更新日: 2026.5.12
ウォーキングは、特別な道具がなくても始めやすく、日常に取り入れやすいエクササイズです。なかには、骨盤底筋を鍛える目的で取り入れたいと考えている方もいるでしょう。
ただし、骨盤底筋は目に見えにくく、動かす感覚もつかみにくい筋肉です。そのため、「ただ歩くだけで骨盤底筋は鍛えられるの?」「本当に使えているのかわからない」と感じる方も少なくありません。
実際のところ、ウォーキングは骨盤底筋をまったく使わないわけではありませんが、姿勢や呼吸、歩き方によって働き方は大きく変わります。
この記事では、骨盤底筋の基本的な役割を紹介しながら、ウォーキングで期待できる効果や意識したいポイントを初心者の方にもわかりやすく解説します。
理学療法士
アドバイスーOne Point Adviceー
YUMICORE インストラクター Sachiko
■プロフィール
総合病院や整形外科で理学療法士として勤務後、結婚、出産後は主婦業に専念。子育てが落ち着いた40歳ごろからフリーのトレーナーとして活動開始。運動指導だけでなく、ダイエットカウンセリングなども手がける。2023年より、YumiCoreBody天神スタジオにトレーナーとして従事。多くの女性が抱える身体の悩みに寄り添っている。
■保有資格
・理学療法士
・BESJピラティスマットワークインストラクター
・臨床栄養医学指導士
・食欲コントロールダイエット協会認定講師
・栄養コンシェルジュ二つ星
ウォーキングで骨盤底筋は鍛えられる?

ウォーキングは、骨盤底筋とも関わりのある動きのひとつです。
歩くときは、姿勢を保ちながら重心を移動し、骨盤まわりを安定させる必要があります。その過程で骨盤底筋も自然に使われるため、歩き方を少し意識することで、骨盤底筋を使いやすくするきっかけになります。
ただし、「ウォーキングをしていれば骨盤底筋が鍛えられる」というわけではありません。骨盤底筋は目に見えにくく、感覚もつかみにくい筋肉のため、ただ何となく歩いているだけでは十分に働かないケースもあります。
特に、猫背や反り腰のまま歩いている、呼吸が浅い、足だけで踏ん張るような歩き方になっていると、骨盤が安定しづらくなり、骨盤底筋もうまく使われにくくなります。
そのため、ウォーキングで骨盤底筋へのアプローチを目指す場合は、距離や時間だけでなく、姿勢や呼吸、歩き方まで見直すことが大切です。毎日の歩く動作を少し意識するだけでも、骨盤底筋を使いやすい状態に整えることにつながります。
そもそも骨盤底筋とは?

骨盤底筋は、日常ではあまり意識されない筋肉ですが、姿勢を支え、内臓を正しい位置に保つうえで重要な役割を担っています。
特に、「歩く・立つ」といった基本的な動作とも関わりが深く、身体の安定にも影響します。ここでは、骨盤底筋がどこにある筋肉なのか、どのような働きをしているのかをわかりやすく解説します。
骨盤底筋はどこにある筋肉?
