ママ理学療法士直伝!女性の健康美追求の簡単体幹トレーニングとは

ダイエットや腹筋を鍛える目的で体幹トレーニングに挑戦したい!という方、なんとなく筋トレを始めてみたいという方もまずはここから!身体ひとつで毎日簡単にできる体幹トレーニングの方法からバランスボールやバランスディスクの使い方までをご紹介します。

■「体の幹」である体幹とは?トレーニング効果も実証!

体幹トレーニングとは

体幹ってそもそもどこ?体幹トレーニングって何?体幹トレーニングを始める前に知っておきたい基礎知識について解剖学の観点も交えてご説明します。

・ 体幹とは手足を除く胴体部分

「体幹」の定義は場面によってやや変わります。一般的には手足(四肢)と頭部を除いた胴体部分を指すことが多く、トレーニング中に「体幹を安定させる」というと胴体部分がまっすぐ保たれるように意識します。

一方、体幹を機能面で考えるとき、「腹腔(ふくくう):内臓が入っている空間」を上方から支える「横隔膜」、背側から支える「多裂筋」、前方~側方にかけて支える「腹横筋」、下方から支える「骨盤底筋群」の4つの筋肉をまとめて「体幹」とすることもあります。

・体幹=腹筋じゃない!体幹トレーニングとは

「体幹トレーニング」と聞くと、すぐに腹筋トレーニングのことを想像してしまう方も多いかもしれませんが、どんなに腹筋を鍛えてバキバキのシックスパックを作っても体幹が強くなったとは言い切れません!

前にも述べたように、体幹の機能を高めるためには「横隔膜」、「腹横筋」、「多裂筋」、「骨盤底筋」がバランスよく機能している必要があります。これらの筋肉(合わせて「インナーマッスル」と呼ばれます)がうまく機能して初めて、自分の体幹部分を安定させることができます。

すなわち「体幹トレーニング」とは、これら4つの筋肉のそれぞれの部分的なトレーニングや、4つ全ての筋肉をバランスよく使ってよい姿勢を保ったり、手足の動きに合わせて体幹部をうまくコントロールするトレーニングのことをいいます。

腹筋の構造・解剖についてさらに詳しく知りたい方は、「キツイ筋トレ・腹筋NG!ユミコア式くびれを作るメソッド徹底解説」をご覧ください!

・ダイエットにも腰痛にも!体幹トレーニングの効果

体幹トレーニングというとアスリートのイメージが強く、力強くたくましい身体になるためのトレーニングだと思う方もいるかもしれません。しかし、体幹トレーニングには健康で快適な日常生活を目指す私たちに大きなメリットがあります!

【抜群の腰痛予防効果!】

腹横筋は、腰痛用のコルセットと同じように肋骨下部から骨盤にかけて胴体に巻きつくような走行をしており、「自家製コルセット」の役割をしています。よって腹横筋がしっかり機能することで腰痛予防や改善の効果が期待できます。ぎっくり腰を繰り返している方や慢性的な腰痛に悩まされている方には体幹トレーニングが特におすすめです!

【ウエスト引き締め、くびれ効果】

腹横筋は「自家製コルセット」の役割をしているので、しっかりと機能することでコルセットをしめたときのようにウエストが引きしめられ、きれいなくびれが作られます。体重は落としたけれどお腹周りのたるみが気になるという方、上体起こしなどの腹筋を一生懸命やってもズボンの上に乗っかっている横腹がなくならない!という方、正しい体幹トレーニングを行うことできれいなウエストが手に入ります!

【身軽になって日常の動きが楽に!】

同じ重さのものを持ち上げるにしても、ぐにゃぐにゃに形が定まらないものを持ち上げるよりも固く小さいものを持ち上げる方が軽く感じるように、身体の中心である体幹部が安定すると、実際の体重が変わっていなくても自分自身の身体が軽く感じられ=身軽になります。また、手や足は体幹部からでているので、基盤となる体幹部が安定することで手足の力も安定して入りやすくなり、日常生活内の様々な動作が楽に行えるようになります。

 

■女性&子どももチャレンジ!体幹トレーニングの種類/メニュー

体幹トレーニングの種類

ここでは、引きしまった健康的な身体を目指す女性や体力作りのために体幹トレーニングを始める小中学生にもおすすめ、初心者から中級者向けの体幹トレーニングを詳しくご説明します!

