筋膜リリースという言葉を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?身体の様々な不調もこの筋膜リリースを行うだけでセルフで治すことができるのです!今回はそんな筋膜リリースについて詳しく解説していきます!
1.筋膜リリースって何?
筋膜リリースという言葉はよく聞くけど、そもそも筋膜リリースってなんのことなのかわからない方って多いですよね?そこで柔道整復師である私が医学的観点を踏まえて解説していきます!
筋膜とは筋肉を包んでいる膜!
筋膜とは筋肉を包んでいる膜のことです。筋肉だけでなく内臓など身体全身に張り巡らされていることから「第二の骨格」とも呼ばれています。この筋膜はいくつかの層に分かれており、その筋繊維がお互いに滑りあって動いています。これによって私たちはスムーズに身体を動かすことが可能となるのです。
また、筋膜の主要成分はコラーゲン繊維でとても柔らかいため、筋肉を保護する、筋収縮時の滑りを助ける、血管や神経、リンパ管を支えて通過させるなど、身体の動きに合わせて伸びたり縮んだり形を変えて動きをサポートしてくれています。筋膜以外をすべて溶かしても全身の形は保つと言われているぐらい、筋膜は私たちの身体でとても重要な役割を果たしています!
筋膜リリースは筋膜を解きほぐすこと
筋膜リリースの「リリース」とは、制限を解除する、解きほぐすという意味で、身体の働きで重要な筋膜を正常に機能させるために筋膜のねじれやよじれを解消するメソッドのことです。同じ姿勢を長時間取り続けていたり、日常生活で悪い姿勢で過ごしてしまっていると筋膜のねじれが生じ、筋膜と筋肉がくっついてしまう「筋肉の癒着」が起り、筋肉が正常に動けない状態となってしまいます。
その結果、血行不良になり肩こりや首こりといった症状や猫背や二重アゴなど身体に様々な変化を引き起こしてしまいます。ねじれた筋膜を解きほぐし、筋膜を正常な状態に戻すことが身体の不調を改善する鍵になります!
筋膜はがしは筋膜リリースとは正反対!
「筋膜リリース」は筋膜のねじれやよじれを時間をかけてゆっくりと解きほぐしていくのが特徴です。一方、「筋膜はがし」は皮膚の上から硬い部分の筋膜を筋肉からはがし取る方法です。
しかし、この方法だと強い力で筋膜をはがすことで逆に筋膜を硬くしてしまう、筋膜自体に炎症が起きてしまうということになりかねません!無理に筋膜をはがす筋膜はがしはおすすめできないので、ゆっくりと適切な力で筋膜を解きほぐしていく筋膜リリースをすることが筋膜の柔軟性を取り戻す上で大切です。
2.筋膜リリースの効果は?どんなことに注意すればいい?
今まで悩んでいた身体の不調は筋膜リリースで改善できるかもしれません!筋膜リリースを行うことで期待できる効果、また筋膜リリースを行う時の注意点について見ていきましょう!
筋膜リリースで肩こり、首こり知らずに!
首こりや肩こりは筋膜が硬くなり筋肉の動きが制限され血行不良になることが原因です。肩こりや首こりを解消するためには筋膜リリースで筋膜の柔軟性を取り戻すことで症状を改善することができます!また筋膜は全身と繋がっているので、どこか一部の筋膜にねじれが生じるとその影響で肩こり、首こりを引き起こすことがあります。筋膜リリースでしっかりと全身の筋膜を緩めることで、慢性的な肩こりや首こりの症状緩和が期待できるでしょう!
美しい姿勢は筋膜のねじれを改善することから
普段スマートフォンを見ながら猫背になっている、どちらかの足に重心をかけて立っている、といったことはありませんか?このような日常生活の姿勢不良が筋膜のねじれやよじれ、コリの原因になります!この筋膜のねじれが筋肉自体の動きを制限し、姿勢不良へと繋がってしまうのです。
筋膜リリースで全身の筋膜を緩めることで筋膜と筋肉の癒着が解消され、筋肉が本来の正しい動きを発揮することが出来ます。それにより猫背や巻き肩などの姿勢改善へと繋がっていくのです。筋膜リリースで筋膜を緩めることで美しい姿勢を手に入れましょう!
ストレッチよりもゆっくりと時間をかけて適切な力で!
筋膜はストレッチのように数秒伸ばすだけでは緩めることはできません。最初は20秒〜30秒から初め、慣れてきたら少なくとも90秒以上の時間をかけてゆっくりと行いましょう。また、筋膜リリースを行うときについ勢いをつけて行ってしまいがちですが、これはNGです!勢いをつけず、ゆっくりと身体が伸びる感覚を感じながら行うのがポイントです!
また、初めて筋膜リリースをする方や場所によっては痛みを伴う場合があります。強度が強すぎる場合は筋肉や組織がかえって収縮してしまい硬くなってしまうので、強い痛みを感じる場合は強度に注意して適切な力加減で行うようにしてください。ゆっくりと適切な力で行うことで、筋膜を上手にほぐしていきましょう!
3.筋膜リリースのやり方
筋膜リリースは症状によって適切な方法で行うことで効果が得られます。実際にどのように筋膜リリースを行えば良いのか、その方法について見ていきましょう!