骨盤底筋は、骨盤の一番下にある筋肉の集まりで、骨盤の前側から後ろ側にかけて、ハンモックのように広がっています。膀胱や子宮、直腸などの骨盤内の臓器を下から支えるように存在しており、尿道や肛門のまわりにも関わるインナーマッスルです。
身体の深い位置にあるため、外から見たり触れたりすることは難しく、日常で意識する機会は多くありません。そのため、鍛えたり使ったりしている実感を持ちにくい筋肉のひとつといえるでしょう。
骨盤底筋の役割
骨盤底筋は、目立ちにくい筋肉ですが、日常のさまざまな動きや働きを支える重要な役割を担っています。
骨盤底筋の主な役割は、以下のとおりです。
骨盤底筋の主な役割
・骨盤内の臓器を下から支え、正しい位置に保つ
・尿や便をコントロールし、排泄の働きをサポートする
・体幹の一部として働き、姿勢の安定を支える
これらの働きによって、立つ・歩くといった日常動作が安定しやすくなり、身体全体のバランスを保つことにもつながっています。身体の安定を支える土台として重要な役割を果たしている存在といえるでしょう。
骨盤底筋が弱ると起こりやすい変化
骨盤底筋は、骨盤内の臓器を支えたり、排泄をコントロールしたり、姿勢の安定を保ったりする役割を担っています。そのため、骨盤底筋がうまく働きにくくなると、身体には少しずつさまざまな変化が現れやすくなります。
骨盤底筋が弱ると起こりやすい主な変化は、以下のとおりです。
骨盤底筋が弱ると起こりやすい変化
・尿もれや頻尿が気になりやすくなる
・下腹部がぽっこりと出やすくなる
・骨盤まわりが不安定になり、反り腰や猫背になりやすくなる
・体幹(お腹まわり)に力が入りにくくなる
・腰や股関節まわりに負担がかかりやすくなる
こうした変化は、急に大きく現れるというよりも、日常の中で少しずつ気になり始めるケースが多くあります。だからこそ、不調が大きくなる前に、骨盤底筋の状態や身体の使い方に目を向けていくことが大切です。まずは無理のない範囲で、日常動作の中で骨盤底筋を意識する時間を少しずつ増やしていきましょう。
ウォーキングで期待できる骨盤底筋の効果とは?

ウォーキングは、骨盤底筋を集中的に鍛えるトレーニングではないものの、歩き方や姿勢を意識することで、骨盤底筋を使いやすい状態に整えることができます。特に、骨盤まわりの安定や姿勢の保ちやすさ、体幹への意識といった点で、日常の中でも変化を感じやすくなります。
ウォーキングには、骨盤底筋を直接鍛える効果だけでなく、姿勢改善や体幹の安定といった間接的なメリットもあります。代表的な効果は、以下のとおりです。
ウォーキングで期待できる骨盤底筋への効果
・骨盤まわりが安定しやすくなる
・正しい姿勢を保ちやすくなる
・体幹(下腹部)を意識しやすくなる
ここからは、それぞれの効果についてもう少し詳しくみていきましょう。
骨盤まわりが安定しやすくなる
ウォーキングでは、身体を支えながら重心を左右へ移す動きが繰り返されます。このとき、骨盤まわりの筋肉や体幹がバランスよく働くことで、身体全体の安定につながります。骨盤底筋もその働きに関わっているため、姿勢を意識して歩くことが、骨盤まわりの安定につながることがあります。
特に、上半身を引き上げるようにして歩くと、骨盤がぐらつきにくくなり、歩く動作もよりスムーズになります。こうした意識を重ねていくことで、日常の中でも骨盤まわりの安定感を感じやすくなり、日常動作も行いやすくなるでしょう。
正しい姿勢を保ちやすくなる
ウォーキングを習慣化することで、身体全体のバランスに意識が向き、姿勢を見直すきっかけにもなります。頭の位置や背中の丸まり、骨盤の傾きなどを意識しながら歩くことで、自分では気づきにくい姿勢のクセにも目を向けやすくなります。
骨盤底筋は、体幹の一部として姿勢の安定を支えている筋肉です。そのため、姿勢を整えて歩くことで、骨盤底筋を使いやすい状態につながります。こうした積み重ねによって、日常の中でも無理なく身体の軸を保ちやすくなり、疲れにくい歩き方にもつながるでしょう。
