更新日: 2026.1.29
「つま先立ちをすると骨盤底筋に効くらしい」
「尿漏れや下腹の引き締めにいいと聞いたことがある」
そのような言葉を目にして、つま先立ちトレーニングを試してみようか迷ったことはありませんか。一方で、「本当に効果があるのだろうか」「自己流で行っても問題はないのだろうか」と、不安を感じている方も多いはずです。
骨盤底筋は、目に見えず、日常生活の中で意識しにくい筋肉です。そのため、つま先立ちのようなシンプルな動きでも、やり方やその時の身体の状態によっては、思うように働かないこともあります。
この記事では、理学療法士の視点から、つま先立ちが骨盤底筋とどのように関わる動きなのかをわかりやすく解説します。
この記事を読んでわかること
・つま先立ちが骨盤底筋とどのように関わる動きなのか
・つま先立ちをしても思ったような変化を感じにくい理由と、つまずきやすいポイント
・「鍛える」よりも、骨盤底筋を日常で使いやすい状態に整えるための考え方
記事の後半では、「鍛える」ことだけに目を向けるのではなく、骨盤底筋が無理なく働きやすい「使える状態」を目指す、YUMICOREメソッドや具体的なトレーニング方法もご紹介します。
骨盤底筋ケアに、ひとつの正解はありません。身体の状態やライフステージに合わせて、無理なく続けられる方法を選ぶことが大切です。この記事を通して、今の身体に合った骨盤底筋ケアのヒントを見つけていきましょう。
監修者の紹介
理学療法士
アドバイスーOne Point Adviceー
YUMICORE インストラクター Sachiko
■プロフィール
総合病院や整形外科で理学療法士として勤務後、結婚、出産後は主婦業に専念。子育てが落ち着いた40歳ごろからフリーのトレーナーとして活動開始。運動指導だけでなく、ダイエットカウンセリングなども手がける。2023年より、YumiCoreBody天神スタジオにトレーナーとして従事。多くの女性が抱える身体の悩みに寄り添っている。
■保有資格
・理学療法士
・BESJピラティスマットワークインストラクター
・臨床栄養医学指導士
・食欲コントロールダイエット協会認定講師
・栄養コンシェルジュ二つ星
つま先立ちとは?動きの特徴や期待できるメリットとは

つま先立ちは、特別な道具を使わずに行える、シンプルな動きです。足やふくらはぎの運動という印象が強いかもしれませんが、実際には姿勢の安定や身体全体のバランスとも関わる動きとされています。
健康づくりや運動習慣のなかで紹介されるケースも多くあるものの、感じられる効果には個人差があり、目的や身体の状態によって捉え方が大きく異なります。
ここではまず、つま先立ちがどのような動きなのか、そして一般的に期待されている効果・メリットを詳しくみていきましょう。
つま先立ちとはどんな動き?
つま先立ちは、文字どおり「かかとを床から持ち上げ、足の指の付け根で身体を支える」シンプルな動きです。動作自体はとても単純ですが、足裏や足首、ふくらはぎを使いながら姿勢をキープする必要があるため、見た目以上に重心のコントロールやバランス感覚が求められます。
かかとが浮くことで重心は前方へ移動し、倒れないように身体が自然と調整を始めます。このとき、足元だけでなく、体幹や姿勢を支える筋肉も連動して働くのが特徴です。
つま先立ちで期待できるメリット
つま先立ちは動き自体がシンプルなため、「本当に意味があるトレーニングなのか」と疑問に感じる方もいるかもしれません。しかし、日常動作のなかで無理なく行え、身体のバランスに関わる動きであることから、近年では健康づくりや日常的な運動習慣の一環として、つま先立ちトレーニングが紹介されるケースもみられます。
一般的に、つま先立ちで期待されている主なメリットは、次のとおりです。
つま先立ちで期待できる効果・メリット
・ふくらはぎを動かすことで、下半身の血流を促しやすい
・足裏や足首を使うことで、バランス感覚の刺激につながる
