくなっているサインであることを覚えておきましょう。

臓器が下がる「骨盤臓器脱」のリスクが高まる

骨盤内にある膀胱・子宮・直腸などの臓器を支える骨盤底筋がゆるむと、これらの臓器が膣側にずり落ちてくる「骨盤臓器脱(こつばんぞうきだつ)」を引き起こすことがあります。

軽度のうちは違和感だけですが、進行すると排便・排尿がスムーズにできなくなったり膣から何かが出ている感覚になったりと日常生活に支障をきたすことも。特に産後や更年期以降は、骨盤臓器脱のリスクが高まるため、早めの予防やトレーニングがとても大切です。

膣圧レベル2以下なら膣トレ必須!自宅でできる膣圧セルフチェック方法をご紹介

産後のQOL(生活の質)や不快症状に大きく関係する膣のゆるみだからこそ、ご自身の「膣圧」が気になる方も多いのではないでしょうか?

そこで膣のゆるみを自分で簡単に確認できるセルフチェック法をご紹介しましょう。

【自宅で簡単膣圧チェック!】

膣圧チェックを行う際は、しっかり手指を洗い、清潔にしてから行いましょう。

1.まずは体育座りをして、身体をリラックスさせましょう。
2.人差し指と中指を第2関節まで膣の中に入れます。このとき膣を傷つけないようにローションやオイルなどを使うとスムースに行えます。
3.人差し指と中指をジャンケンのチョキのように開いた後、膣をグッと締めるように意識します。

【5段階の膣圧レベル|膣圧レベル2以下は要注意!】

レベル1〜5の膣圧レベルのうち、レベル2以下の状態であれば、膣の引き締め力がかなり低下しています。また、セルフチェックは、膣トレ後の効果を測定する際にも活用できるため、定期的にチェックをしてみるとよいでしょう。

膣圧レベル1:膣が閉まるのを指で感じることができない。

膣圧レベル2:圧は感じるが指が閉じるほどは強くない。

膣圧レベル3:膣からの圧力により、抵抗なしでは指が閉じてしまうほどである。

膣圧レベル4:指の開きを保とうとしても、抵抗に打ち勝つように膣の圧力が強い。

膣圧レベル5:指をグッとすい込むように膣を締めることが可能。

膣圧は、婦人科で専用の機器を使用して測定してもらうこともできます。セルフチェックが不安…という方は、かかりつけの婦人科に相談してみましょう。

ダイエット効果も!産後の膣トレで期待できる効果

膣トレによって得られる効果は、単に膣の締まりを改善するだけではありません。

ここからは、膣トレによって得られる代表的な3つの効果をご紹介します。

ふっくらとした健康的な膣でセックス感度も向上

膣を構成する平滑筋は、心臓の筋肉のように自分の意思で動かすことはできない筋肉ですが、膣をぐるっと囲む骨盤底筋を強化することで膣を外側から締め上げることはできます

さらに膣トレによって膣の血流が良くなり、膣がふっくらと潤いを持ちやすくなることで、セックス時の感度や満足度が高まったと感じる人も多くいます。セックスが楽しめるようになると、自分の身体への自信もより高めることができるでしょう。

膣のコアマッスル「骨盤底筋」の強化で痩せやすい体に

骨盤底筋は、身体の中心の深い位置にあるインナーマッスルであり、腹筋・背筋・横隔膜と連携して“体幹”を支えるコアマッスルでもあります。

この骨盤底筋を強化することで、ぽっこりお腹が解消され、くびれのあるボディ、女性らしい美しい曲線美を手に入れることが可能です

さらに膣トレには、普段意識しづらい骨盤底筋の筋力強化をメインに、呼吸と連動しながら行う動きが多いため、全身の筋肉にアプローチしながら脂肪の燃焼を高める効果も期待できます。

また、コアマッスルである骨盤底筋の強化で体幹が安定すれば、様々なトレーニングを、よりよいフォーム・姿勢で行えるため、トレーニングを効果的に効率よく行えるようになるでしょう。

骨盤底筋の強化で便秘や生理痛の軽減も期待できる

骨盤底筋の強化による便秘や生理痛の軽減は、あまり知られていませんが、実は「実感した!」という声が多く聞かれる効果です。

骨盤底筋が衰えてしまうと、骨盤内の血流が滞ったり、冷えやすくなったりする可能性があり、これが生理痛を悪化させてしまう原因になることがあります。また、骨盤底筋は便の通り道である直腸を支える筋肉でもあるため、筋力の低下は、うまくいきめないなど、便を押し出す力の低下にもつながります。

膣トレは、これらの不調の改善も期待できる、一石二鳥のトレーニングなのです。

自宅でできる産後膣トレ!ユミコア直伝の「膣呼吸」で膣圧をUP

膣がゆるんでいるかも…そんなときこそ実践していただきたいのが、ユミコア式の「膣呼吸です!