体幹(下腹部)を意識しやすくなる
ウォーキングは、特別な動きをしなくても全身をバランスよく使うエクササイズです。そのため、下腹部や体幹に意識を向けるきっかけにもなります。姿勢を整え、呼吸を止めずに歩くことで、お腹まわりに軽く力が入った状態を保ちやすくなり、身体の内側の感覚にも気づきやすくなるでしょう。
特に、下腹部をやさしく支えるような意識を持って歩くと、体幹全体が安定しやすくなり、骨盤底筋にも適度な負荷が伝わりやすくなります。こうした感覚を日常の中で少しずつ重ねていくことが、無理なく体幹を使う感覚を育てることにもつながります。
骨盤底筋が働きにくくなる歩き方のクセ

ウォーキングは日常に取り入れやすいエクササイズですが、歩き方によっては骨盤底筋がうまく使われにくくなることがあります。特に、姿勢が崩れていたり、身体の使い方に偏りがあったりすると、骨盤が不安定になりやすく、骨盤底筋にも力が伝わりづらくなります。
骨盤底筋が働きにくくなる歩き方に共通するクセは、以下のとおりです。
骨盤底筋が働きにくくなる歩き方のクセ
・体幹(お腹まわり)が使えず、下半身だけで歩いている
・衝撃の強い歩き方になっている
・猫背や反り腰のまま歩いている
このような歩き方が続くと、骨盤底筋だけでなく、身体全体のバランスにも影響しやすくなります。まずはご自身の歩き方を振り返りながら、どのようなクセがあるのかを確認していきましょう。
体幹(お腹まわり)が使えず、下半身だけで歩いている
お腹や体幹がうまく使えていないと、歩くときに身体を脚だけで支える状態になり、骨盤まわりもぐらつきやすくなります。特に、次のような状態がある場合は、下半身に頼った歩き方になっている恐れがあるため、注意が必要です。
下半身だけで歩いている場合の主な特徴
・お腹まわりに力が入りにくく、歩くときに身体の軸が安定しにくい
・上半身がぐらつきやすく、姿勢が安定しにくい
・脚を前に出す動きが中心になり、体幹がうまく使えていない
・歩いたあとに太ももやふくらはぎばかりが疲れやすい
このような歩き方では、骨盤底筋も働きにくくなります。その結果、骨盤まわりが安定しづらくなり、歩くたびに脚へ負担が偏りやすくなりがちです。
まずは脚だけで頑張るのではなく、お腹や体幹でも身体を支えながら歩く感覚を意識してみましょう。全身をバランスよく使えるようになると、骨盤底筋も使いやすくなり、歩いても疲れにくい状態につながります。
衝撃の強い歩き方になっている
歩くときに足音が大きくなったり、地面に強く踏み込むような歩き方になっていたりすると、着地の衝撃が身体に伝わりやすくなります。こうした衝撃は、脚だけでなく骨盤や腰まわりにも影響しやすく、骨盤底筋が安定して働きにくくなるケースも少なくありません。
特に、次のような特徴がある場合は、衝撃の強い歩き方になっている恐れがあります。
衝撃が強い歩き方の主な特徴
・足音が大きく、ドスドスと響くような音がする
・ペタペタ足全体を同時に床につけるような歩き方になっている
・歩くたびに身体が上下に揺れやすい
・歩いたあとに腰や股関節に負担を感じやすい
このような歩き方では、衝撃をうまく吸収できず、骨盤まわりが安定しません。まずは、足を強く打ちつけるように歩くのではなく、着地の衝撃をできるだけやわらげるように歩くことを意識しましょう。そうすることで、身体全体への負担が分散しやすくなり、骨盤底筋も使いやすくなっていきます。
無理に長時間歩いて疲労が溜まっている
ウォーキングは、無理なく続けることが大切です。しかし、頑張りすぎて長時間歩いてしまうと、筋肉に疲労が溜まり、姿勢や身体の使い方が崩れやすくなることがあります。特に、体幹や骨盤まわりが疲れてくると、骨盤底筋も安定して働きにくくなります。
次のような状態がある場合は、疲労が溜まったまま歩いているかもしれません。