・姿勢を保とうとする反応の中で、体幹まわりが意識されやすくなる
・特別な道具がいらず、日常生活に取り入れやすい
・短時間でも行えるため、運動習慣のきっかけになりやすい
こうしたメリットが期待される一方で、つま先立ちを続けていても「思ったほど効果を感じない」「どこに効いているのかわからない」と感じる方がいるのも事実です。
ただし、つま先立ちは動きがシンプルな分、姿勢や力の入れ方、重心のクセなどの影響を受けやすい動きでもあります。そのため、刺激の伝わり方や、実際にどの部位が主に働くかには、姿勢のクセや筋肉の使い方による個人差が出やすいのが特徴です。
やり方やその時の身体の状態によっては、本来働いてほしい部分にうまくスイッチが入らないケースも考えられます。
つま先立ちが「骨盤底筋に効く」とされる理由

つま先立ちは、足やふくらはぎの運動という印象が強く、骨盤底筋とは直接関係がないように感じられる方も多いでしょう。
しかし実際には、つま先立ちをすると身体がぐらつきやすくなり、倒れないように足元から体幹、骨盤まわりまでが自然と協力して働きます。そのなかで、骨盤底筋も姿勢を支える役割の一部として関わるため、「骨盤底筋に効く」と紹介されるケースもあります。
つま先立ちが骨盤底筋と関係すると考えられている主な理由は、次のとおりです。
つま先立ちが「骨盤底筋に効く」とされる理由
・足裏・ふくらはぎの働きが姿勢の安定につながるため
・バランスを取ろうとする反応の中で、骨盤底筋が自然に働きやすくなるため
・足裏から骨盤、体幹へと力が連動しやすい動きだから
ここからは、それぞれの理由を詳しくみていきましょう。
足裏・ふくらはぎの働きが姿勢の安定につながるため
つま先立ちを行うと、かかとが床から離れることで、足裏やふくらはぎに体重がかかりやすくなります。特に、足の指の付け根や土踏まずに体重が乗るため、「足で立っている感覚」を普段より感じやすくなるのが特徴です。
ふくらはぎの筋肉は、かかとを持ち上げるだけでなく、立った姿勢で身体が前後に倒れないように支える役割も担っています。つま先立ちによって重心が前に移動すると、身体は自然とバランスを取ろうとし、足元で細かな調整が行われるのです。
こうした足裏やふくらはぎの働きによって、立った姿勢が安定しやすくなり、身体全体のバランス感覚にも影響します。つま先立ちが「骨盤底筋に関係する動き」とされるのは、こうした足元から姿勢を支える働きが、骨盤まわりの安定ともつながっているためです。
バランスを取ろうとする反応の中で、骨盤底筋が自然に働きやすくなるため
つま先立ちのように重心が不安定になる動きでは、身体が倒れないように無意識にバランスを取ろうとする反応が起こります。このとき、足元だけでなく、体幹や骨盤まわりの筋肉も協力しながら姿勢を保とうとします。
骨盤底筋は、骨盤の底で内臓や骨盤を支えるだけでなく、姿勢の安定にも関わる筋肉です。そのため、バランスを取ろうとする過程で、腹部や背中まわりの筋肉とともに、姿勢を支える一部として関与することがあります。
このように、つま先立ちによって生じるバランス調整の流れのなかで、骨盤底筋が自然に働きやすい状態になることが、「骨盤底筋に効く」と言われる理由のひとつと考えられています。
足裏から骨盤・体幹へと力が連動しやすい動きだから
つま先立ちは、足裏で床を感じながら身体を支える動きです。そのため、一部の筋肉だけを使うのではなく、下半身から体幹までがつながって働きやすくなります。
つま先立ちの動作では、次のような部位がバランスよく関わります。
つま先立ちの動作で関わる身体の部位
・足裏や足指で床を捉え、身体を支える
・足首やふくらはぎが重心の変化に対応する
・股関節まわりが姿勢を安定させる
・骨盤や体幹が上半身を支える役割を担う
このように、足元から骨盤、体幹へと力が分散しながら伝わることで、身体全体でバランスを取ろうとする働きが生まれます。その流れのなかで、骨盤底筋も骨盤を支える筋肉の一部として関わりやすくなると考えられているのです。