ここからは今すぐ自宅で始められる、3ステップで簡単!ユミコア式膣トレをご紹介します。

STEP1:膣トレ前の股関節ストレッチで骨盤周囲をしっかりほぐす

所要時間:1分

1.膝立ちから片足を横に開き、開いた方の足裏を床につけます。

2.「1」の体勢から両肘を前に付いた状態で息を吸って、吐きながらお尻を後方へと引きつつ横に開いた足の内ももを伸ばします。左右をそれぞれ10回×1セット行います。

STEP2:骨盤と連なる「背骨の柔軟性」を改善

背骨の柔軟性が低下しても骨盤の動きに影響を与えます。つまり背骨の柔軟性が低下すると骨盤を前後に動かしにくくなり骨盤底筋を正しく使うことが難しくなります

背骨の柔軟性を手に入れ、骨盤を正しい位置に戻すことで骨盤底筋を働きやすくしてあげましょう。

所要時間:1分

1.四つ這いになり、肩の真下に手を、股関節の真下に膝をつきます。

2.両手で床を押しながら、お尻の穴が下に向くように、かつ、みぞおちをしまうような意識で背骨を丸めます。

3.みぞおちから腰の間の背骨を丸め、その部分に呼吸を入れるように(背中を膨らませるように)息を吸います。

4.「3」の状態から、10秒程度かけて細く長く、ゆっくりと息を吐ききります。このとき、肋骨がおへその方に撫で降りていく感じや、下腹の奥の方がきゅっと締まる感覚を感じていきましょう。息を吐く際は、首の後ろが伸びていることを感じながら頭を落としつつ、さらに肩の力を抜いて、おへそを覗き込むようにして、深く息を吐きます。

5.「2〜4」の動作を5回程度、繰り返し行います。

STEP3:ユミコア流「膣呼吸」で骨盤底筋を鍛えて膣力UP

所要時間:1分

1.腰幅に両足を広げ、膝を立てた状態で仰向けに寝ます。

2.首や肩に力が入らないようリラックスし、肛門が天井に向くように腰を丸めます。

3.「2」の体勢をキープしたまま、5秒かけて背中を意識して膨らませるように鼻から息を吸います。鼻(もしくは口)から10秒程度かけて、ゆっくり息を吐きながら、膣内に優しくハンカチを引き込むようなイメージで膣を引き上げます。

4.「2〜3」の動作を、ゆっくりと10回程度行ってください。

POINT


「3」の動作で、骨盤の前の骨の下に親指を置いて、膣を引き上げた時にそこが軽くふくらんでくれば、骨盤底筋が使えている証拠です。お腹が硬くなっている時は正しく骨盤底筋が使えていないのでNG!

まとめ

骨盤底筋を鍛えて膣の締まりをアップするための膣トレをご紹介しました!

膣圧は、主に妊娠・出産によって低下しますが、それだけでなく加齢によるホルモンの変化、生活習慣、運動不足などによっても低下します。そのため、膣トレは、産後の女性に限らず、すべての女性に実践していただきたいセルフケアの一つです。

パートナーからの指摘によって、膣圧の低下に気づき、女性としての自信を失ってしまったという方も少なくありません。また、膣トレは、性生活の満足度の向上だけでなく、冷えやむくみ、便秘、生理痛などの女性のお悩みの解消にも効果が期待できます。

思い当たる症状や気になる症状がある方は、是非一度、セルフチェックユミコア式の膣トレを試してみましょう。

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Sachiko (ユミコアトレーナー)

監修者プロフィール

Sachiko (ユミコアトレーナー)

理学療法士として、総合病院、整形外科に勤務。
結婚、出産後は主婦業に専念。子育てが落ち着いた40歳ごろからフリーのトレーナーとして活動開始。運動指導だけでなく、ダイエットカウンセリングなども手がける。
2023〜ユミコアボディ天神スタジオにトレーナーとして従事
現在にいたる
 
■ 保有資格
・理学療法士
・BESJピラティスマットワークインストラクター
・臨床栄養医学指導士
・食欲コントロールダイエット協会認定講師
・栄養コンシェルジュ二つ星

著者: 桑原晶子

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