産後の体重コントロールが難しい原因は?その対処法、運動方法を動画で解説

更新日: 2026.4.24

妊娠中や出産後は、体重のコントロールが難しく悩んでいる方も多いのではないでしょうか。「産後1週間経つのに体重が思ったより減らない」「産後1ヶ月経っても体型が戻る気配がない」など、体重の変化にお悩みの方に向けて、産後の体重変化のしくみや日常生活でできる対処法、おすすめのエクササイズについて解説します。

■妊娠中・産後の体重の変化について

妊娠 体重変化

まずは妊娠中・産後の体重に関する疑問についてお伝えします。

・妊娠による体重の変化

妊娠中は赤ちゃんが子宮内で育つため、必然的に体重は増加します。また、妊娠中はプロゲステロン・エストロゲンなどの女性ホルモンの分泌増加により身体に丸みが加わり、体型も大きく変化します。

さらに出産準備のために骨盤を連結する靭帯や関節が緩みやすくなるため、体形の変化にもつながっていきます。赤ちゃんへの影響が心配な場合は、必ず医師に相談しながら体重管理を行うようにしましょう。

・産後体重が減りやすい時期はいつ?

出産直後は赤ちゃんの体重・羊水・胎盤・出血などによって、一般的に4〜5kg程度の体重が減少します。その後、しばらくは体重の減り方が緩やかになる時期が続きますが、産後2〜3ヶ月ごろから体内の余分な水分や脂肪が徐々に落ちやすくなり、産後約6ヶ月ごろまでは体重が戻りやすい時期とされています。

また産後6ヶ月ごろまでの脂肪は水分を多く含んでおり流動性が高いため落としやすい状態ですが、それを過ぎると固い脂肪へと変化しやすくなります。焦らず、この時期に合わせた食生活と適度な運動を心がけましょう。

・産後に体重が減りすぎてしまう場合も

産後は体重が増えて悩む方がいる一方で、体重が減りすぎてしまう方もいます。母乳育児中のお母さんは、授乳によって多くのカロリーを消費します。新生児のお世話に追われて食事の機会が減ったり、消費カロリーが摂取カロリーを大きく上回ったりすると、体重が急激に落ちてしまうことがあります。

体重が著しく減少している場合や、極端な疲労感・体調不良が続く場合は、無理に体重を戻そうとせず、かかりつけの医師に相談することをおすすめします。

■産後に体重が減りにくい原因とは?

「産後6ヶ月は痩せやすい時期と聞いていたのに、体重がなかなか減らない…」と悩む方も少なくありません。産後に体重が落ちにくくなる主な原因を整理しておきましょう。

・筋肉量の低下による基礎代謝の低下

妊娠中は激しい運動が難しく、運動量が大幅に減少します。10ヶ月にわたる運動不足により筋肉量が落ち、基礎代謝が低下することで消費カロリーが減り、体重が落ちにくくなります。また、産後はお腹まわりを中心に引き伸ばされた筋肉が大きく緩んでしまうことも、筋力低下を助長する要因のひとつです。

・ホルモンバランスの変化

産後はホルモンバランスが大きく変動する時期です。食欲を抑えるホルモン「レプチン」の分泌が低下するため、授乳による大きなカロリー消費と相まって食欲が増しやすくなります。この時期に食べすぎてしまうと、体重管理が難しくなる場合があります。

・不規則な食生活とストレス

新生児のお世話で慌ただしい産後は、食事の時間が不規則になりがちです。簡単に済ませられる高カロリーな食事が増えたり、育児のストレスからつい甘いものや間食が増えたりすることで、摂取カロリーが増えてしまうケースも多くあります。また、睡眠不足が続くと体の回復が遅れ、代謝にも影響を与えます。

■産後に日常生活でできる対策法

産後 体重管理 対策法

産後の体重管理に向けて、日常生活の中でできる対策をご紹介します。

・妊娠中に低下した筋力を少しずつ取り戻そう

産後は、妊娠中の女性ホルモンの影響で靭帯や関節が緩い傾向にあり、過激な運動や骨盤に大きな負担がかかる運動は体調に合わせて慎重に行う必要があります。まずは1ヶ月検診で医師から許可を得たうえで、体調に合わせて無理のない運動から少しずつ始めてみましょう。

