【栄養士に聞く#2】正しいファスティング・グルテンフリー・糖質制限ダイエットのあれこれ

ファスティングダイエットや糖質制限ダイエットなどさまざまなダイエット方法がありますが、これらは必ず正しい方法でおこなうことが大切です。さらに最近話題のグルテンフリー食品についても、管理栄養士の岩崎真宏さんにお聞きしました!

・村田 友美子/むらた ゆみこ

村田友美子

YumiCoreBody 代表
3児の母であり曲線のある3DXBodyを手にする姿勢改善トレーナー。ピラティス、体幹トレーニングを学び、整体の資格を取得後、ほぐし、ストレッチ、呼吸と体幹トレーニングの組み合わせにより骨格からカラダを変えるオリジナルメソッドを確立。

・岩崎 真宏/いわさき まさひろ

岩崎 真宏

管理栄養士 / 臨床検査技師 / 医学博士
一般社団法人 日本栄養コンシェルジュ協会 代表理事

医学研究者、病院管理栄養士として国内外での研究・論文発表、学会賞受賞など多くの実績を持つ。健康管理や疾病予防、スポーツのための栄養サポートを提案し、多くの医療従事者や運動指導者と協力して質の高いヘルスケアサービスの開発と普及に取り組む。栄養を切り口とした多業種連携を行う。

 

1.正しい知識で正しいダイエットを!

ファスティングとは

さまざまなダイエット方法が溢れている世の中。しかし、間違った方法でおこなってしまうと返って健康に悪影響となってしまうことがあります。

最近は、ファスティングダイエットというものを聞いたことがある方も多いと思います。

そもそもどのようなダイエット法で、効果はどれだけあるのでしょうか?

お二人の対談に入る前に、まずはファスティングダイエットについて見ていきましょう。

・ファスティングとは

ファスティングは名詞形で「断食」や「絶食」を意味します。

しかし、この言葉だけ聞いて、食べないことがダイエットや減量につながると考えてしまうのは大変危険です。

最近では、正しいファスティング方法を指導するファスティングセラピストも登場しています。(※1)

・アスリートや芸能人も実践?

アスリートや芸能人も実践しているファスティングダイエット。本来のファスティングダイエットとは主に酵素ドリンクを用いながらおこなうので、完全な断食や絶食ではありません。

ドリンクでしっかり栄養素を補いながら、正しい方法でおこなうことが大切です。

・ファスティングダイエットのメリット

1.消化器官を休めることができる

必要な栄養を取り込み、不要なものを排出している毎日。現代では加工食品などを摂取する機会も多く、消化器官の負担は大きいもの。ファスティングでリセット期間を与えることで、消化機能の回復が見込めます。

2.デトックス効果がある

ファスティングをおこなうことで、体内に蓄積されていた毒素が排出されるためデトックスにもつながります。

・ファスティングダイエットのやり方

1.準備期間

いきなりファスティングを始めるのではなく、まずは内臓を休めるための準備期間をとります。3日~5日程度、野菜を中心とした、豆腐や海藻など消化のよいものを食べていきます。

2.ファスティング期間

ファスティング期間は酵素ドリンクを中心に栄養はしっかり補うことを忘れないようにしましょう。

3.回復食期間

ファスティング期間終了後、すぐに食生活を戻すのは危険です。消化の良い食べ物を少しずつ取り入れていき、ゆっくりと消化器官の働きを戻していくことが大切です。(※2)

(※1)ファスティング協会:ファスティングとは?

(※2)ヴィオーラ:ファスティングダイエット(断食)の効果や正しい方法は?

 

2.ファスティングダイエットの注意点

糖質制限ダイエットの注意

正しい方法でファスティングをおこなった場合、さまざまなメリットがあることがわかりました。では、栄養士の岩崎さんはファスティングについてどうお考えなのでしょうか?詳しくお話を聞きました。

・欧米と日本の違い「ファスティング≠断食」

岩崎 真宏(以下、岩崎)

ファスティングは単なる断食ではありません。ファスティングの研究においては、糖質やタンパク質などあらゆる栄養をしっかりと含んだうえで「1日800キロカロリー」というのがファスティングメニューの基本とされています。

これは、1日の摂取カロリーが3,000~4,000キロカロリーである欧米人からすると「まるで飢餓状態だ」ということで、「ファスティング=断食」の意味合いが強くなりました。

ひとつのきっかけとしては良いですが、ずっと続けるのは危険なので、正しい知識を持っておこなうことが大切です。

バランス食こそダイエットになる!

食べない方が痩せると思っていたのですが、実際は違うんですね。

村田友美子(以下 Yumico)

私も岩崎先生からそれを聞いて、実践するのをやめました(笑)。過酷な食事制限をするよりも、まだ「おにぎりダイエット」とかのほうが良いと言ってましたよね?

岩崎

そうですね。食事量を少しずつ減らしてみるとか、ファスティングは短期間のみにするとか。ダイエットをするうえで必ず必要最低限の栄養素はとらなくてはいけません。

・糖質制限ダイエットもやりすぎには注意!

 Yumico

糖質オフダイエットなども昔は流行っていましたが、今は逆に危険という意見の方が多いですよね?