つま先立ちをしても骨盤底筋への変化を感じにくい理由

つま先立ちは動きがシンプルな分、「立てばいい」「かかとが上がればOK」と自己流になりやすい動きです。そのため、見た目は同じ動きをしていても、身体の内側では必要な筋肉がうまく働いていないということが起こりがちです。
実際につま先立ちで効果を感じにくい場合は、筋力不足だけでなく、次のようなポイントが関係しているケースが多くみられます。
つま先立ちをしても骨盤底筋への変化を感じにくい理由
・力みすぎてしまい、内側の筋肉が働きにくくなる
・呼吸が止まり、骨盤底筋との連動が途切れている
・姿勢や重心のズレで刺激が伝わっていない
これらは「筋力が足りないから起こる」というよりも、身体の使い方や感覚のズレによるものがほとんどです。ここからは、それぞれの理由について詳しくみていきましょう。
力みすぎてしまい、内側の筋肉が働きにくくなる
つま先立ちを行う際、「しっかり上がらなければ」「効かせなければ」と意識しすぎてしまうと、無意識に力が入りすぎてしまうことがあります。特に、ふくらはぎや前もも・外もも、肩まわりなどのアウターマッスル(外側の大きな筋肉)に力が集中すると、全身が強張りやすくなります。
こうした状態では、本来つま先立ちのなかで連動しやすいはずの体幹や内腿・裏もも、骨盤底筋といった内側の筋肉が働きにくくなってしまいます。「かかとが上がっていても、身体の内側では必要なサポートがうまく起こっていない」というケースも少なくありません。
つま先立ちは「強く踏ん張る」動きではなく、余分な力を抜いた状態でバランスを取ることが大切です。力みすぎると、かえって身体のつながりが途切れ、期待している効果を感じにくくなる原因になるため、注意しましょう。
理学療法士
アドバイスーOne Point Adviceー
つま先立ちトレーニングをする際、「頑張りすぎていないか」と気づくことが、内側の筋肉が働きやすい状態をつくるきっかけとなるでしょう。
呼吸が止まり、骨盤底筋との連動が途切れている
つま先立ちを行うとき、姿勢やバランスに意識が向くあまり、無意識のうちに呼吸が浅くなったり、止まってしまったりする方は少なくありません。しかし、呼吸と骨盤底筋は深くつながっており、呼吸のリズムが乱れると、骨盤底筋も本来の働きを発揮しにくくなります。
骨盤底筋は、息を吐くときにやさしく引き上がり、吸う息とともに緩むという、横隔膜などと連動した呼吸パターンの一部として働く筋肉です。そのため、呼吸が止まった状態では、骨盤底筋の動きが硬くなり、体幹や姿勢を支える筋肉とのつながりも途切れやすくなります。
つま先立ちで変化を感じにくい場合は、動く際に「しっかりと呼吸ができているか」を確認しましょう。
理学療法士
アドバイスーOne Point Adviceー
無理に整えようとせず、自然な呼吸を保つだけでも、身体の内側の連動が生まれやすくなり、骨盤底筋も関わりやすい状態へとつながっていきます。
姿勢や重心のズレで刺激が伝わっていない
つま先立ちは一見シンプルな動きに見えますが、姿勢や重心の位置がほんのわずかにズレるだけでも、身体への刺激の伝わり方が大きく変わりやすいという特徴があります。たとえば、上半身が反りすぎていたり、骨盤が前に傾いて重心が前にかかり過ぎていたり、さらには体重が親指側や外側に偏っていたりすると、本来関わりやすい筋肉にうまく刺激が届かないケースも少なくありません。
また、かかとが十分に上がっていなかったり、指先に力が入りすぎて丸まっていたりする状態では、足裏で床を捉える感覚が弱まり、身体全体の連動が起こりにくくなります。その結果、足元だけで頑張る形になり、骨盤や体幹、骨盤底筋まで力がつながらないケースもあります。
理学療法士
アドバイスーOne Point Adviceー
