肩こりや腰痛、便秘や下腹の出っぱりなど今あなたが抱えている体の不調は骨盤のゆがみが原因かもしれません!自宅で簡単にできる骨盤矯正ストレッチで、人間の身体の土台ともいえる骨盤のゆがみを解消し、健康で美しい身体を手に入れましょう!
1.骨盤がゆがんでいる状態って?ゆがみの原因と骨盤矯正の効果とは
骨盤のゆがみにはいくつかの種類があります。骨盤のゆがみが起きる原因は何か、またゆがんだ骨盤を元に戻すためにはどうしたらよいのかを見ていきましょう!
・骨盤のゆがみの種類
骨盤の歪みは5つのタイプに分かれています。それぞれの特徴や身体の症状をタイプ別に詳しくみていきましょう!
【前傾タイプ】:
骨盤が前に倒れている状態。お尻がでっぱったり、反り腰になったり太ももが張りやすい。骨盤の前傾が強くなると神経を圧迫して慢性的な腰痛、足のしびれ、などの症状がみられる。
【後傾タイプ】:
骨盤が後ろに倒れている状態。ぽっこりお腹や猫背、ガニ股になりやすい。お尻やバストが下がるなどの見た目の変化が起こりやすくなる。慢性的な首のコリ、頭痛、慢性的な腰痛、膝痛などの症状がみられる。
【開きタイプ】:
骨盤が左右に開いてしまっている状態。主に出産と加齢によるものが多く、加齢の場合は主に骨盤底筋の筋力低下、出産の場合はホルモンの影響により骨盤が元の状態に戻りづらくなる原因とされている。下半身太りやO脚、腰周りに脂肪がつきやすい。股関節の痛み、慢性的な腰痛、膝痛などの症状がみられる。
【傾きタイプ】:
骨盤を正面から見たときに上下にゆがんでいる状態。側湾症、外反母趾になりやすい。肩の高さの違う、左右でくびれのラインが違う、足の長さが違うといった見た目の変化が起こりやすい。片方に偏った腰痛や首肩の痛み、背中の痛みや膝の痛みといった症状がみられる。
【傾きタイプ】:
骨盤を正面から見たときに上下にゆがんでいる状態。側湾症、外反母趾になりやすい。肩の高さの違う、左右でくびれのラインが違う、足の長さが違うといった見た目の変化が起こりやすい。片方に偏った腰痛や首肩の痛み、背中の痛みや膝の痛みといった症状がみられる。
【捻れタイプ】:
左右の骨盤が互い違いに捻れている状態。捻れタイプは他のゆがみのタイプに付随して起きることが多い。片方の足に重心をかける、いつも同じ手でカバンを持つ、同じ方向に足を組むことで起こり、左右の筋力さがある。肩と腰の位置が左右で捻れている(右肩が前に出ていたら左の腰が後ろに引けている)、腰痛や膝痛、まっすぐ立てないなどといった症状がみられる。
5つのゆがみのタイプはそれぞれ単体で起きることもあれば、タイプや症状が混合していることもあります。自分がどのタイプに当てはまるかを把握することが重要です!
・日常生活の中で起きる姿勢不良チェック!
普段の生活の中で無意識に行っている動作や習慣が骨盤のゆがみの原因になっていることがあります。
(1)毎日同じ方の手でカバンを持っている
(2)左右どちらかの足に重心を置いて立っている
(3)座っている時に足を組んでいる
(4)長時間のデスクワークで猫背になっている
(5)普段からよくヒールの高い靴を履いている
このような癖がある方は骨盤がゆがんでいる可能性があるので注意が必要です!骨盤にゆがみが生じると、慢性的な腰痛や膝痛、背骨の側弯、女性だと月経痛の悪化などの症状が現れます。症状が出る前に日頃から良い姿勢を意識し、日常的に行っている動作の癖を見直すことで骨盤のゆがみの原因を取り除いていきましょう。
また、骨盤のゆがみと聞くと女性が多いイメージですが、男性でも普段の何気ない癖から骨盤のゆがみが生じていることがあります。男女問わず、骨盤矯正をすることは大切なのです。骨盤矯正で骨盤のゆがみを整え、腰痛やむくみの改善、ぽっこりお腹や猫背の改善、垂れ尻の改善など、スタイルアップに繋げていきましょう!