肩こり、首こりに効く筋膜リリース
ボールを肩甲骨の一番上の内側に置く。ボールに体重をかけるように傾き、肩に手を置いたら肘で大きく円をかくように肩甲骨を回していく。場所を少しずつ下げ、肩甲骨の真ん中、下の三箇所で同様に行う。
◎ターゲット
肩甲骨周りの筋肉
◎ポイント
出来る人はお尻を浮かせても良い
腕だけを動かさず、肩甲骨を意識して回す
◎目安
一箇所につき3回から5回肩甲骨を回す
4.筋膜リリースにおすすめのグッズ
筋膜リリースはグッズを使うことでより簡単に行うことができます!そこで今回は柔道整復師の私がおすすめする筋膜リリースのグッズを紹介していきます!
フォームローラー
フォームローラーとは、凹凸のある筒状のトレーニング器具のことで、様々な素材、形状、サイズがあります。
・初心者には柔らかい素材がオススメ
「これから筋膜リリースを始めたいけど、どのフォームローラーを選べば良いかわからない」という方にはウレタンやポリエチレンといった柔らかい素材の凹凸の少ないタイプがおすすめです!
・慣れてきたら堅めの素材で凹凸アリがオススメ
少し慣れてきて柔らかいものでは物足りないと感じている方には、EVAなどの硬めの素材で凹凸が多いものを選ぶと良いでしょう。
・オススメの形状、サイズ
フォームローラーで一番使いやすい形状、サイズは円柱形の長さ30㎝のタイプです。それほど長くないので使い勝手が良く、これ一本で肩甲骨やふくらはぎ、背中など様々な部位の筋膜リリースをすることができます。
他にもスティックタイプの物やボールタイプのフォームローラーがあるので、筋膜リリースをする部位、用途にあったタイプのフォームローラーを選ぶと良いでしょう!
ちなみにユミコアでもYumiCoreBody代表の村田友美子が開発したHoggsyRoller(ホグッシーローラー)を発売中です!YumiCoreBodyのローラーは、筋膜リリースボールHoggsyがうまるみぞがついているので、さらに深く筋膜リリースしたいときにも便利です。ほぐすことで筋肉が柔らかくなり可動域が広がり、よりトレーニング効果を高めることができます!興味のある方は是非チェックしてみてください!
ストレッチポール
ストレッチポールはアメリカで使用されていた円柱形のフォームローラーを参考に日本のアスレチックトレーナーが開発したエクササイズ器具です。
・素材と形状
フォームローラーとは違い表面の凹凸はなく、一般的なタイプは円柱形のやや硬めのクッションでできています。一般的なストレッチポールを半分の長さにし半円にカットしたハーフカットというタイプはエクササイズ以外にも医療現場でのリハビリテーションとしても使用されることがあり、こちらのタイプは高齢者や怪我でリハビリを受けている方にも使いやすいという特徴があります。
・主な使い方と期待できる効果
ストレッチポールの上に寝転んだ状態で使用するのが基本姿勢で、背中の筋肉の緊張を和らげる、脊柱や骨盤の骨格を整える、関節の可動域を広げるといった効果が期待できます。ストレッチポールの上で仰向けに寝るだけで普段緊張している筋肉をほぐすことができ、自宅で手軽にセルフケアをしたいという方におすすめのアイテムです!
フットローラー
フットローラーは長さ20センチほどのハードな凹凸のある器具です。特に足裏をほぐす時に使用しますが、足裏だけでなくふくらはぎやすねの筋肉にも使用することが出来ます。
・足底筋膜をほぐすのにオススメ
足裏をフットローラーでほぐすことで足底筋膜がほぐれ足裏のアーチを作りことができ、血行促進、疲労回復効果も期待できます。フットローラーは持ち運びにも便利なサイズなので、外出先で足の疲れやむくみを感じた時などに手軽に筋膜リリースをすることが可能です!
まとめ
筋膜は「第二の骨格」とも呼ばれるくらい身体にとって重要な役割を果たしています。この筋膜のねじれやよじれを放っておいてしまうと、身体に様々な不調が起きる恐れがあります。筋膜リリースでしっかりと筋膜をほぐすことで肩こりや首こり、姿勢不良を改善することができるでしょう!あなたも今日から筋膜リリースで悩みのない身体を手に入れましょう!
YumiCoreBodyオンラインレッスンでは、可動域を広げターゲットマッスルにきちっとアプローチするため、トレーニング前に筋膜リリースを行ったり、トレーニング後に使った筋肉をリリースすることもあります。どちらも効果的なレッスン方法となります!好きな時に好きなだけ動画を見ることができ、おうちにいながら本格的なレッスンを受けることが可能です。これからトレーニングを始めてみようと思っている方や自分でやっているトレーニング方法に不安のある方も安心して受講していただけます。興味のある方はサンプル動画からぜひチェックしてみてください!「YumiCoreBodyオンラインレッスン」はこちらから!
投稿者プロフィール
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Yumi Core Body編集部
大学で柔道整復師・介護を学ぶ。現在は医療介護施設にて機能訓練指導員として日常生活動作訓練、体力の維持向上のためのリハビリ業務に従事。柔道整復師。社会福祉主事任用資格。ホームヘルパー2級。