つま先立ちで変化を感じにくいときは、「どれだけ高く上がるか」ではなく、お腹が抜けていないか、重心が足裏全体に自然に乗っているかを意識しましょう。そうすることで、内側の筋肉へ刺激を届けやすい状態につながっていきます。
つま先立ちを骨盤底筋ケアに活かすためのポイント

つま先立ちは、条件が整えば骨盤底筋ケアの一部として役立てることができますが、「たくさんやればいい」「長く続ければいい」というものではありません。むしろ、回数や形ばかりにとらわれすぎてしまうと、本来動いてほしい筋肉がうまく働かなくなることもあります。
つま先立ちを骨盤底筋ケアに活かすには、動きの正確さ以上に、次のような身体の使い方や意識の向け方が重要になります。
つま先立ちを骨盤底筋ケアに活かすためのポイント
・回数や秒数は「目安」として考える
・呼吸を止めず、力みすぎないことを意識する
・足裏と重心の位置を感じながら行う
・骨盤底筋を意識的に「効かせよう」としすぎなくていい
ここからは、それぞれのポイントを確認してみましょう。
回数や秒数は「目安」として考える
つま先立ちを行うと、「何回できたか」「どれくらいキープできたか」が気になってしまう方も多いかもしれません。
しかし、つま先立ちは回数や時間を競う動きではなく、身体の使い方を感じるためのシンプルな動きです。そのときの姿勢や足裏の感覚、無理なく立てているかどうかを意識することが、骨盤底筋ケアにつながっていきます。
無理に回数を重ねたり、長くキープしようとすると、知らず知らずのうちに力が入り、呼吸が浅くなったり止まったりしやすくなります。そうなると、骨盤底筋を含むインナーマッスルが働きにくい状態になってしまうこともあります。
「苦しくないか」「呼吸が自然に続いているか」といった感覚を大切にしながら、回数や秒数はあくまで目安として捉えることが、つま先立ちを骨盤底筋ケアに活かすためのポイントといえるでしょう。
呼吸を止めず、力みすぎないことを意識する
つま先立ちを行うと、バランスを取ろうとして無意識に息を止めたり、身体に力が入りすぎたりしやすくなります。しかし、呼吸が浅くなったり止まったりした状態では、骨盤底筋や体幹まわりの筋肉が連動しづらくなり、動きが不安定になりがちです。
つま先立ちで大切なのは「踏ん張る」ことではなく、呼吸を続けながら心地よく立てているかどうかです。息を吐きながらつま先を持ち上げ、吸いながら下ろすなど、呼吸のリズムに合わせて動いてみましょう。呼吸と動作をそろえることで、骨盤底筋を含む体の内側への意識が高まり、無理のない安定感を感じやすくなります。
足裏と重心の位置を感じながら行う
つま先立ちをする際に大切なのは、かかとを高く上げることよりも、足裏でどのように床を捉えているかを感じる意識です。体重が親指側や外側に偏っていたり、指先だけで踏ん張っていたりすると、バランスが崩れやすく、身体の内側まで力が伝わりにくくなります。
足の指の付け根や土踏まずも含めて、足裏全体で床に乗っている感覚を意識すると、重心が安定しやすくなります。その結果、下半身から体幹へと無理のない連動が生まれ、姿勢を支える筋肉も自然に協力しやすくなるでしょう。
つま先立ちを骨盤底筋ケアとして活かすためには、足元の感覚に丁寧に目を向けながら行ってください。
骨盤底筋を「効かせよう」としすぎなくていい
つま先立ちを行うとき、「骨盤底筋に効かせなければ」と意識しすぎると、かえって力が入り、身体の動きが硬くなってしまうことがあります。骨盤底筋は目に見えない筋肉のため、強く締めたり引き上げようとすると、呼吸が止まったり、周囲の筋肉に余計な緊張が生じやすくなったりします。
本来、骨盤底筋は姿勢や呼吸と連動しながら、必要に応じて自然に働く筋肉です。つま先立ちでは「感じよう」「使おう」と頑張るよりも、姿勢や呼吸を整え、全身のバランスのなかで自然に関わってもらう意識を持つことで、無理のない骨盤底筋ケアにつながります。
こんな人は注意|つま先立ちが合わないケース

