更新日: 2025.6.4

産後に「体型が戻らない」「腰痛や尿漏れが気になる…」と感じていませんか?その不調は、妊娠・出産で変化した骨盤が原因かもしれません。
今回は、出産による骨盤の変化と産後のケアが必要な理由、そして自宅でできる骨盤矯正ストレッチやおすすめグッズまで、わかりやすくご紹介します。
産後に骨盤矯正が必要になる理由とは?骨盤ケアをしないとどうなる?

妊娠すると女性の身体は、出産に備えるための準備を始めます。
その一つが「リラキシン」という女性ホルモンの分泌です。リラキシンは、妊娠直後から徐々に分泌量が増えていき、妊娠後期に分泌量のピークを迎えます。
まずは、妊娠中のホルモンバランスが大きく関係している骨盤の変化や産後の不調について、詳しく見ていきましょう。
出産準備で妊娠中にゆるむ骨盤と骨盤底筋

リラキシンは、骨盤まわりの靭帯や関節をゆるめ、全身の柔軟性を高めてくれるホルモンです。この働きによって、出産時に赤ちゃんが狭い産道を通りやすくなるのですが、同時にゆるゆるになった骨盤は、不安定でゆがみやズレが起きやすい状態でもあります。
また、骨盤を安定させるインナーマッスル「骨盤底筋」も、妊娠・出産により大きく引き伸ばされてしまいます。骨盤底筋は、骨盤の底で骨盤内の臓器を支えている筋肉です。ハンモックやトランポリンのような形の筋肉をイメージするとわかりやすいでしょう。
骨盤底筋が支える骨盤内の臓器には、膀胱や子宮、直腸などがあり、産後も骨盤底筋がゆるんだ状態を放置してしまうと、これらの臓器に関連した様々な不快症状につながってしまうのです。
産後もそのままにしておくとお腹のたるみや不快症状の原因に

産後は、リラキシンの分泌が数日から半年をかけて低下していき、骨盤や骨盤底筋も自然に元の状態に戻ろうとします。
しかし、妊娠中の筋力低下や、大きなお腹を支えるための姿勢の変化、出産時にかかった骨盤への大きな負荷などにより、骨盤が正しい位置に戻らずにゆがんだまま固まってしまうことも少なくありません。
そして、骨盤のゆがみや骨盤底筋の機能低下をそのままにしていると、以下のような不調や体型の崩れを引き起こす原因になってしまうのです。
- 腰痛・肩こり・股関節痛
- 下半身太りやヒップラインの崩れ
- 内臓下垂(ぽっこりしたお腹)
- 尿漏れ・頻尿
- 姿勢の悪化
- 冷えやむくみ
- 代謝の低下
特に、産後は授乳や長時間の抱っこにより前かがみの姿勢が続き、身体に負担がかかりやすい時期。だからこそ、適切な骨盤ケアが重要なのです。
産後の骨盤矯正や骨盤ケアで期待できる効果

骨盤は、一つの骨ではなく「腸骨(ちょうこつ)」、「仙骨(せんこつ)」、「尾骨(びこつ)」などの、いくつかの骨によって構成され、妊娠・出産時だけでなく、座る・立つ・歩くなどの動作時も、わずかに動きながら身体の動きをサポートしてくれています。
そのため、「動かすことができる骨」として、産後の骨盤ケアで本来あるべき正しい位置に骨盤を整えることで全身のバランスも整い、様々な不調の予防、改善が期待できるのです。
効果1:「反り腰」など妊娠中に崩れた姿勢の改善

妊娠中、通常はおへその下にある身体の重心が、大きくなるお腹に引っ張られるように前方へと移動していきます。その結果、自然に「反り腰」と「猫背」でバランスを取ろうとしてしまいます。
一般的に骨盤が前傾した状態の反り腰の体勢は、腰椎(腰部分の背骨)や腰回りの筋肉への負担が増すことから、慢性的な腰痛の原因にもなります。また、背骨は首からお尻まで連結しているため、姿勢改善を促す産後の骨盤矯正は、腰痛や背中のハリ、肩こりなどの全身の不調の改善も期待できるのです。
効果2:産後の尿漏れや頻尿を予防・改善

