浮き輪肉とは、いわゆるお腹周りについた脂肪のことです。女性の方だけに限らず、浮き輪肉を落とすストレッチやエクササイズについて知りたいという男性もいるのではないでしょうか?今回は、浮き輪肉がつく原因や解消方法について紹介します。
■浮き輪肉の原因
まずは浮き輪肉ができる原因について解説します。
・その1:脂肪
浮き輪肉はお腹周りのぜい肉、つまり余分な肉が着いてしまった状態で、脂肪が体に蓄積された状態です。特にお腹周りは脂肪がつきやすい部分なので、運動不足や食生活の乱れ、冷えなどによる血流の低下によっても脂肪がつく可能性があります。
・その2:筋力の低下
筋力が弱くなると、脂肪組織に置き換わったり、脂肪がつきやすくなったりします。特に中年女性は筋力が落ちやすく、加齢と共に基礎代謝が低下するため、浮き輪肉がつきやすくなるでしょう。もちろん、運動不足は筋力の低下を招くため、浮き輪肉の原因となります。
・その3:姿勢不良
姿勢不良によりコアマッスルが働きにくくなると、お腹周りのぜい肉が増え、ぽっこりお腹の原因になります。猫背や反り腰、巻き肩などの姿勢不良は、腹筋などのコアマッスルが働きにくくなり、姿勢のバランスを取るために骨盤が前後に傾くためぽっこりお腹の原因となります。また、お腹部分の筋力が効果的に働かなくなることで、筋力の低下と同様に浮き輪肉の原因となります。
■浮き輪肉を落とすにはどうすればいい?
浮き輪肉を落とすにはどのようにしたら良いのでしょうか。その方法について解説します。
・運動する
筋力の低下や脂肪の燃焼に効果的なのは、なんといっても運動です。運動を習慣化することでカロリー消費、脂肪の燃焼、筋力アップ、さらに筋力や体型の維持にもつながります。運動は、大きく有酸素運動と無酸素運動に分けられます。有酸素運動は、ウォーキングやジョギング、ストレッチやバイク、水泳といった体への負担が軽く長時間行える運動のことです。有酸素運動のエネルギー源は、酸素と体内に蓄えられた糖、脂肪なので、ダイエット効果が期待できます。運動時は、脈拍数が120〜130ぐらいの範囲で運動することを目安にすると良いでしょう。無酸素運動は脈拍数140以上が目安となり、体力づくりや筋力増強に効果的です。しかし、酸素を使わない運動のため、糖や脂肪もあまり使われません。目的に応じて脈拍数を目安に運動しましょう。
・生活習慣を見直す
浮き輪肉を解消するには、エネルギーの摂取量も重要です。いくら運動でエネルギーを消費しても、カロリーの高い食べ物を摂取しすぎるとエネルギー消費が追いつかなくなり、体内に蓄積されてしまいます。食事の内容は、高タンパク低カロリーの食品を取り入れるようにするのが良いでしょう。
また、食事と共に気をつけたい生活習慣が運動習慣です。運動は継続的に行うことが重要であり、生活習慣に取り入れることで無理なく持続が可能となります。
・姿勢を改善する
姿勢不良の改善は、浮き輪肉を落とすために重要です。そのためには、良い姿勢を維持するコアマッスルと呼ばれる体幹の筋肉を効果的に働かせ、重心を整えると良いでしょう。
姿勢を改善するには、股関節や背骨、肩甲骨、骨盤などの関節の柔軟性が必要です。柔軟性が失われると筋肉が正しく働かなくなったり、重心が整えられずぽっこりしたお腹になってしまったり、お腹周りに浮き輪肉がついてしまうため注意しましょう。
■浮き輪肉撃退のために生活を見直そう!
