更新日: 2025.7.8

更年期障害は、一般的に40歳を過ぎた頃からみられる心身の不調の総称です。
女性の場合には、閉経前後の約10年ほどの期間に、「のぼせ・火照り・発汗・乾燥肌・背部痛や腰痛・関節の痛み」など、さまざまな症状が起こるのが特徴です。
今回は、かかとの痛みと更年期障害の関係や原因・対処法のほか、おすすめのユミコア式ストレッチとトレーニングをご紹介します。
更年期の「かかとの痛み」は病気?

更年期(こうねんき)にさしかかる40代以降の女性のなかには、「最近、かかとが痛む」「朝、歩き出すときにズキッとする」といった足元の違和感を訴える人が増えています。
実はこの“かかとの痛み”は、更年期によく見られる身体の変化の一つ。
多くの場合、すぐに受診が必要な深刻な病気ということではありませんが、今まで気にならなかった足裏やかかとに痛みを感じるようになるのは不快でしょう。
一時的なものと放置せず、まずは身体のサインとしてしっかり向き合うことが大切です。
そもそも更年期障害とは?主な症状と原因

そもそも更年期とは、女性が閉経を迎える過程で起こる、生理的な変化の時期を指します。
一般的には閉経の前後5年間、合計約10年間を「更年期」と呼び、年代としては40代半ば〜50代半ばにあたることが多いでしょう。更年期障害は、その時期に起こる心と身体の様々な不調のことをいいます。
更年期障害の代表的な症状は、
- ホットフラッシュ(顔のほてり・のぼせ・発汗)
- 睡眠障害や不安感
- 関節や筋肉の痛み
- 肌の乾燥、かゆみ
- 頭痛やめまい、疲労感
などですが、その症状や程度は人それぞれです。そのため、まったく症状がでない人もいれば、長い期間「なんとなく不調」や「説明できないつらさ」に悩む人もいるなど、個人差があるのが特徴です。
寝起きの一歩が痛む場合は「足底腱膜炎」かも

更年期障害の症状の一つとして、ホットフラッシュやメンタルの不調が起きることは広く認知されている傾向にありますが、意外と知られていないのが、「かかとの痛み」です。
また、朝起きてベッドから立ち上がった瞬間に「かかとの鋭い痛み」がある場合は「足底腱膜炎(そくていけんまくえん)」かもしれません。
足底腱膜炎とは、足裏のかかとからつま先にかけて伸びている「足底腱膜」に炎症が起き、痛みがでる疾患のこと。主な症状として、寝起きの最初の一歩や、長時間座ったあとで立ち上がったときに強く痛み、日中過ごしていると痛みが軽くなる傾向があるのが特徴とされています。
足底腱膜炎は、長期化すると痛みが慢性化することもあるため、早めのケアや生活改善で悪化を防ぐことが大切です。
更年期に「かかとの痛み」が起きる原因

「足底腱膜炎」などの足のトラブルが関係している更年期のかかとの痛みですが、足底腱膜炎は、女性の更年期特有の疾患ということではありません。
長時間の立ち仕事や歩行、体重増加による足への負担、足に合わない靴の着用などが原因で起きやすくなるため、若年層や男性にも起こる一般的な足のトラブルです。
では、なぜ更年期の女性に「かかとの痛み」が多く見られるのでしょうか?それは、更年期特有の身体の変化のほか、生活習慣の変化が、「足底腱膜炎が起こりやすい条件」であるからとされています。その理由を詳しく見ていきましょう。
ホルモンバランスの変化

閉経を迎える更年期には、女性ホルモン「エストロゲン」の分泌が急激に減少します。
エストロゲンは、関節や靭帯、筋肉を適度な柔軟性と安定性で保つ働きを持つため、エストロゲンが急激に減少してしまうと、靭帯や腱の弾力性が低下したり、足裏を支える腱膜や靭帯が伸びやすくなり、足のアーチ構造(特に土踏まず)が崩れやすくなってしまうのです。
その結果、足の裏やかかとにかかる負担が増加し、この負担が慢性的に続くことで、炎症が起きたり、痛みを感じるようになるのです。
体重の増加や血行不良
年齢を重ねると、一般的に筋肉量や活動量が低下することから、代謝も徐々に下がっていきます。
さらに、エストロゲンには、代謝をアップする働きもあるため、エストロゲンが減少する女性の更年期は、代謝の低下が加速する時期でもあるのです。とりわけ足には、体重増加分の何倍もの負荷がかかるとされているうえに、かかとには大きな負担が集中します。
また、エストロゲンには、血管の柔軟性を保つ作用もあり、減少することで血管の弾力性が低下し血液が悪くなることがあります。血液の循環が滞ると、筋肉や腱に必要な酸素や栄養が十分に届かず、疲労物質がたまりやすくなって炎症が起こるリスクも上がってしまいます。
足に合わない靴や運動不足などの生活習慣