無理に長時間歩いているときの主な特徴
・歩いている途中からだんだんと姿勢が崩れてくる
・体幹(お腹まわり)の力が抜けやすくなる
・足取りが重くなり、動きが雑になりやすい
・歩いたあとに強い疲れやだるさが残りやすい
このような状態で歩き続けると、身体の一部に負担が偏りやすくなり、骨盤底筋も十分に働きづらくなります。歩く距離や時間を無理に伸ばすのではなく、その日の体調に合わせて心地よく続けられる範囲で取り入れることが大切です。疲れを感じたときは、無理をせず休むことも意識しましょう。
骨盤底筋を意識しやすい正しい歩き方のポイント

ウォーキングで骨盤底筋を意識しやすくするには、ただ歩くだけではなく、姿勢や呼吸、身体の使い方にも目を向けることが大切です。少し意識を変えるだけでも、骨盤まわりが安定しやすくなり、骨盤底筋を使いやすい状態につながります。
骨盤底筋を意識しやすい正しい歩き方のポイントは、以下のとおりです。
チェックポイントーCheck Pointー
骨盤底筋を意識しやすい正しい歩き方のポイント
・上半身を引き上げて姿勢を整える
・呼吸を止めず、体幹(下腹部)を下腹部を引き上げるよう意識しながら歩く
・歩幅とスピードは無理なく安定感を優先する
・かかとから着地し、重心をなめらかに移動する
・お尻や内ももを使いながら、反り腰や猫背を避ける
どれも特別に難しいものではなく、日常のウォーキングの中で少しずつ取り入れやすいポイントです。ここからは、それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
上半身を引き上げて姿勢を整える
骨盤底筋を意識しやすくするためには、上半身の姿勢を整えることが重要です。背中が丸まったり、骨盤が傾いたりした状態では、体幹や骨盤底筋がうまく働きにくくなります。まっすぐ立つ意識を持つことで、骨盤まわりも安定しやすくなります。
姿勢を整える際は、次のポイントを意識してみましょう。
チェックポイントーCheck Pointー
上半身を引き上げるときのポイント
・頭のてっぺんが上に引っ張られるようなイメージで立つ
・あごを軽く引き、視線はまっすぐ前に向ける
・肩の力を抜き、胸を軽く開くようにする
・背中を反らしすぎず、自然な姿勢を保つ
こうした姿勢を意識することで、体幹が働きやすくなり、骨盤底筋にも適度な負荷が伝わりやすくなります。まずは「まっすぐ立つ」ことを意識しながら、無理のない範囲で取り入れてみましょう。
呼吸を止めず、体幹(下腹部)を軽く支えながら歩く
骨盤底筋は、呼吸と連動して働く筋肉のひとつです。そのため、歩くときに呼吸を止めてしまうと、身体が力みやすくなり、骨盤底筋も自然に働きにくくなります。実際に、息を止めて力んでしまうと腹圧が過剰にかかり、かえって骨盤底筋に負担がかかるケースも少なくありません。
歩くときは、呼吸と身体の動きを自然に連動させることが大切です。
チェックポイントーCheck Pointー
呼吸と下腹部を意識するポイント
・呼吸を止めず、ゆったりとしたリズムで歩く
・息を吐くときに、下腹部がやさしく引き上がる感覚を意識する
・息を吸うときは、無理にお腹を膨らませすぎない
・お腹に強く力を入れ続けず、自然な呼吸を保つ
こうした呼吸のリズムを保つことで、身体に余計な力が入りにくくなり、骨盤底筋も無理なく働きやすくなります。頑張って力を入れるのではなく、呼吸に合わせて下腹部を軽く保つように意識をしながら歩いてみましょう。
歩幅とスピードは無理なく安定感を優先する
ウォーキングでは、歩幅やスピードも大切なポイントですが、無理に大股で速く歩こうとすると、かえって身体のバランスが崩れやすくなります。特に、骨盤まわりが安定していない状態で歩幅を広げたりスピードを上げたりすると、脚への負担が大きくなり、骨盤底筋も働きにくくなる恐れもあります。