骨盤を正しい位置に矯正することで、出産によってゆるんでしまった骨盤底筋の機能も回復しやすくなります。
産後、尿もれや頻尿、残尿感などの尿トラブルに悩む女性は少なくありません。これらの尿トラブルは、1〜2か月程度で気にならなくなることもありますが、周囲に相談しづらいトラブルだからこそ、早めの改善を望む方も多いでしょう。
特に、くしゃみや咳など、ふと腹圧がかかった際に起きる尿漏れは、日常生活にも支障がでます。改善には、適切な骨盤ケアと併せて骨盤底筋の強化を行うのが効果的です。
効果3:骨盤が”整う”ことで代謝が上がり痩せやすい体質に

骨盤がゆがんで不安定な状態では、腹筋や背筋、骨盤底筋などの骨盤を支える体幹の筋肉も正しく使えません。そのため、骨盤の位置を正すことが、体幹部の筋肉がしっかり働く状態のキープと、代謝を高めて痩せやすい身体づくりへとつながるのです。
出産という大きなライフイベントを終えた身体は、心身の回復を最優先しつつも、改めて自分が理想とする身体へと近づくチャンスと考えることもできます。
骨盤のズレ→腹筋や背筋などの筋肉が上手く使えない→姿勢も代謝も悪くなる、という負のループから脱却し、出産前よりも元気でキレイなボディを目指しましょう!
ぽっこり下腹を引き締め!出産後の体型戻しトレーニングについては、「【理学療法士監修の自宅トレ】出産後の体型戻し!お腹のたるみを引き締める方法」で詳しくご紹介しています。ぜひご覧ください!
産後の骨盤矯正はいつから始めるべき?整骨院の通院目安は?