次に、日常生活において浮き輪肉をなくすための生活改善のポイントについて解説します。
・食生活の見直し
食生活は、エネルギーの摂取量に関わります。カロリーも重要ですが、筋肉を作らなければ継続して浮き輪肉を減らす効果も得られないため、栄養素にも注意しましょう。高カロリーである炭水化物を控えて、良質のタンパク質を摂取するのがポイントです。
【タンパク質を多く含む食品】
肉:赤身のロース、ヒレ肉などを選ぶと脂肪が少なくカロリーも低めです。鶏肉は全般的に低カロリーですが、皮の部分はカロリーが高くなります。ささみや胸肉は、特に高タンパクで低カロリーの食材のため、筋肉を作るためにはおすすめです。
魚介類:脂が乗っているサンマやブリ、トロ以外は一般的には高タンパク低カロリーな食品です。
卵、乳製品:卵の黄身は高カロリーですが、全卵で摂取する分には問題はありません。乳製品は、生クリームやチーズなどの脂肪分を多く含む食品以外は、概ね良い食材と言えるでしょう。
他には、大豆製品も高タンパクで低カロリーな食材に代表されるものです。湯葉や豆腐、納豆、豆乳などの食品を、日々の食事に取り入れましょう。
食事を摂る時間は、できるだけ毎日同じ時間に取るのがいいでしょう。夜遅くに食事を摂ると、消化不良のまま寝る時間になってしまい、朝食を抜いてしまうと、血糖値に乱れが生じます。その結果、消化システムが乱れ、身体のさまざまな不具合にもつながります。
・運動習慣をつける
運動習慣をつけることで、継続的にエネルギーを消費し、筋力を維持することができます。筋力の維持向上ができると基礎代謝量が増え、エネルギーが効率的に燃焼するため、ダイエットにも効果的です。また、運動はダイエット効果だけでなくストレス発散などの精神的な効果もあり、リフレッシュにも役立ちます。
・姿勢不良を改善する
姿勢不良はボディラインが崩れるだけでなく、コアマッスルにも影響を及ぼすため、重心を整える、または背骨や肩甲骨、股関節の柔軟性を保つことが大切です。姿勢不良が起きると、立位や歩行の際の重心の乱れにつながるだけではなく、腹筋や腹横筋(ふくおうきん)、多裂筋(たれつきん)、横隔膜(おうかくまく)、骨盤底筋(こつばんていきん)の筋肉が効果的に働かなくなります。浮き輪肉にお悩みの方は、日頃から正しい姿勢を意識することが大切です。ストレッチやエクササイズなど自宅でも行うことができるので、姿勢不良の改善にも取り組んでみてください。
■筋トレだけじゃない!効果的に浮き輪肉を落とすためのエクササイズ
浮き輪肉をなくすためのストレッチ、エクササイズを効果的に行う方法について紹介します。
・背骨の周囲もほぐして姿勢を正そう!
【背骨のストレッチ】
1.ローラーを横向きにセットしておっぱいの裏側に当てる
2.この時に腰が反らないように腰を少し丸めるように骨盤の向きを調整し、膝は曲げて肩幅より広く足を広げておく
3.手で後頭部を支えて背骨をまっすぐ伸ばし、息を吸って吐きながらおへそを覗き込むように背骨を丸める
4.息を吐きながら頭が遠くを通るようにして、背骨の上側を反らせて頭を下ろす
◎目安回数:10回程度
・股関節も柔らかくすると浮き輪肉に効く!
【股関節のストレッチ】
1.膝立ちから片足を横に開き、開いた足裏は床につける
2.肘を床についたら、息を吸って、吐きながらお尻を後ろに引き、内ももを伸ばす
◎目安回数:左右10回ずつ行う
・肋骨を締めて、お腹をスッキリさせよう !
肋骨を締めるには、コアマッスルを鍛えることが重要です。今回は、コアマッスルである横隔膜を使った呼吸で行う、肋骨締めのエクササイズについてご紹介します。
【横隔膜呼吸】
1.両膝を立てて仰向けに寝て、両手をみぞおちの左右に置く。
2.鼻から息を吸って吐いた後、肋骨の上に置いた手で少し肋骨を圧迫してロックする
3.その状態で鼻から吸って背中に空気が入れる
4.お腹に入った息を今度は吐き切ります。苦しくなるまで吐いた後に1−2秒その状態をキープする
◎目安回数:5〜10回程度
■まとめ
浮き輪肉と呼ばれるお腹周りのぜい肉は、女性にとっても男性にとってもあってほしくないものです。浮き輪肉の主な原因は、脂肪、筋力低下だけでなく、姿勢不良などです。猫背や巻き肩、反り腰などの姿勢不良は、コアマッスルの弱体化を招き、お腹周りのぜい肉がつきやすくなります。食生活や運動習慣といった生活習慣の見直しとともに、姿勢不良を改善することで、浮き輪肉の解消が期待できるでしょう。姿勢不良の改善には、背骨や肩甲骨、骨盤、股関節などのストレッチやコアマッスルのエクササイズなどが効果的です。浮き輪肉を落としたいという方は、生活習慣の改善とともに姿勢不良改善のためのストレッチやエクササイズを是非始めてみてください!
YumiCoreBodyオンラインレッスンでは、経験豊富な講師による姿勢不良改善のためのストレッチやエクササイズ動画の配信を行なっています。
ご自分の好きな時間に好きな場所で行うことができるため、無理なく継続して行うことができ運動習慣もつけることができます。「浮き輪肉を落としたい!」「お腹周りをスッキリさせたい!」と思っている方は是非試してみてください。
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投稿者プロフィール
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YumiCoreBody編集部
理学療法専門学校を卒業後、理学療法士として整形、神経内科、脳外科、心臓血管外科など様々な症例を担当する。理学療法士、呼吸療法認定士の資格を保有。