ウォーキングの基本として、歩幅やスピードは「無理なく安定して続けられるか」を意識することが大切です。
チェックポイントーCheck Pointー
歩幅とスピードを意識するポイント
・無理に大股にせず、自然に出せる歩幅で歩く
・速さよりも、リズムよく安定して歩くことを優先する
・呼吸が乱れすぎない、心地よいペースを保つ
・身体が上下+お尻が左右にフリフリ揺れないように意識する
こうした歩き方を意識することで、全身のバランスが整いやすくなり、骨盤まわりも安定しやすくなります。結果として、骨盤底筋にも無理なく負荷が伝わりやすくなり、より自然に使いやすい状態へとつながるでしょう。
かかとから着地し、重心をなめらかに移動する
歩くときは、足のどこから着地するか、そして重心をどのように移動させるかも大切なポイントです。勢いよく足をついたり、体重が一気にかかるような歩き方になると、衝撃が強くなり、骨盤まわりも安定しにくくなります。
ウォーキングでは、かかとから着地し、足裏全体へと体重を移していくような流れを意識することで、動きがなめらかになりやすいとされています。
チェックポイントーCheck Pointー
着地と重心移動のポイント
・かかとからやさしく着地する
・足裏全体を使って、体重を前へ移動させる
・つま先で地面を軽く押し出すように進む
・重心が前へスムーズに流れる感覚を意識する
こうした動きを意識することで、歩行時の衝撃をやわらげながら、全身をバランスよく使いやすくなります。結果として、骨盤底筋も働きやすくなり、安定した歩き方や疲れにくさにもつながるでしょう。
お尻や内ももを使いながら、反り腰や猫背を避ける
骨盤底筋を使いやすくするためには、足元だけでなく、お尻や内ももを含めた下半身全体をバランスよく使うことが大切です。特に、反り腰や猫背のまま歩いていると、骨盤まわりが不安定になりやすく、骨盤底筋も働きにくくなることがあります。
歩くときは、次のようなポイントを意識してみましょう。
チェックポイントーCheck Pointー
お尻や内ももを使うときのポイント
・お尻の筋肉をやさしく使いながら歩く
・内ももが軽く支え合うような感覚を持つ
・腰を反らしすぎず、骨盤を立てるように意識する
・背中を丸めすぎず、上半身を自然に引き上げる
こうした意識を持つことで、下半身だけに負担が偏りにくくなり、骨盤まわりも安定しやすくなります。無理に力を入れすぎる必要はありませんが、お尻や内ももを使いながら歩くことで、骨盤底筋も自然に働きやすくなります。
ウォーキングとあわせて行いたい骨盤底筋トレーニング

ウォーキングは骨盤底筋を意識するきっかけになりますが、感覚をつかみやすくするには、ストレッチやトレーニングもあわせて取り入れることが大切です。特に、股関節や背骨まわりが硬いままだと、姿勢や呼吸が整いにくく、骨盤底筋もうまく働きにくくなるケースも少なくありません。
ここでは、骨盤底筋を意識したウォーキングとあわせて実践したいトレーニングをご紹介します。初心者の方でも取り入れやすい内容なので、ぜひ参考にしてください。
YUMICORE式・股関節ストレッチ
股関節まわりが硬いと、骨盤の動きが出にくくなり、姿勢が崩れやすくなります。その結果、身体をスムーズに動かしにくくなることがあります。
骨盤底筋を意識しやすくするためにも、トレーニングの前に股関節まわりをやさしくほぐしておくことが大切です。あらかじめ動かしやすい状態をつくっておくことで、身体の内側にも意識を向けやすくなります。
【YUMICORE式・股関節ストレッチ】
1. マットの上に両膝立ちの状態になる
2. 片脚を横に開いて、足裏の内側(親指の外側とうちくるぶし)をマットにつけて足裏は外側に向けておく
3. 上半身を前に傾けて、両肘を肩の下につく
4. 大きく息を吸って、吐きながらお尻を後ろの方向に引く
5. 左右10回ほど繰り返す