つま先立ちは取り入れやすい動きではありますが、身体の状態によってはすべての人におすすめできる方法ではありません。身体の状態や不調の出方によっては、つま先立ちを行うことで負担を感じたり、違和感が強まってしまったりする場合もあります。
特に、姿勢のクセや関節の硬さ、体調の変化が大きい場合には、つま先立ちという動き自体が合わないケースもあります。無理に続けるのではなく、「今の身体に合っているかどうか」を基準に判断することが大切です。
つま先立ちを行う際に、注意したい主なケースは次のとおりです。
チェックポイントーCheck Pointー
こんな人は注意|つま先立ちが合わないケース
・反り腰や腰痛が強く出やすい場合
・足首が硬く、バランスが取りにくい場合
・産後すぐや、体調の波が大きい時期
それぞれのケースを詳しくみていきましょう。
反り腰や腰痛が強く出やすい場合
反り腰の傾向がある方や、日常的に腰痛が出やすい方は、つま先立ちによって腰への負担が増してしまうことがあります。つま先立ちは重心が前に移動しやすい動きのため、姿勢のコントロールがうまくできないと、腰を反らせることでバランスを取ろうとしてしまうケースが少なくありません。
このような状態では、足元ではなく腰だけで全身を支えようとするため、腰椎まわりの筋肉に余計な緊張がかかりやすくなります。その結果、つま先立ちを続けるうちに、腰まわりの張りや違和感、痛みを感じるようになる場合もあります。
反り腰や腰痛が気になる場合は、無理につま先立ちを取り入れるのではなく、まず姿勢や骨盤の位置を整え、身体の土台が安定してから行うことを優先しましょう。
足首が硬く、バランスが取りにくい場合
足首が硬く動かしにくい状態では、つま先立ちという不安定な姿勢でバランスを取ること自体が難しくなり、狙った筋肉に刺激が伝わりにくくなります。足首の可動性が低いと重心が不安定になりやすく、足裏や体幹で無理に補おうとして、余計な力が入りやすくなります。その結果、足首まわりだけで踏ん張る形になり、骨盤底筋や体幹といった内側の筋肉まで力がつながらないことも少なくありません。
また、足首が硬い状態で無理につま先立ちを行うと、ふくらはぎやアキレス腱に負担が集中し、張りや痛み、違和感につながる恐れもあります。こうした場合は、まず足首の柔軟性を高めるストレッチやケアを取り入れ、バランスを安定させやすい身体の準備を整えてから、無理のない範囲でつま先立ちを行うようにしましょう。
産後すぐ・体調の波が大きい時期
産後間もない時期や、体調の波を感じやすいときは、つま先立ちのようなバランスを必要とする動きが、思った以上に身体の負担になることがあります。
産後はホルモンの影響により関節や靭帯が緩みやすく、骨盤まわりの安定性も十分とはいえない状態です。そのため、無理にバランス系の動きを行うと、腰や股関節、足首に負荷がかかりやすくなります。
また、疲労感やむくみ、睡眠不足が重なりやすい時期は、バランス感覚そのものが低下しやすく、つま先立ちの刺激に身体が対応しきれない場合もあります。特に産後すぐは、骨盤底筋を含めた全身が回復途中の段階にあります。
このような時期には、つま先立ちにこだわらず、呼吸を整えるケアややさしいストレッチ、姿勢をゆるやかに整えるアプローチから始めるのがおすすめです。身体の状態が安定してきたタイミングで、少しずつ日常に取り入れていくようにしましょう。
骨盤底筋ケアの基本として知っておきたい「骨盤底筋トレーニング」

骨盤底筋ケアを考えるうえで欠かせないのが、「骨盤底筋トレーニング」です。
尿漏れ対策や産後ケア、姿勢の安定などで注目されることの多い骨盤底筋ですが、「どんな筋肉なのか」「なぜケアが必要なのか」をきちんと理解できていないまま、自己流で取り組んでいる方も少なくありません。
ここでは、骨盤底筋の役割をはじめ、トレーニングによって期待できるメリットや、うまく働かなくなった場合に起こりやすい変化をわかりやすく解説します。
骨盤底筋とは?