・骨盤底筋の衰え
骨盤を支えている筋肉が骨盤底筋です。この筋肉は骨盤の底でコルセットのようにサポートする役割を果たしており、内臓を支えています。骨盤底筋が衰えると内臓を支えきれなくなり、腸や子宮、膀胱などが下へ下がってきてしまいます。これにより大腸や血管を圧迫し、排尿や排便のコントロールがうまくできなくなったり、冷え性やむくみの原因になります。
また骨盤のゆがみや骨盤底筋の柔軟性の低下は子宮の働きにも影響し、月経痛や月経不順、PMS(月経前症候群)などを引き起こす原因となってしまいます。特に女性は出産後や加齢によって骨盤底筋の筋力低下が起きやすいので、注意が必要です。
・出産による骨盤の広がり
妊娠中はお腹が大きくなると身体のバランスを取るために反り腰になり、骨盤がゆがみやすくなります。妊娠中から徐々に開いてくる骨盤は、出産時に最大まで広がります。通常出産後3ヶ月から4ヶ月、遅くとも6ヶ月で徐々に骨盤が元の位置に戻ると言われていますが、妊娠出産で緩んでしまった骨盤底筋に加え、ホルモンの影響で骨盤が出産前の位置に戻りづらくなってしまいます。
この骨盤のゆがみは腰痛や月経痛、体型の変化など身体に様々なトラブルを引き起こします。ただでさえ出産後は寝不足やストレスの多い時期です。この時期に身体の不調が出てしまっては、ママも笑顔で育児ができなくなってしまいますよね?辛い症状が出る前に骨盤矯正を行い、骨盤の開きやゆがみを直して健康的な身体を作っていきましょう!
2.骨盤のゆがみを矯正するには?
ゆがんでしまった骨盤は放っておいても自然と元に位置に戻ることはありません。この骨盤のゆがみを矯正するにはどのような方法があるのかをご紹介していきます!
・ストレッチで骨盤周りの筋肉を緩めよう
骨盤がゆがんでいると、身体のバランスを取るためにその周囲の筋肉が骨盤のゆがみに合わせて硬く張っている状態となります。まずはこの凝り固まった筋肉をストレッチでほぐし、柔らかくすることで骨盤自体の動きが出るようになります。もちろん一度ストレッチを行っただけでは骨盤は元の位置には戻りません。毎日ちょっとした隙間時間を使ってストレッチを継続することで、筋肉の柔軟性が高まり骨盤のゆがみが矯正されていきます。骨盤を正しい位置に整えることで、今までの身体の不調が少しずつ軽減されていくでしょう。
・骨盤底筋を鍛えて骨盤を下からしっかりと支える
骨盤底筋は骨盤を支えている土台となるコルセットの役割をしている筋肉です。この筋肉は骨盤のゆがみに深く関わっており、骨盤底筋が弱くなると姿勢が悪くなるだけでなく、夜間トイレに何度も起きてしまう、立ち上がった瞬間に尿もれが起きる、周期的に便が出ないといった症状が引き起こります。そして年々歳を重ねるにつれて骨盤底筋の筋力低下が顕著となり、骨盤臓器脱になってしまう可能性もあるのです。骨盤臓器脱は、膣から膀胱や子宮、直腸が外に飛び出てくる病気です。出産回数が多く、更年期を過ぎた女性は特に注意が必要で、10人に1人が骨盤臓器脱の悩みを抱えています。こうなってしまうと最悪手術をすることになってしまいます。そうなる前に骨盤底筋を日頃から正しく鍛え骨盤を支える土台を作り、ゆがみのない美しい健康なボディを手に入れましょう!
・日常生活における姿勢改善が一番の近道!
いくら頑張ってストレッチや筋トレを行っても、日常生活で猫背になってしまったり反り腰になってしまったり姿勢が崩れている状態で生活していては、せっかくのトレーニングが無駄になってしまいます。
YumiCoreBodyでも1時間のレッスンよりも23時間の日常生活での意識がとても大切ということを伝えているのですが、トレーニングで骨盤を整えることができていても日常的に姿勢を改善していかなければ効果は持続できません。カバンをいつも同じ手で持ってしまう方は左右交互に持ち替える、立つ時は片足に重心を乗せるのではなく両方の足に体重が乗るように意識する、足を組むのをやめるなど、いつもやってしまいがちなちょっとしたことを見直すだけで姿勢への意識が変わってきます。骨盤のゆがみを解消するためには、日常生活での姿勢を改善することが一番の近道なのです!
3.体勢別、骨盤矯正のストレッチ方法
骨盤矯正ストレッチは、寝ながら行ったり立ったままや椅子に座りながら行えるものもあります。体勢別のセルフストレッチをマスターして、寝る前や家事などの隙間時間を使い骨盤を正しい位置へ整えていきましょう!
・骨盤が歪まない正しい椅子の座り方
坐骨を立てて骨盤を床と垂直にする。背骨を真っ直ぐに伸ばし上に伸び、坐骨とつむじで引っ張り合う事をイメージしながら座る。
・簡単に骨盤の歪み(左右の不均等)が調整できるストレッチ
仰向けで両膝を立て、腰の下に手のひら一枚の隙間を作り、足は腰幅の1.5倍位に広め開く。
片足と上半身は動かさずにもう片方の足を内側に倒す。反対も同様に行い、左右を順番に繰り返していく。
◎ポイント
捻らない方の足は外側に倒さない。上半身も固定しておく。
◎目安(時間・回数)
左右30秒ずつ程度
4.骨盤矯正におすすめのグッズ
骨盤矯正にはストレッチや筋トレを行うことが効果的ですが、骨盤矯正グッズを使うことで誰でも簡単に骨盤を整えることができます。セルフストレッチにまだ慣れていない方や骨盤矯正を始めたばかりの方におすすめのグッズをご紹介していきます!