・規則正しい食生活に戻すように努めよう

産後は新生児のお世話のために、バランスの良い食事や規則正しい食事時間が難しくなります。インスタントフードや栄養バランスが取れていない食生活、不規則な食事時間は体重増加につながりやすいため、できるだけ規則正しい食生活、栄養バランスの取れた食事(主食・主菜・副菜を意識)を心がけましょう。食事量は妊娠前に近づけることを意識しつつ、授乳中の方は過度なカロリー制限は避けてください。

・姿勢の見直しでボディラインを整えよう

産後は骨盤周囲の靭帯や関節が緩みやすく、骨盤が前後に傾きやすいため姿勢が崩れやすい時期です。また、妊娠中の大きなお腹とのバランスをとるために反り腰や猫背が習慣化している場合もあります。

姿勢が乱れると体幹の筋肉が効率的に働きにくくなり、ぽっこりお腹やくびれのなさにつながりやすくなります。身体に無理のない範囲の軽い運動やストレッチから姿勢改善を意識して始めましょう。

■産後の運動で気をつけるべき3つのポイント

産後の運動 ポイント

産後に運動を行う際に特に気をつけたいポイントを3つご紹介します。

・無理な食事制限はしない

母乳育児中の場合、極端な食事制限は赤ちゃんへの影響が心配されます。体重を気にして食事量を大幅に減らすことは避けましょう。エネルギーが不足すると基礎代謝や体力にも影響が出やすくなります。食事内容の見直しや適度な運動など、さまざまな要素をバランスよく組み合わせることが大切です。

・運動は痛みのない範囲で行う

産後半年から1年ほどは関節や靭帯が緩い状態が続くため、負荷の高い運動は関節や骨盤周りに痛みを伴うことがあります。また、産後1ヶ月ほどは産褥期として体の回復を最優先にする時期です。1ヶ月検診で問題がないことを確認し、医師の許可を得てから運動を開始するようにしましょう。骨盤周りに痛みを感じる場合は無理をせず、かかりつけ医に相談してください。

・体調管理を最優先にする

産後は赤ちゃんのお世話などで睡眠不足になりやすく、精神的にも疲弊しやすい時期です。特に睡眠不足が続くと身体の回復が遅れ、運動の効果も出にくくなります。「今日は体がきつい」と感じる日は無理に運動せず、休息を優先しましょう。体調を整えることが、長続きする体重管理の土台になります。

■産後の体重管理に役立つ食事のポイント

運動と並んで重要なのが食事です。産後の体重管理に向けた食事の基本ポイントをおさえておきましょう。

・主食・主菜・副菜のバランスを意識する

1日3食、栄養バランスのとれた食事が体重管理の基本です。特に意識したいのが「炭水化物(ご飯・パンなど)」「タンパク質(肉・魚・卵・大豆など)」「食物繊維(野菜・きのこ・海藻など)」のバランス。タンパク質をしっかり摂ることで筋肉の維持や基礎代謝のサポートにつながります。

・授乳中の極端なカロリー制限はNG

授乳中は母乳を作るために通常よりも多くのエネルギーが消費されます。体重が気になるからといって食事を大幅に減らすと、母乳の分泌量や栄養価に影響する可能性があるため、無理な制限は控えましょう。量を減らすよりも「何を食べるか」の質を意識することが大切です。

・間食・飲み物の見直しも効果的

育児の合間に甘いお菓子やジュースを口にしやすい産後は、間食の内容にも注目してみましょう。飲み物はカロリーの高いものを水やお茶に変えるだけでも、1日あたりの摂取カロリーを抑えやすくなります。どうしても小腹が空く場合は、ナッツや果物など栄養価の高いものを少量選ぶと良いでしょう。

■産後の体重が気になる方へ、おすすめのストレッチとエクササイズ

産後の体重管理 運動

体調が落ち着いてきたら、身体に負担の少ないストレッチとエクササイズから少しずつ運動習慣をつけていきましょう。以下のエクササイズはいずれも産後の身体に配慮した内容ですが、実施する前に必ず医師の許可を得たうえで、痛みのない範囲で行ってください。