骨盤底筋とは、骨盤の底でハンモック状に広がり、内臓や骨盤を下から支えている筋肉の集まりです。骨盤の入口から出口にかけてぐるりと張るようについており、身体の土台を内側から支える役割を担っています。
目に見えない場所にあるため意識されにくい筋肉ですが、日常生活のさまざまな場面で、無意識のうちに次のような役割を果たしています。
骨盤底筋の役割
・内臓や骨盤を下から支える
・呼吸と連動して体幹・姿勢の安定を助ける
・排泄、排便をコントロールする
年齢を重ねたり、出産や生活習慣の変化があったりすると、骨盤底筋の働きは少しずつ弱くなりやすくなります。その結果、尿漏れや腰の不調、姿勢の崩れといった変化を感じる方も少なくありません。
理学療法士
アドバイスーOne Point Adviceー
骨盤底筋を正しく知ることは、無理に筋肉を鍛えるためではなく、身体全体の使い方を整えるケアにつながるきっかけとなるでしょう。
骨盤底筋トレーニングで期待できるメリット
骨盤底筋トレーニングは、「鍛えること」そのものが目的ではなく、骨盤底筋が日常の動きのなかで自然に働きやすい状態を整えるためのケアです。
骨盤底筋は、姿勢や体幹、呼吸とも深くつながっているため、働きが整ってくると、身体全体にさまざまな変化を感じる方もいます。
骨盤底筋トレーニングによって期待されている主なメリットは、次のとおりです。
骨盤底筋トレーニングで期待できるメリット
・尿漏れや頻尿など、日常で感じやすい不快感へのケアにつながる
・姿勢を安定させやすい身体づくりにつながる
・下腹部のラインが崩れにくい身体づくりのサポートする
・血行が促進され、冷えや不調を感じにくくなる
・呼吸が深まり、メンタルが安定しやすくなる
・産後の身体の回復をサポートする
これらのメリットは、短期間で一気に現れるものではなく、身体の状態や取り組み方によって感じ方に個人差があります。回数や強さだけに意識を向けるのではなく、呼吸や姿勢、身体の感覚を大切にしながら続けていきましょう。
骨盤底筋がうまく働かなくなると起こりやすい変化
骨盤底筋は、内臓を支えたり、姿勢や排泄をコントロールしたりと、日常生活のさまざまな場面で無意識に働いている筋肉です。
しかし、加齢や出産、姿勢のクセ、運動不足などの条件が重なると、骨盤底筋の働きが弱まったり、うまく使えなくなったりすることも少なくありません。その状態が続くと、身体には次のような変化が起こりやすくなります。
骨盤底筋がうまく働かなくなると起こりやすい変化
・咳やくしゃみ、動作時の尿もれが起こりやすくなる
・頻尿や残尿感など、排尿トラブルを感じやすくなる
・下腹部が安定せず、ぽっこりお腹につながりやすくなる
・姿勢が崩れやすくなり、腰や股関節に負担がかかりやすくなる
・骨盤まわりに違和感や不快感を覚えることがある
これらの変化は、突然強い症状として現れるというよりも、「なんとなく調子が悪い」「以前より安定しにくい」といった小さな違和感から始まることが多くあります。
だからこそ、はっきりとした不調が出る前の段階から、骨盤底筋の状態に目を向け、無理のない方法でやさしくケアしていきましょう。
骨盤底筋ケア・トレーニングならYUMICOREにおまかせ

骨盤底筋ケアを続けるうえで大切なのは、「頑張りすぎないこと」と、今の身体の状態に合った方法を選ぶことです。YUMICOREでは、女性の身体の変化に寄り添いながら、日常に取り入れやすい骨盤底筋ケア・トレーニングを提案しています。
ここからは、YUMICOREの特徴や、YUMICOREが大切にしている骨盤底筋の整え方について詳しくみていきましょう。
YUMICOREとは
YUMICOREは、女性の身体を内側から整えながら、年齢やライフステージの変化と向き合い、心地よいコンディションを育てていくボディメソッドです。
女性の身体は、妊娠や出産、年齢、生活環境の変化などによって、少しずつ状態が変わっていきます。YUMICOREでは、そうした変化を「元に戻す」「無理に正す」のではなく、今の身体に備わっている機能をやさしく整え、本来の働きを引き出していくことを大切にしています。
YUMICOREメソッドには、骨盤底筋ケアにも通じる次のような特徴があります。