・ 立ったままでもできる⁉ドローイン

体幹トレーニングの中で最も基本的な「腹横筋」のトレーニングです。体幹トレーニング初心者の方はまずこのドローインをしっかりマスターしましょう!

また、このあとで出てくる様々な体幹トレーニング中も必ずこのドローイン姿勢を作った状態で行うようにしましょう。

1.仰向けに寝て両膝を立てます。

2.鼻から息を吸いながらお腹を膨らめ、口から息を吐きながらお腹をへこませる「腹式呼吸」を行います。

※お腹をへこませるのと同時に、膣を軽く引き上げるように意識すると「骨盤底筋」も収縮し、より体幹機能が高まります。

3.腹式呼吸に慣れてきたらお腹をへこませた状態(腹横筋が収縮した状態)を維持したまま胸式呼吸(胸が動く呼吸)に切り替えて呼吸を続けます。

ポイントは呼吸をしながら常に腹横筋が働いている状態=自前のコルセットが効いている状態を作れるようになることです!

上体起こしなどのようにお腹がかちかちになるような強い力の入れ方をせず、呼吸に合わせてお腹が少しずつ締まっていく感じをつかみましょう。

仰向け寝のドローインに慣れてきたら座ったり立った状態でも行えるように、さらにはドローインしたまま四肢を動かせるようにしていきましょう!

・ヒップリフト

体幹を支えるトレーニングです。中でも背部のインナーマッスルである「多裂筋」を鍛えます。

1.仰向けに寝て両膝を立て、両足は腰幅にします。

2.息を吐きながらゆっくりとお尻を浮かせ、背骨も下から順番に浮かせていきます。

3.身体を横から見たときに、頭から膝までが一直線になる姿勢まできたら一旦動きを止め、背骨の上の方から順番にゆっくりと下ろしていきます。

・プランク

体幹をよい姿勢で安定させるトレーニングです。正しいフォームを維持するためには、全てのインナーマッスルが機能する必要があります。

1.両手は肩幅に、それぞれの肩の真下に肘、肘は90度に曲げ、左右の肘から手首が平行になるように床につきます。

2.両足は腰幅に開き、つま先だけが床につき、身体を横から見た時に肩から足首までが一直線になるように身体を浮かします。

3.呼吸を止めることなく、その姿勢が崩れないように30秒から60秒(慣れるまでは10秒から)維持します。

肩の余分な力を抜き、お尻がつきでたり腰が反った姿勢にならないように意識してください。

筋力的に姿勢の保持が難しい方は、つま先ではなく膝を床について肩から膝までが一直線になるようにすると難易度が下がります。

・女性&子供もチャレンジ!簡単な体幹トレーニング

ユミコア式体幹トレーニング

1.四つ這いで準備。鳩尾を落とさないように、上半身を床と平行にしておきます。

2.骨盤も平行にキープして、右手と左脚を伸ばします。

3.手足を遠くに伸ばしながら10〜20秒キープします。

◎目安回数
左右交互に2〜3セット

◎ポイント
呼吸を止めないようにして、手足だけでなく頭と坐骨を遠くに伸ばしながらおこなう。

 

■体幹トレーニングを効果的にするポイントはここ!

体幹トレーニングのポイント

体幹トレーニングはちょっとした力の入れ方や意識で鍛えられている部位が変わったり、間違えたトレーニングになってしまうことがあります。正しく、より効果的に体幹トレーニングを行うためのポイントや注意点をご説明します。

・呼吸を止めない

体幹トレーニング中に絶対に押さえておくべきポイントとして「呼吸」があります。トレーニング中は力を入れようとするとつい呼吸を止めて力んでしまいがちですが、そんなときは必ず身体の外側の大きな筋肉(アウターマッスル)の力が入ってしまいます。体幹トレーニングのポイントは、身体の中心にある小さな筋肉(インナーマッスル)をしっかり効かせて身体を安定させることなので、アウターマッスルに力が入らないためにも呼吸は止めず、ゆっくりとリラックスした呼吸を続けながら行って下さい。