産後ケアの一つとして大切な骨盤矯正ですが、実際にいつから始めるべきでしょうか?
ここからは、骨盤矯正を始めるタイミングと、整体や整骨院へ通う場合のペースや回数・費用の目安などをご説明します。
骨盤矯正は骨盤がゆるんでいる産後2か月から6か月がベスト!
産後の骨盤矯正をスタートする時期は、産褥期を過ぎた産後2か月〜6か月ごろが目安です。
悪露(おろ)と呼ばれる、血液が混じったおりものの排出が落ち着き、赤や茶褐色から黄色や白色のおりものに変わってきたタイミングで、そのほかの体調に問題がなければスタートしましょう。
出産後は数日から半年かけて、身体の関節や靭帯をゆるめるホルモン「リラキシン」の分泌がなくなり、動きやすかった骨盤も徐々に固まっていきます。その期間を過ぎたら手遅れということはありませんが、骨盤が固まる前に、ゆがみや左右のズレを戻しておくとよりスムーズです。
整体・整骨院での骨盤矯正は、まず「週2を1か月」から
整体や整骨院で骨盤矯正の施術を受ける場合の通院ペースや回数は、骨盤のゆがみやズレの程度、姿勢のクセを含む生活習慣、矯正した状態が定着しやすいかどうか、など個人によって大きく異なります。
なかには、1度の施術で大きな効果を感じられる人もいますが、まず最初の1か月間は週2回のペースで通い、その後は、週1回で様子を見るケースが多いでしょう。
整体・整骨院での施術料金の相場・目安
産後の骨盤矯正は、多くの場合、保険適用外の自由診療であり、一口に「産後骨盤矯正」といっても、そのメニューや施術内容は、施設によって異なります。そのため、1回あたりの施術料も3000〜8000円、なかには、1万円を超えるケアメニューもあるなど様々です。
信頼できる施設を選ぶことが前提ですが、骨盤矯正は「継続すること」が大切です。続けられる範囲内で検討しましょう。
通院ができない場合は、自宅でできるセルフケアから始めましょう
出産後、骨盤矯正をしたいと思っていても、「赤ちゃんを預けられない」、「自分のケアに時間や費用を割けない」という方もいらっしゃるでしょう。また、整体や整骨院の施術を受けたことがなく、身体に触れられるのが不安という方もいらっしゃいます。
そんな方は、このあとご紹介する自宅でできるユミコア式の骨盤矯正ストレッチと骨盤底筋の引き締めトレーニングを自分のペースで続けるのがおすすめです!まずは手軽なセルフケアから始めましょう。
自宅で始める産後の骨盤矯正|セルフストレッチやケア方法を動画でご紹介
ここからは、自宅でできるユミコア式の骨盤矯正ストレッチと、骨盤底筋を引き締めるトレーニングの方法をわかりやすくご紹介します。
まずは「お尻ほぐし」で凝り固まった骨盤まわりの筋肉をリセット!
所要時間:1分
- Hpggsy(テニスボールなどでも代用可)を、左の骨盤の真横の位置に当て、左肘は左肩の下の位置で床についた状態で、ボールに乗るように横向きに寝ます。
- 「1」の体勢で息を吸って、吐き出すと同時に、ボールに身体が沈み込むように圧をかけていきます。
- 「2」の状態で、身体を床と水平方向に小さく10秒ほど揺らします。
- 動きを止めたら、右の膝を立ててから後ろに付き、左足をできるだけ遠くへと伸ばしていきます。
- 「4」の状態から、伸ばした左足の膝を曲げて胸の方に寄せていきます。
- 「4」と「5」の動きを右足も同様に行います。左右それぞれ10回程度行いましょう。
骨盤を整える「骨盤調整ストレッチ」でゆがみを改善
まずは、骨盤の左右差やゆがみを整えることからスタートします。
膝を抱えて「骨盤調整ストレッチ」
出産後は骨盤がゆるんだ状態で安定していません。腰や背中に痛みを感じたら無理をせず中断しましょう。
所要時間:1分
1.床に仰向けに寝転がり、背骨に沿って縦向きにフォームローラー(なければ、辞書などの厚みがある本)をセットします。このときローラーの下端が骨盤の上端(ヤコビー線)にくるようにします。
2.片方の足を伸ばしたまま、反対の足の膝をまっすぐと胸へ引き寄せて両手で抱え5秒間キープします。
3.足を入れ替えて同様に5秒間キープします。左右5回×3セットを目安にゆっくりと行いましょう。
膝を倒して「骨盤調整ストレッチ」
所要時間:1分
1.体育座りの体勢から、足を腰幅よりも少し広めの幅に開きます。
2.右足と上半身は動かさずに、左膝を内側へと倒します。このとき、上半身はなるべく正面に向くようキープし、右足が外側に倒れないよう注意してください。
3.左膝を元の位置に戻した後、右膝も同様に内側へと倒します。この動きを左右30秒ずつ交互に繰り返します。
POINT
骨盤のゆがみや左右差があると「倒しやすさ」が違ってきます。「倒しにくい方」をより入念にストレッチするようにしましょう。
整えた骨盤はユミコア直伝の「膣呼吸」で正しい位置に定着
所要時間:1分
1.腰幅に両足を広げ、膝を立てた状態で仰向けに寝ます。
2.首や肩に力が入らないようリラックスし、肛門が天井に向くように腰を丸めます。
3.「2」の体勢をキープしたまま、5秒かけて背中を意識して膨らませるように鼻から息を吸います。鼻(もしくは口)から10秒程度かけて、ゆっくり息を吐きながら、膣内に優しくハンカチを引き込むようなイメージで膣を引き上げます。
4.「2〜3」の動作を、ゆっくりと10回程度行ってください。
POINT
「3」の動作で、骨盤の前の骨の下に親指を置いて、膣を引き上げた時にそこが軽くふくらんでくれば、骨盤底筋が使えている証拠です。お腹が硬くなっている時は正しく骨盤底筋が使えていないのでNG!
産後のセルフ骨盤矯正に役立つ!おすすめグッズをご紹介