・お尻の筋肉をストレッチして身体の後ろ側をほぐそう

妊娠中はお腹が大きくなるにつれて前かがみや猫背になりがちです。重心バランスを取ろうとお尻や身体の後ろ側に力が入り続けることで筋肉が硬くなりやすいため、しっかりほぐしてあげましょう。

【お尻のストレッチ】

1.右足を前に出してお姉さん座りになり、右足のすねは真横にする

2.背骨を長く伸ばしながら両肘を前につく

3.鼻から息を吸って、吐いて10秒キープする

4.足を入れ替えて、反対側も同様に行う

・膣呼吸で骨盤底筋のエクササイズ

妊娠中に赤ちゃんを支えるハンモックの役割を担う骨盤底筋は、産後に筋力が低下しやすい部位のひとつです。膣呼吸を使った骨盤底筋のエクササイズで、コアマッスルを少しずつ整えていきましょう。

【膣呼吸】

1.仰向けになり膝を立てる。親指を骨盤の前の骨の内側に当てる

2.鼻から息を吸ってお腹をパンパンに膨らませる

3.ゆっくり息を吐きながらゆっくりと優しく膣を引き上げる。細く長く息を吐き続けていくと下腹が薄くなる。親指を当てている骨盤の前の骨の内側の筋肉がもりもりとする感覚があればOK(お腹が硬くなっている時は骨盤底筋が正しく使えていないサインです)

◎目安回数:5〜10回繰り返しましょう。

◎ポイント:産後は骨盤周囲の筋肉の働きも不安定です。体調を最優先にして行いましょう。

・横隔膜呼吸でコアマッスルを整えよう

コアマッスルは、横隔膜呼吸を意識したエクササイズで少しずつ整えることができます。以下のエクササイズを日課に取り入れてみましょう。

【横隔膜呼吸】

1.両膝を立てて仰向けに寝て、両手をみぞおちの左右に置く

2.鼻から息を吸って吐いた後、肋骨の上に置いた手で少し肋骨を圧迫してロックする

3.その状態で鼻から吸って背中に空気が入るようにする

4.お腹に入った息を吐き切る。苦しくなるまで吐いた後に1〜2秒その状態をキープする

◎目安回数:5〜10回

■産後の体重管理でよくある疑問Q&A

産後の体重管理について、よく寄せられる疑問にお答えします。

Q. 産後いつからダイエットを始めていいの?

産後6〜8週ほどの産褥期は、身体の回復を最優先にする時期です。この期間はダイエット目的の食事制限や激しい運動は控えましょう。産後1ヶ月検診で医師から問題ないと判断された後、少しずつ食事の見直しや軽い運動を取り入れていくのが一般的な目安です。体調や回復状況には個人差があるため、必ず医師に相談したうえで進めましょう。

Q. 体重より体型が変わってしまった気がする。どうすればいい?

産後は体重が戻っても、骨盤の開きや筋力の低下によってお腹まわりやヒップのラインが変わってしまうことがあります。体重計の数字だけにとらわれず、骨盤ケアや体幹・骨盤底筋を意識したエクササイズで、ボディラインを整えていくことが大切です。

Q. 産後半年を過ぎてしまったけど、もう痩せにくい?

産後半年以降は脂肪が固まり始めるとされていますが、その後でも食生活の見直しや運動習慣によって体型を整えることは十分に可能です。焦らず継続することが最も大切です。気になることがあれば、産婦人科や専門のトレーナーに相談しながら進めましょう。

■まとめ

産後は体重のコントロールが難しく、増えすぎて減らないとお悩みの方もいれば、反対に減りすぎてしまうという方もいます。

産後2〜3ヶ月ごろから体重が落ちやすくなり、産後約6ヶ月ごろまでは体型を整えやすい時期とされています。ただし、産褥期(産後6〜8週)はまず身体の回復を最優先に。体重管理を始める場合は必ず1ヶ月検診後に医師の許可を得てから行いましょう。

産後の体重管理で大切なのは、栄養バランスを意識した食生活の見直しと、身体に負担のかからない範囲でのストレッチ・エクササイズを組み合わせること。無理なく続けられる運動習慣をつけることが、体重コントロールと産後の身体づくりの近道です。

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著者: 桑原晶子

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