外出や運動の機会が減り、足裏やふくらはぎの筋力が弱くなることも、足のアーチを崩し、かかとに負担を集中させてしまう要因になります。
また、ヒールの高い靴、クッション性やサポート力のない靴は足底やかかとへの負担が増します。そのため、ハイヒールなどの靴をよく履く人(過去に履いていた人)は、足裏やアキレス腱が縮んで硬くなりやすく、更年期の筋力低下や柔軟性の低下と重なって痛みが出やすくなるとされています。
実は多い更年期の足トラブル|かかとの痛みは何科を受診すべき?

足の疾患は、軽度だったりすると、「そのうち治る」と見過ごしがちですが、たとえ軽度でも、長期間に渡って痛みや違和感を放置していると、慢性化して悪化し、日常生活に支障をきたすこともあります。
適切なケアが行えるよう、痛みが出た際に受診すべき診療科やかかとの痛み以外の足のトラブルについても知っておきましょう。
更年期は足トラブルが増える時期|放置せず適切なケアを
更年期は、骨密度が低下したり、足のアーチ構造が崩れやすくなったりすることで、かかとの痛みだけでなく、足の変形、外反母趾、巻き爪などの足トラブルが増える時期です。
放置してしまうと痛みが慢性化して、歩きにくくなることもあるため、ストレッチやトレーニング、靴の見直しなどのセルフケアを積極的に行いましょう。
かかとの痛み|数日痛む・痛みが強い場合は早めに整形外科へ
かかとの痛みが数日以上続く、または強い痛みを感じる場合は、早めに整形外科を受診しましょう。
整形外科では、骨や関節、筋肉、腱の専門的な検査と診断を受けられ、適切な治療やリハビリ指導が受けられます。痛みを放置すると慢性化することもあるため、自己判断せず専門医に相談することが大切です。
更年期のかかとの痛み対処法
更年期に生じるかかとの痛みは、生活習慣の見直しやセルフケアで改善が期待できるケースも多くあります。
「足にかかる負担の軽減」をポイントにした対処法をいくつかご紹介します。
簡単なストレッチやトレーニングでかかとへの負担を減らす

足裏やふくらはぎ、アキレス腱をほぐすストレッチを習慣にすることで、足底の緊張がやわらぎ、かかとにかかる負担が軽減されます。
特に「足指を広げる体操」や「ふくらはぎのストレッチ」は手軽かつ効果的です。また、足裏の筋肉を鍛えるタオルギャザー運動(足の指でタオルをたぐり寄せる)などの軽いトレーニングも、足のアーチを支える力を取り戻すのに役立ちます。
反り腰などの姿勢不良はかかとへの負担大!姿勢を改善する
反り腰や猫背などの姿勢不良は、体の重心がずれ、かかとに過度な負荷をかける原因となります。
更年期は筋力が低下し、姿勢が崩れやすい時期でもあります。壁に背をつけて立つ「姿勢チェック」や、骨盤を立てる意識を持つことなどから始め、ストレッチや体幹(コアマッスル)を鍛える軽いトレーニングで、正しい姿勢の維持を習慣づけましょう。
ヒールカップやインソールなども痛みの緩和に効果的
ストレッチやトレーニングと併せて活用したいのが、ヒールカップやアーチサポート付きのインソール(靴の中敷き)です。
このようなインソールを靴に入れることで、足のアライメント(足の骨や関節、筋肉などの位置)が整いやすくなり、外反母趾などの足の変形の予防や、かかとへの衝撃を和らげる効果が期待できます。
特に足底腱膜炎が疑われる場合は、かかとをしっかり支えてくれる柔らかい素材のインソールが痛みの緩和に役立ちます。
更年期のかかとの痛みにおすすめ!ユミコア式トレーニング動画をご紹介