股関節まわりをやさしく動かしておくことで、骨盤まわりの動きも出やすくなり、身体の内側への意識も向けやすくなります。トレーニングの効果を高めるためにも、無理に大きく動かそうとせず、呼吸に合わせて心地よく伸ばすことを意識しましょう。
実際のストレッチの動作は、以下の動画で紹介しています。
背骨ストレッチ
背中まわりが硬いと、胸が開きにくくなり、呼吸が浅くなったり姿勢が崩れやすくなったりすることがあります。こうした状態では身体の内側にも意識が向きにくくなり、骨盤底筋の感覚もつかみにくくなりがちです。そのため、トレーニングの前に背骨まわりの緊張を緩めておくことが大切です。
【背骨ストレッチのやり方】
1. テニスボールくらいの適度な硬さのボールを用意する
2. 肩甲骨の内側にボールを置いて仰向けの状態で横になる
3. 両脚は軽く曲げておく
4. お尻を軽く浮かせた状態で、頭を両手で軽く持ってあごを引きながら、ボールで背中を押す
5. ゆっくり奥まで押したら、背中を伸ばした状態で肩甲骨の内側に沿って上下に動かす
6. ボールを当てたままお尻をできるだけ遠くにおろして、バンザイをする
7. 左右両方とも同じ動作を繰り返す
背骨まわりに動きが出ると、呼吸もしやすくなり、上半身の緊張も抜けやすくなります。また、トレーニングをする際も、身体の内側へ意識を向けやすくなり、骨盤底筋の感覚もつかみやすくなっていくでしょう。
具体的な動きは、以下のYouTube動画も参考にしてください。
基本の骨盤底筋トレーニング
骨盤底筋の感覚がまだつかみにくい方や、尿もれが気になっている方は、まずは基本のトレーニングに挑戦してみましょう。
仰向けの姿勢で行うこのトレーニングは、身体の余計な力を抜きやすく、呼吸や内ももの動きも使いながら骨盤底筋を意識しやすいのが特徴です。骨盤底筋を無理に強く締めようとするのではなく、呼吸に合わせて身体の内側がどう動くかを感じてみましょう。
【基本の骨盤底筋トレーニング】
1. マットの上に膝を立てた状態で仰向けになる
2. 腰が反らずに、背骨全体がマットについているのを確認する
3. 内もも全体でタオルをはさむ
4. 同じ圧で息を吐き続ける(なるべく8秒以上吐き続けられるように意識する)
5. 内もも全体でタオルをぎゅっとはさむ
6. 下腹が薄くなり始めたら、やさしく膣を引き上げる
7. 息を大きく吸ったら、3〜5の動きを繰り返し行う
呼吸と動きを丁寧に重ねながら、少しずつ骨盤底筋の感覚を確かめるのがポイントです。動きのコツや意識したいポイントは、以下の動画も参考にしてみてください。
座ったままできるYUMICORE式・膣呼吸
骨盤底筋の感覚がつかみにくい人は、まず呼吸に合わせて身体の内側へ意識を向けることから始めてみましょう。
座った姿勢で行う「膣呼吸」は、余計な力を入れすぎずに取り組みやすく、骨盤底筋が引き上がる感覚を確かめやすいトレーニングです。特に、立った姿勢や仰向けでは感覚がわかりにくい方でも、比較的取り入れやすいのが特徴です。
【YUMICORE式・膣呼吸】
1. あぐらの状態で座る
2. 両手のひらを前の方の床につける
3. おへそを後ろの方向に引っ張るようなイメージで、腰を少し丸める
4. 手のひらで床を押しながら、息を吐ききる
5. 息を吐いているタイミングで、膣が引き上がる感覚があるかを確かめる
うまく感覚がつかめなくても、最初から完璧にやろうとする必要はありません。大切なのは、呼吸を止めずに、吐くタイミングで身体の内側がどう動くかを少しずつ感じていくことです。実際の動きは、以下の動画をチェックしてみましょう。
骨盤底筋を使いやすくするために意識したいポイント

骨盤底筋は、目に見えにくく、日常生活でも感覚をつかみにくい筋肉です。そのため、すぐに変化を感じようとしたり、強く力を入れようとしたりするよりも、無理のない形で少しずつ意識を向けていくことが大切です。
骨盤底筋を使いやすくするために意識したいポイントは、次のとおりです。