チェックポイントーCheck Pointー
YUMICOREの特徴
・自然で女性らしいボディラインを目指すメソッド
・骨盤・背骨・股関節など、身体の土台となる骨格を整えることを重視
・表面的な筋トレではなく、インナーマッスルへのアプローチが中心
・呼吸・ストレッチ・骨格調整を組み合わせて全身のバランスを整える
YUMICOREでは、筋肉を「鍛える」ことだけでなく、骨盤や背骨、股関節といった身体の土台と、呼吸や姿勢のつながりに着目しています。見た目の変化だけでなく、「動きやすさ」や「快適に過ごせる感覚」を大切にしている点も特徴のひとつです。
インナーマッスルが本来の役割を発揮しやすい状態へ整えることで、日常生活のなかでも無理なく身体を支えられる土台づくりを目指しています。
理学療法士
アドバイスーOne Point Adviceー
YUMICOREの公式InstagramやYouTubeチャンネルでは、骨盤底筋トレーニングにおすすめのストレッチやトレーニング方法を発信しています。
無料でYUMICOREメソッドを体験できますので、興味のある方はぜひチェックしてみましょう。
YUMICOREが大切にしている骨盤底筋の整え方
YUMICOREでは、骨盤底筋を「意識して締め続ける筋肉」や「鍛えれば鍛えるほど良い筋肉」とは捉えていません。骨盤底筋は単独で働くものではなく、呼吸のリズムや背骨・骨盤の位置と連動することで、はじめて本来の機能を発揮する筋肉だからです。
そのため、YUMICOREでは、骨盤底筋を一時的なトレーニングとして動かすのではなく、日常生活のなかで自然に働きやすい状態を育てていくことを大切にしています。特別な動きを頑張るよりも、身体全体のつながりを整えることが、結果的に骨盤底筋ケアにつながると考えられています。
YUMICOREが骨盤底筋ケアで大切にしているポイントは、次のとおりです。
チェックポイントーCheck Pointー
YUMICOREが重視する骨盤底筋のポイント
・呼吸や姿勢と組み合わせながら、骨盤底筋を動かす感覚に気づいていく
・ただ締めるのではなく、緩める感覚も整えていく
・骨盤底筋を含むインナーマッスルを、身体を支える土台として整える
・闇雲に力むのではなく、正しい感覚で使えるようサポートする
・日常の動作のなかでも無理なく取り入れられるケアを提案する
これらは、YUMICOREが骨盤底筋ケアで大切にしている基本的な考え方です。特に妊娠中など、身体が大きく変化する時期には、強く締めるトレーニングを行うよりも、呼吸の流れに合わせてやさしく動かしたり、姿勢や日常動作のなかで感覚を育てていったりすることが重視されます。
日々の姿勢や動きに少しずつ意識を向けていくことで、骨盤底筋は無理なく働きやすい状態へと整っていきます。その積み重ねが、妊娠中や産後の不安をやわらげ、安心して自分の身体と向き合える土台につながっていくでしょう。
つま先立ちだけに頼らない!YUMICORE式骨盤底筋ケア

つま先立ちは、骨盤底筋が自然に関わりやすい動きのひとつですが、それだけで骨盤底筋ケアが完結するわけではありません。
骨盤底筋は、単独で鍛える筋肉ではなく、呼吸や姿勢、背骨や骨盤の動きと連動しながら働く筋肉です。そのため、爪先立ちを行うのと併用して、身体全体の使い方を整える視点が欠かせません。
ここからは、骨盤底筋が無理なく働きやすい状態を育てていくための、YUMICORE式骨盤底筋ケアをご紹介します。
背骨のストレッチ
骨盤底筋を無理なく働かせるためには、「いきなり締める・鍛える」のではなく、まず背骨まわりの緊張を緩めて、呼吸が通りやすい状態をつくることが大切です。
背骨は呼吸や姿勢、体幹の動きと深く関わっており、背中が固まった状態のままでは、骨盤底筋も連動しにくくなってしまいます。
ここでは、背骨の動きと呼吸を組み合わせながら、身体の内側を緩めていくYUMICORE式の背骨ストレッチをご紹介します。
背骨のストレッチのやり方
1.床やマットの上に座るローラーを立てた状態で左斜め前に置く
2.左手は床、右手はローラーの上にチョップの形で乗せる
3.右手と背中を遠ざけるように右の背中を丸める
4.右の背中を膨らませるように深く呼吸をする