更年期のかかとの痛みは、実は「姿勢の崩れ」や「身体の使い方のクセ」が大きな原因となっていることも少なくありません。
姿勢が整うことで、全身のバランスが改善され、足裏やかかとにかかる負担が軽減されるのはもちろん、立ち方・歩き方も自然と変わってくるため、痛みの予防にもつながります。
ここからは、運動が苦手な方や体力に自信がない方でも無理なく続けられるユミコア式のストレッチやトレーニングを動画も使ってわかりやすくご紹介します。
STEP1:すね・ふくらはぎ・足裏をほぐす
ふくらはぎやすねの筋肉、足裏の腱膜が硬くなっていると、つながっているアキレス腱が引っ張られ、かかとに余計な負担がかかってしまいます。足首の動きや柔軟性が低下することも、かかとの痛みの原因になることがあるため、まずは、膝から下をしっかりとほぐしましょう。
すねのほぐし(左右それぞれ30秒×1セット)
- すねの骨の外側、膝下あたりにホグッシー(なければテニスボールなど)をあて、そのまま正座します。
- ボールをあてている方の足先を浮かし、ホグッシーに体重をかけます。
- そのまま骨に沿って、ホグッシーを上下に動かしながら30秒程ほぐします。
- 「3」の動きで余裕がある方は、浮かせている足の足首を回すとより効果的です。
ふくらはぎのほぐし(左右それぞれ30秒×1セット)
- 膝の裏にホグッシーを置き、正座の姿勢で座ります。
- 「1」の状態から上半身を前傾させ、おしりをゆっくりかかとへと近づけます。
- このとき息を止めないよう、しっかり呼吸を意識しましょう。
- 「2」の状態のまま、おしりをゆっくり左右に振りながら30秒程ほぐします。
足裏のほぐし(左右それぞれ30秒×1セット)
- 足の指を丸めた時に凹む足裏のところにホグッシーをあて、立膝の状態でホグッシーに乗ります。
- ホグッシーを足指で包み込むようにしながら身体ごと前屈みになり、かかとを上げます。
- 「2」の状態のままホグッシーに体重をかけ、左右に軽く揺らしながら30秒程ほぐします。
首や肩まわりの筋肉ほぐしにもおすすめ!YumiCoreBody代表のYumicoが時間をかけて開発した筋膜リリースボール「Hoggsy(ホグッシー)」
STEP2:「股関節」の柔軟性を高める
股関節の柔軟性が低下すると、骨盤の傾きや姿勢不良を招きます。股関節の前面に位置している腸腰筋(ちょうようきん)のストレッチを行って、正しい歩き方を手に入れましょう!
- 両膝立ちの状態から左足を立て、左足を足一つ分程度、左側(外側)に開きます。
- 「1」の状態のまま、お尻の穴を前に向けるようなイメージで骨盤を丸めます。
- 「2」の状態のまま、右手をまっすぐと上に伸ばして右側面が伸びていることを感じながら、息を吐きつつ身体を左側に倒します。
- 身体を中心へと戻し、ひと呼吸したら、再度、息を吐きながら左へ倒します。
- 左右それぞれ5回程度×1セット行います。
STEP3:コアマッスル「骨盤底筋」を強化する
姿勢の悪さは、足裏のアーチ構造の崩れや、かかとへの負担が増してしまう主な原因にもなります。その結果、かかとの痛みが長引いたり、痛みを助長したりすることもあるでしょう。
そのため、正しい姿勢の維持が重要となりますが、正しい姿勢をキープするには、骨盤底筋を含むコアマッスルの強化が欠かせません。
ここからは、骨盤底筋を鍛えるコアトレーニングをご紹介します。
- 四つ這いの姿勢で、左右それぞれの肩の真下に手をつき、お尻の下に膝をつきます。肘は軽くゆるめ、脇は体温計を挟むようにしめて、両手でマットを押してください。※このとき頭を下げないように注意。背骨から頭の先が一直線になるようにしましょう。
- 「1」の体勢で、鼻から息を吸って背中に空気を入れて、口から細く長く吐ききっていきます。このとき、膣からお水を吸い上げるように引き上げる意識を持つと、下腹がしまる感覚が出てきます。
- 下腹が締まった感覚になったら、下腹を締めたまま、尻の穴を天井に少し向けるようにお尻をプリッとさせます。※下腹がぺったんこになり、下腹と骨盤の後ろ側が同じように引き締まる感覚があればコアマッスルに効いている証拠。
- 下腹と骨盤が締まる感覚をキープしたまま、右手を少しだけマットから浮かせます。
- 反対も同様に、ひと呼吸を1セットとして、左右それぞれ5セットずつから始めてみましょう。
STEP4:「ふくらはぎ」のインナーマッスルを鍛える
ふくらはぎの筋肉の一部はかかとの骨に付着しているため、ふくらはぎを柔らかく保つことは、かかとの痛みを軽減するうえでとても重要です。
さらに、ふくらはぎの筋肉は姿勢を保つだけでなく、足裏のアーチ構造の維持や、足全体のバランスを支える役割も持っています。ふくらはぎのトレーニングで、しなやかで安定した足元を目指しましょう。
- 両膝を立てた三角座りの姿勢で座ります。このとき、両足の親指の内側をくっつけた状態で、足首の角度は90度をキープしてください。
- 「1」の姿勢のまま、両足の小指を扇が開くように、20回程度動かします。
まとめ
更年期は、40〜50代を中心に心身に様々な変化が訪れる時期です。
特に女性は、閉経の前後5年間の約10年間にわたり、更年期障害と呼ばれるほてりや不安感、身体の痛みといった不調を感じやすくなります。
その中でも多いのが「かかとの痛み」。このかかとの痛みは、筋力や柔軟性の低下、ホルモンバランスの変化による関節や靭帯の硬化、姿勢不良など、いくつかの要因が重なって起こるとされています。また、放っておくと慢性化することもあるため、早めのケアと正しい対処法が大切です。
「最近、足元の違和感が気になる…」
「整体に通う時間がなかなか取れない…」
そんな方こそ、ぜひ一度お試しください。毎日のちょっとしたケアが、快適な明日につながりますよ。
Instagramフォロワー数35万人突破!ユミコア式のトレーニングで気になるかかとの痛みを軽減