チェックポイントーCheck Pointー
骨盤底筋を使いやすくするためのポイント
・感覚がつかみにくいときはフォームを見直す
・変化を急がず少しずつ習慣化する
・毎日短時間から無理なく始める
・日常動作の中でも意識する時間をつくる
骨盤底筋は、頑張って鍛えるというよりも、身体の使い方を見直しながら少しずつ働きやすい状態を整えていくことが大切です。ここからは、無理なく続けるために意識したいポイントをそれぞれ見ていきましょう。
感覚がつかみにくいときはフォームを見直す
骨盤底筋は目に見えにくく、意識しづらい筋肉のため、「ちゃんと使えているのかわからない」と感じることも少なくありません。そのようなときは、無理に力を入れようとするのではなく、まずは姿勢や歩き方といったフォームを見直すことが大切です。
骨盤底筋は、呼吸や姿勢と連動して自然に働く筋肉とされており、フォームが整っていない状態ではうまく使われにくくなります。
歩くフォームを見直すときは、次のポイントを意識してみましょう。
チェックポイントーCheck Pointー
フォームを見直すときのポイント
・背中が丸まったり反りすぎたりしていないか確認する
・骨盤が前後に傾きすぎていないか意識する
・呼吸を止めず、自然なリズムで動けているか見直す
・体幹(お腹まわり)に軽く意識が向いているか感じてみる
こうした基本的な姿勢や動きが整うことで、骨盤底筋も自然と働きやすくなります。感覚がつかみにくいときほど、部分的に頑張ろうとするのではなく、まずは全体のバランスを整えることを意識してみましょう。
変化を急がず少しずつ習慣化する
骨盤底筋は、目に見えて大きく動く筋肉ではないため、すぐに変化を実感しにくいことがあります。そのため、短期間で結果を求めるよりも、骨盤底筋を意識する時間や、身体を使いやすくする動きを少しずつ日常に取り入れていくことが大切です。焦って頑張りすぎると、かえって力みや負担につながってしまうこともあります。
骨盤底筋を意識する習慣をつくるためには、次のポイントを意識してみましょう。
チェックポイントーCheck Pointー
骨盤底筋を意識する習慣づくりのポイント
・すぐに大きな変化を求めすぎない
・できる範囲で、毎日の中に少しずつ取り入れる
・調子が気になる日ほど、無理をしすぎない
・続けやすい方法を見つけながら取り組む
骨盤底筋は、頑張って鍛えるというよりも、日々の積み重ねの中で少しずつ使いやすい状態へ整えていくことが大切です。まずは、骨盤底筋を意識する時間を少しずつ増やしながら、無理なく続けられるスタイルを見つけていきましょう。
毎日短時間から無理なく始める
骨盤底筋は、短時間でも日々意識して使うことが大切な筋肉です。長時間しっかり取り組むよりも、無理のない範囲で少しずつ続けることが、感覚をつかむ近道になります。
骨盤底筋トレーニングを取り入れる際は、次のようなポイントを意識してみましょう。
チェックポイントーCheck Pointー
骨盤底筋トレーニングを無理なく続けるためのポイント
・1日数分など、負担の少ない時間から始める
・できるタイミングでこまめに取り入れる
・頑張りすぎず、心地よく続けられる範囲にとどめる
・毎日の習慣の中に自然に組み込む
骨盤底筋は、特別な時間をつくるだけでなく、立つ・歩くといった日常動作の中でも意識できます。毎日の生活の中に無理なく取り入れて、少しずつ使いやすい状態に整えていきましょう。
ウォーキングと骨盤底筋に関するよくある質問

ウォーキングで骨盤底筋ケアを始めようと思っても、「どれくらい歩けばよいのか」「産後でも取り入れてよいのか」など、気になることが出てくる方は少なくありません。特に、身体の状態や悩みによって、不安に感じるポイントは人それぞれ異なります。
ここでは、骨盤底筋とウォーキングに関するよくある質問を見ていきましょう。
どれくらい歩けば効果が期待できる?