・ストレッチポール
ストレッチポールとは、円柱型のエクササイズ専用の道具で、ストレッチポールの上に仰向けに寝て使用します。ストレッチポールを使用することで体に無駄な力が入ることなく、自然に自分の体重で筋肉をストレッチすることができるので、初めての方も安心して使用することができます。
また背骨が整う、呼吸が深くなるといった効果もあり、リラックス効果も期待できます。ストレッチポールは誰でもお手軽に身体をほぐすことができますが、一番大切なのは筋肉をほぐした後のトレーニングです。ストレッチポールで身体をストレッチすることに慣れてきたら、少しずつ筋トレを取り入れていきましょう!そうすることで骨盤をゆがみを根本から改善することができます。
・骨盤ベルト
辛い腰痛のある方は、骨盤ベルトを使用している方も多いかと思います。骨盤を身体の外側からベルトで支えることで腰回りの筋肉をサポートでき、腰に安定感が生まれ腰痛緩和へと繋がります。
また、出産後の骨盤の開きを抑えるためにも骨盤ベルトは有効です。しかし、骨盤ベルトだけを使用していても根本的に骨盤のゆがみを整えることはできません。骨盤ベルトはあくまでもサポートをするという役割なので、しっかりと骨盤を矯正したい方はストレッチや筋トレなどを取り入れて骨盤底筋を鍛えていきましょう!
骨盤ベルトの使用方法としては、トレーニングを行い骨盤矯正をした後、骨盤がずれないようにベルトを使用する、という使い方がおすすめです。最初は骨盤ベルトを上手く使いながら少しずつ筋力アップを目指しましょう!
5.産後もできる骨盤矯正
・適度な運動と”ながら”トレーニングを取り入れる
産後は骨盤が開いてしまうというけれど、どんな方法で骨盤矯正をしたらいいかわからない、といった方は多いですよね?そんな方でも産後にご自宅で簡単に骨盤のゆがみを整えることができるストレッチと筋トレについて解説していきましょう!
・胸腰筋膜のストレッチ
胸腰筋膜は背中や腰の筋肉を包んでいる膜のことで、背中が丸まらないように支える役割をしています。この筋膜は大臀筋や広背筋などの大きな筋肉と連結しており、そのさらに奥では内腹斜筋、腹横筋といったインナーマッスルにつながっています。筋膜は萎縮、筋膜同士の癒着、筋肉と筋膜の癒着が起こることがあり、この萎縮や癒着がコリや痛み、筋肉の柔軟性低下、関節可動域の低下を引き起こします。胸腰筋膜をストレッチして背中や腰回りの筋肉を柔軟性を高めることで、腰痛緩和や骨盤のゆがみの改善に繋がります!
・骨盤底筋の筋トレ(ちつトレ)
足の裏がしっかり床につく椅子に座り膝にペットボトルをはさみます。足は拳1つ〜1.5個分あけ指先は真っ直ぐにします。
息を吸ってお腹に空気を入れ、息を吐きながらペットボトルを軽く潰すように内腿を寄せて膣を優しくひきあげます。
◎ターゲットマッスル
骨盤底筋、内転筋
◎ポイント
つま先が外に向かないようにする。背筋を伸ばして行う。
◎目安(時間・回数)
10回×2セット
このちつトレーニングは尿漏れにも効果があります。詳しくは「女性の尿漏れを防ぐ体操にはちつトレ!ながらトレーニングで骨盤底筋を鍛えよう」をご覧ください。
まとめ
骨盤のゆがみによって起こる様々な身体の不調は多くの方が抱えている悩みではないでしょうか?骨盤のゆがみを整えることで、慢性的な腰痛や膝痛などの身体の痛みの緩和、ぽっこりお腹や猫背、下半身太りなどのスタイルの改善、月経痛や月経不順、PMS(月経前症候群)の緩和などが期待できます。産後でもできる骨盤矯正もあるので、無理のない範囲でトレーニングをすることをおすすめします。日常生活における身体の癖を見直すことや骨盤底筋を鍛えることで、日頃から骨盤を整え、悩みのない美ボディを作っていきましょう!
YumiCoreBodyオンラインレッスンでは、インナーマッスルのほぐし方やトレーニング方法などをわかりやすく動画で解説しています。好きな時に好きなだけ動画を見ることができ、おうちにいながら本格的なレッスンを受けることが可能です。これからトレーニングを始めてみようと思っている方や自分でやっているトレーニング方法に不安のある方も安心して受講していただけます。興味のある方はサンプル動画からぜひチェックしてみてください!
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投稿者プロフィール
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Yumi Core Body編集部
大学で柔道整復師・介護を学ぶ。現在は医療介護施設にて機能訓練指導員として日常生活動作訓練、体力の維持向上のためのリハビリ業務に従事。柔道整復師。社会福祉主事任用資格。ホームヘルパー2級。