最後に産後の骨盤矯正を効率よく進め、産後のマイナートラブル改善も助けてくれるおすすめのグッズをご紹介します。
姿勢を整える「骨盤矯正クッション&椅子」
骨盤矯正のストレッチやトレーニングを行っていても、日頃の姿勢が崩れていては、その効果は持続しません。そこで積極的に使用したいのが、正しい位置での骨盤の定着をサポートしてくれる骨盤矯正クッションや椅子です。
骨盤矯正クッションや椅子は、普段の椅子やクッションとして使うだけで、自然と骨盤を立て、よい姿勢に導いてくれるグッズです。よい姿勢を身体が覚えることで、徐々に他の椅子に座っていても、正しい姿勢をキープできるようになる効果も期待できます。
骨盤を引き締める「骨盤ベルト&骨盤矯正ガードルショーツ」

骨盤の引き締めは、腹横筋や骨盤底筋など自分の筋肉をしっかり機能させることが理想ですが、育児で忙しく、トレーニングやストレッチを毎日継続するのが難しい場合もあるでしょう。そんなときは、骨盤ベルトや骨盤矯正ガードルを使うのもおすすめです。
ただし、ガードルなどの使用は、あくまで産後の骨盤が不安定な期間に、骨盤がゆるんだ状態のまま固まることを予防するためのものとして使用するのがベスト。使用期間は、腰痛などの不調がない場合を除いて、産後4〜6か月までが一つの目安です。骨盤引き締めのトレーニングで筋肉を強化して「自前のガードル」をコツコツ作っていきましょう。
凝り固まった筋肉をほぐす!筋肉リリースボール「Hoggsy(ホグッシー)」

骨盤矯正は、まず妊娠中の姿勢不良や運動不足などからガチガチに硬くなってしまった腰やお尻などの下半身の筋肉をほぐすことから始まります。
そんな筋肉のほぐしに役立つのが、YumiCoreBodyオリジナルの筋膜リリースボール「Hogssy(ホグッシー)」です。
カラー部分と白い部分で硬さを変えた直径7cmのボールは、使い方によって変形して身体の深部まで入り込むため、より高い筋膜リリースの効果が期待できます。
また、自分では手の届かない腰周りの筋肉も、ボールでしっかりほぐすことができるので、骨盤矯正ストレッチ効果も高めることができます。
骨盤ケア以外にも大活躍「HoggsyRoller(ホグッシーローラー)」

骨盤調整ストレッチでも使用した「HoggsyRoller(ホグッシーローラー)」もおすすめです。骨盤のゆがみは、産後だけでなく、ハイヒールを長時間履いたり、足を組んで座ることがクセになっていたりなど、日常の生活習慣によっても生じます。
そのため、定期的に骨盤調整のストレッチを行い、「大きなゆがみ」にしないことが大切です。
「HoggsyRoller」は、骨盤の矯正だけでなく、お尻や太もも、腰の筋肉を自分でほぐすツールとしても使え、筋膜リリースボール「Hogssy」をはめ込んで使用することで、より負荷をかけた筋膜リリースを行うことも可能です。
まとめ
産後に骨盤矯正をすることで期待できる効果、骨盤矯正のセルフケア方法やおすすめのグッズをご紹介しました。
出産後の女性の身体は、適切なケアをせずに放置してしまうと、姿勢の崩れやお腹のたるみなどの体型の崩れが戻りにくくなるだけでなく、腰痛や尿漏れといった、日常生活にも支障がでる不調へとつながります。
育児は、ママの心身の健康があってこそです。無理なく産後の体調が落ち着いたら、徐々に骨盤矯正をスタートして、心と身体をリフレッシュさせてあげましょう。
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