5.息を吐きながら、右手と背中を遠くに離すように背中を伸ばす
6.緩めた状態で、背中がふくらむのを感じながら呼吸する
左右ともに3~5回繰り返す
背骨がやわらかく動くようになると、呼吸が深まり、骨盤底筋も自然と関わりやすい土台が整っていきます。動作中は無理に伸ばそうとせず、しっかりと呼吸をしながら行うことがポイントです。
理学療法士
アドバイスーOne Point Adviceー
「大きく動かすこと」よりも、背中が広がる感覚や、呼吸が入りやすくなる感覚に意識を向けてみましょう。
YUMICORE式・膣呼吸
骨盤底筋ケアでは、「締める動き」よりも、呼吸と骨盤底筋のつながりを感じることが大切です。
YUMICORE式・膣呼吸は、骨盤底筋を単独で鍛えるためのものではなく、日常動作や姿勢の中で自然に使える状態をつくるための大切な土台となるケアです。寝たまま行えるため身体に余計な力が入りにくく、骨盤底筋の動きをやさしく感じ取りやすいのが特徴です。
呼吸に合わせて、膣や下腹部の奥が緩み、吐く息とともに自然に引き上がる感覚を育てていくことで、骨盤底筋が無理なく働きやすい状態を整えていきます。
寝たままできる・膣呼吸のやり方
1.仰向けになり膝を立てる
2.両手の親指を骨盤の前の骨の内側に当てる
3.鼻から息を吸い、お腹がやさしく膨らむのを感じる
4.ゆっくり息を吐きながらゆっくりと優しく膣を引き上げるように意識する
1〜4の動作を5~10回繰り返し行う
「回数をこなすこと」よりも、息をしっかりと吐き切っているか、、力が入りすぎていないかを意識しましょう。
理学療法士
アドバイスーOne Point Adviceー
動作中は「強く引き上げよう」と意識しすぎず、長く吐き切る呼吸に合わせて内側がそっと反応する感覚を大切にしてください。
ペットボトルでできる!座位の骨盤底筋トレーニング
骨盤底筋を動かす感覚がつかめてきたら、次は座った姿勢でのトレーニングに挑戦しましょう。
このペットボトルを使ったトレーニングは、骨盤底筋の位置や動きをイメージしやすく、内側への意識を向けやすいのが特徴です。
立った状態よりも安定した姿勢で行えるため、力みすぎを防ぎながら、呼吸と連動した骨盤底筋の動きを感じやすくなるでしょう。
ペットボトルを使った骨盤底筋トレーニングのやり方
1.空のペットボトル(500ml)を用意する
2.椅子に浅く腰掛ける
3.息を吸って、背筋をまっすぐに伸ばした状態に姿勢を正す
4.吐く息で、膣や肛門をそっと引き上げるように骨盤底筋を収縮させ、数秒キープさせる
5.ゆっくりと緩める
3〜5までの動作を10回程度、1日数回繰り返す
ペットボトルはあくまで感覚をつかむための補助的なアイテムですので、押しつぶす必要はありません。動作中は、「強く締める」ことよりも、吐く息に合わせて内側がそっと引き上がる感覚を意識するのがポイントです。
理学療法士
アドバイスーOne Point Adviceー
回数をこなすことよりも、呼吸が止まっていないか、肩や太ももに力が入りすぎていないかを確認しながら行っていきましょう。
まとめ|つま先立ちだけに頼らず、骨盤底筋を無理なく育てていこう

つま先立ちは、骨盤底筋が自然に関わりやすい動きのひとつですが、それだけで骨盤底筋ケアが完結するわけではありません。
骨盤底筋は、呼吸や姿勢、背骨や骨盤の動きと深くつながりながら働く筋肉です。だからこそ、ひとつの動きに頼るのではなく、ストレッチや呼吸、やさしいトレーニングを組み合わせて、身体全体のつながりの中で整えていくことが大切です。
「鍛えなければ」と頑張りすぎるよりも、今の身体の状態に目を向け、無理なく続けられる方法を選ぶことが、骨盤底筋を育てる近道となるでしょう。
自己流でケアを続けていると、「このやり方で合っているのかな」と不安になることもあるかもしれません。そんなときは、プロ目線でのサポートを受けながら進めていくのもおすすめです。
YUMICOREのオンラインレッスンは、呼吸や姿勢を大切にしながら、骨盤底筋を含むインナーマッスルを無理なく整えるメソッドを、場所や時間にとらわれずに自分のペースで学べます。
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