(写真はスタジオレッスンの様子)
「YumiCoreBodyのオンラインレッスン」では、更年期世代の女性の身体を熟知したトレーナーが、かかとの痛みをやわらげるストレッチや、痛みの発生を予防するトレーニングなどをわかりやすくていねいに動画でお伝えしています。
自宅で好きなときに好きなだけ、自宅で受講できるオンラインレッスンだからこそ
・家事のスキマ時間でトレーニングしたい方
・仕事が忙しく決まった時間の確保が難しい方
・小さなお子様がいてスタジオでのレッスンに通えない方
も、無理なく続けられ、コツコツと理想の体型を目指すことができます!
1日10分からでOK!身体の変化を実感した人の割合は91%! (*1)

ユミコアボディは、「骨格レベルから身体を変える美ボディメソッド」です。
ユミコアを実践すると、顔、バスト、ウエスト、ヒップなどボディの悩みが改善され、見た目年齢がグンと若返ります。
トレーニングは簡単で、効率よく理想のボディに近づけるものばかり。
内容がハードすぎると続けるのがつらくなってしまいますが、ユミコアなら運動が苦手な方でも、筋力に自信のない方でも続けられています!
*1: ベーシックプラン継続1年半の方を対象としたアンケート回答をいただいた方のうち「身体が変化した」と回答した方の割合
\ 40代・50代でも変われる!ユミコアメソッドによる変化はこちら!/
47年付き合ってきた内股と慢性的な膝の痛みが治った!

アラフィフでもここまで変われた!

姿勢が整ったことで、あらゆる不調が改善

YumiCoreBodyで一緒に身も心も快適なBodyを目指しましょう!!
【総フォロワー数50万人突破!】
InstagramやYouTubeで、女性ならではのお悩みやボディメイクに関するノウハウを発信中!
ぜひフォローして日々のエクササイズに取り入れてみてくださいね。
ユミコアボディで骨格から整える感覚を体験してみませんか?
日常の姿勢や動作のクセが、私たちの骨格を徐々に歪ませる原因に。
ユミコアボディは、解剖学にもとづき“骨を整える”ことにフォーカスすることで、本質的な体調の改善やボディメイクを目指す独自のメソッドです。
ピラティスやヨガでは効果を感じられなかった方でも、続々と変化を得られています!ぜひ一度、無料体験で実感してください。