・肩の力を抜く

肩の力が入ってしまうことも呼吸を止めないことと同じ理由で、NGです。プランクやバードドッグなどある程度力を要する体幹トレーニングでは、肩に力が入って肩があがってしまいがちですが、それもアウターマッスル優位になってしまい、インナーマッスルが働かなくなってしまいます。肩があがっていると、肩こりの原因にもなってしまいますので、肩の余分な力は抜いてトレーニングをしましょう。

・正しいフォームで行う

体幹トレーニングは、正しいフォームで行うことがとても大切です。フォームが崩れていると使う筋肉も変わってしまい、本来鍛えたいインナーマッスルへの効果が半減してしまいます。正しいフォームをとることが難しいトレーニングは、そのメニュー自体ご自身の状態に合っていないトレーニングということなので、無理矢理進めるのではなく、呼吸を止めず肩の力を抜いても正しいフォームが維持できるトレーニングを選んで行うようにしましょう。

・毎日やってもOK、継続する

筋トレは、週に2~3回が適切、毎日やると筋肉が壊れてしまうといった知識をお持ちの方もいると思いますが、それはアウターマッスルのパワーアップのための激しい筋トレであり、体幹トレーニングの場合は毎日やっても問題ありません!体幹トレーニングの場合は、普段使えていない筋肉を刺激してスイッチを入れることで、姿勢を安定させたり引き締めることにつながるため、毎日やって身体に筋肉の使い方を染み込ませる方がよいくらいです!一番大切なのは、三日坊主にならないこと!継続することです♪

 

■体幹トレーニングのおすすめグッズ/ツールと使い方をご紹介!

体幹トレーニングのグッズ

体幹トレーニング初心者の方は自分の身体一つで行うトレーニングで十分な効果がありますが、マンネリ化してきた、もう少し刺激が欲しい!という方には自宅で使える体幹トレーニンググッズがおすすめですのでご紹介します。


・コンパクトが一番!バランスディスク

バランスディスクは今回ご紹介するグッズの中でも最もコンパクトで、ご自宅にあっても場所をとらないグッズです。直径30㎝強の円盤型をしているものが多く、ゴム製のディスクの中に空気が適度に入っていることでその上に手や足をおくとぐらぐらしてバランスが取りにくい状態になります。プランクやバードドッグなどポーズをキープする際にバランスディスクを使用するとより不安定になり、体幹への負荷が大きくなります。

・「ながら運動」に最適!バランスボール

バランスボールは直径55~75㎝のゴム製のボールです。その上に座ってエクササイズを行うことが多いですが、プランクを行う際に両肘をバランスボールの上について行うなど使い方は様々です。普段仕事をするための椅子をバランスボールに変えると、不安定な座面に座ることで体幹トレーニングにもなりますので、トレーニングがなかなか継続しないという方にはおすすめです!また、体幹トレーニングとしての要素以外にも、座って腰を回したり、軽くバウンドすることで腰痛改善のエクササイズになるというメリットもあります。

・安定感抜群!バランスドーム

バランスドームは「BOSU(ボス)」とも呼ばれる半円形のツールです。硬さのある直径60㎝程度の台座の上に塩化ビニル素材のドームがついています。BOSUの最大のメリットは、台座が安定していることで、バランスボールのようにその上に座ってトレーニングを行っても転ぶ心配がなく、できるトレーニングのバリエーションも増えます。一方でバランスディスクに比べて場所を取ること、重さが約4.5㎏あるので持ち運びが楽でないというデメリットもあります。そういった点から、どちからというと、ジムや自宅のトレーニングルームでがっつりトレーニングする方向きのツールになります。

 

■まとめ

今回は、トレーニング初心者から始められる簡単な体幹トレーニングをご紹介しました。色々なトレーニングの中でも、体幹トレーニングは身体の中心を安定させて姿勢や動きを整え、健康や美容にもうれしい効果がたくさんあるトレーニングです。特に女性の場合、出産や加齢によって体幹の機能が低下して、ボディラインだけでなく、失禁や骨盤臓器脱、腰痛などさまざまな変化が起こります。そういった変化に気づいたらなるべく早く、またそのようなトラブルが起こる前に、ご自身の身体を整えなおし、いつまでも快適に過ごせるようにしてみませんか?

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YumiCoreBodyの体幹トレーニングってどんな感じ?と思った方は、「コア=体幹」2021年4月の過去動画より「初めてのコア~インナーマッスルを使おう!」をのぞいてみてください♪

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