岩崎

はい。糖質はとても大事なので、過度な糖質オフダイエットをすると低血糖で倒れてしまう危険性があります。糖質はもちろんのこと、しっかりと食事から栄養素を取り入れることが大切です。

炭水化物の適切な摂取量は何グラム?

では、1日にどれだけの炭水化物を摂取すればいいのでしょうか?

岩崎

炭水化物の基準量は1日3食140グラムまでとされています。だいたい1食お茶碗1杯程度です。炭水化物は神経を活発に動かす効果があるだけでなく、筋肉にも効果的です。

 

3.食べながらダイエットのやり方とは?

アルコールにはトマト

これまでのお話から、ダイエットにおいても栄養バランスのとれた食事が大切だということがわかりました。では、ダイエット中にはどのような食材を選べばいいのでしょうか?栄養士の岩崎先生にお聞きしてみましょう。

下っ腹が気になる場合は?

岩崎

食べ物に多く含まれている糖質。そもそもこの糖質には種類があります。たとえば果物の糖質とお米の糖質は違います。果物の糖質はいわゆる果糖と言われる砂糖を含んでいる成分です。この果糖は肝臓で油に変わるという性質が強いので、肝臓のある下っ腹あたりに脂肪がどんどん付きやすくなってしまいます。

 Yumico

その話を聞いて果物を全然食べなくなりましたね。

岩崎

もちろん、食べることはいいのですが、脂肪が気になるという方であれば果糖の摂取は抑えた方がいいかもしれません。実際にお米と同じカロリーの果物を摂取した場合、3倍も脂肪がつきやすいという結果が出ています。3倍って、結構ですよね。脂肪が気になるのであれば、まずは果糖を抑える方法をお勧めします。

ダイエット中にお酒は飲んでいいの?

お酒は太るというイメージがありますが、実際はどうなのでしょうか?

岩崎

僕自身もお酒は大好きですし、適量を飲むことには問題はありません。これも面白い研究があって、アルコールにピッタリな野菜があるんです。

トマトとアルコールの関係性

岩崎

それはトマトです。アルコール摂取時に一緒にトマトを食べると、ほぼアルコールの効果がなくなります。もちろん全く酔わないわけではないので要注意ですが。

お酒を飲むと肝臓周りに体脂肪がつきやすくなります。しかしトマトを食べているときは水と似たような状態になり、お酒を飲んでいないことにできたという研究結果が出ています。

トマトの成分というとリコピンが思い浮かびますが、それはリコピンによる効果なのでしょうか?

岩崎

研究者たちもはじめはそう思い、お酒とリコピンのサプリメントを組み合わせた実験をおこなったんです。しかし、実際はもっと脂肪が溜まってしまうという結果になりました。

Yumico

えー!それは大変(笑)。

岩崎

だから、まだトマトのどの成分が良いのかわかっていないんですよね。とにかくトマトとアルコールの相性は抜群。食前でも、飲みながらそのまま食べるのも最適です。トマトジュースでも効果がありますよ。

 

4.グルテンフリー食品のメリット

グルテンフリーのメリット

近年耳にすることも多くなったグルテンフリー。グルテンフリー食品なども多く販売されています。栄養士の観点からみたグルテンフリー食品の魅力についてお伺いしました。

・そもそもグルテンとは?

グルテンは小麦・大麦・ライ麦などの麦類に含まれている「グルアジン」と「グルテニング」という2種類のタンパク質が、水と絡み合ってできるものです。(※3)

・小麦アレルギー

岩崎

今まで小麦アレルギーの人は小麦を控えるしかありませんでした。しかし小麦の大元の成分がグルテンだということが研究でわかりました。食品アレルギーのほとんどはその食品に入っているタンパク質が原因。このグルテンもタンパク質です。小麦アレルギーの方にとって原因がはっきりしたことで、「グルテンフリー」という新たな選択肢がうまれました。

・新しい選択肢の誕生

岩崎

これまでは、小麦アレルギーだと小麦を使ったクッキーやドーナツ、パスタやパンを控えるしかありませんでした。しかし、グルテンフリー食品ができたことによって、小麦アレルギーの人と一緒にパスタやケーキを食べに行くことができる。そういう便利な食生活になったなと思います。

実はヨーロッパでは昔からグルテンがタンパク質として良いとされていて、グルテンがあるから健康にいいとまで言われています。しかし、グルテンアレルギーは日本人のみならず全世界にいます。小麦粉に含まれる食べ物を食べるとなんだか調子が良くない・便秘が気になると感じるのであれば、グルテンフリー食品を試してみるのもありだと思います。グルテンフリーの登場によって、素晴らしい世界になったなとつくづく思います!

(※3)ホスピタクリップ:病気・疾患情報を易しく・詳しく説明

 

■まとめ

とりあえずこれだけ!for family

今回はファスティング・糖質制限ダイエット、そしてグルテンフリーについて紹介してきました。ダイエットや食生活は正しい知識を持って実践することが大切です。今回、栄養士の岩崎先生から学んだ知識を活かし、正しい方法でダイエットをおこなうことをおすすめします!

・次回予告inflatable water park

次回は、身体のさまざまなお悩みを解決する野菜をご紹介!むくみを解消する野菜、認知症予防に最適な野菜などなど、見逃せない内容ばかり!身体の内から綺麗になりたい女性は必見です!

・とりあえずこれだけ!for Family

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・オンラインレッスン

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