ウォーキングの効果は、歩く時間や距離だけで決まるものではありませんが、健康維持の目安としては、1日7,000〜8,000歩前後がひとつの基準とされています。無理に長く歩こうとするよりも、まずはご自身の体力や体調に合わせて、無理なく続けられる範囲から始めることが大切です。
また、骨盤底筋を意識することを目的とする場合、長時間歩くことよりも、姿勢や呼吸、歩き方を整えながら歩くことのほうが大切です。短時間でも構わないので、心地よく続けられるペースで取り入れていきましょう。
産後でもウォーキングをしてよい?
産後でもウォーキングは取り入れられますが、始めるタイミングや強度には注意が必要です。一般的には、産後1ヶ月検診で医師から問題ないと判断されてから、少しずつ始めるのが目安とされています。
また、産後すぐの時期は身体がまだ回復途中であり、骨盤や骨盤底筋も不安定な状態にあります。産後は「頑張る」よりも、「整える」意識を持ちながら、少しずつ身体を慣らしていくことが大切です。
いきなり長時間歩いたり、負荷の高い運動を行ったりするのは避け、まずは短時間の軽い散歩から無理のない範囲で取り入れていきましょう。
尿もれがある場合でも取り入れられる?
尿もれがある場合でも、体調に問題がなければウォーキングを取り入れることは可能です。ただし、歩き方によってはお腹まわりに力が入りすぎたり、骨盤底筋に負担がかかったりして、症状が気になりやすくなることもあります。
無理に長い距離を歩こうとせず、姿勢や呼吸を意識しながら、負担の少ない範囲で行うことが大切です。症状が強い場合や不安がある場合は、医療機関に相談しながら進めましょう。
ウォーキングと骨盤底筋トレーニングはどちらを優先すべき?
ウォーキングと骨盤底筋トレーニングは、それぞれ役割が異なるため、どちらか一方を優先するというよりも、組み合わせて取り入れることが大切です。ウォーキングは日常の中で骨盤底筋を使うきっかけになり、体幹や姿勢の安定にもつながります。一方で、骨盤底筋トレーニングは筋肉を直接意識して動かすことで、より効率的に機能を整えやすい方法です。
そのため、まずはトレーニングで感覚をつかみ、そのうえでウォーキングの中でも意識できるようにしていくのがおすすめです。どちらかに偏るのではなく、無理のない範囲でバランスよく取り入れていきましょう。
まとめ

ウォーキングは、骨盤底筋を意識し、使いやすくするきっかけのひとつになります。日常の中で無理なく取り入れやすい一方で、姿勢や呼吸、歩き方によって、骨盤底筋の働きやすさは大きく変わるものです。
効果を高めるためには、ただ歩くだけでなく、身体の使い方に目を向けることが大切です。無理に頑張るのではなく、ご自身のペースで少しずつ感覚を整えていくことが、骨盤底筋を使いやすい状態へとつながっていきます。
YUMICOREでは、こうした日常動作の中での身体の使い方や、骨盤底筋を含めたインナーマッスルの働きを大切にしています。ウォーキングだけでなく、日々の動きの中で身体を整えていくことで、より無理なく心地よい状態を目指していきましょう。
骨盤底筋の感覚をより深く知りたい方や、正しい身体の使い方を身につけたい方は、YUMICOREのオンラインレッスンがおすすめです。オンラインレッスンや動画コンテンツも充実しているため、スタジオに通えない方でも、ご自宅で無理なく取り組めます。
ご自身のペースで、無理なく続けられる方法を見つけていきましょう。



