産後のちつトレは緩みがでた膣を引き締め、海外では産後の妊婦さんの膣ケアとしても取り入れられている方法です。骨盤底筋を鍛えることで、さまざまな効果を得ることができます。今回は、ちつトレの効果、膣トレーニング法などについて解説します。
■ちつトレとは?
まず、ちつトレとは何か、具体的にどの筋肉をトレーニングするのか、チェック方法について解説しましょう。
・ちつトレとは?
ちつトレは膣の締まりをアップさせるトレーニングのことです。膣は女性器として皆さんご存知だと思いますが、子宮から伸びた細長い管状のもので尿管の後側に入り口があります。その背後には肛門があり、排泄器に囲まれています。デリケートなエリアですが、海外では出産後の女性の多くが行うのが一般的であると言われるほどよく知られているトレーニングです。
・ちつトレでは骨盤底筋を鍛えることが重要!
膣は膀胱や子宮、腸や肛門などの臓器と靭帯により連結され、骨盤底筋(こつばんていきん)によって固定されます。つまり骨盤底筋の筋肉自体が固くなったり、緩んだりすると膣も締まりにくくなってしまうのです。膣圧を高めるには膣や周りの臓器を囲んでいる骨盤底筋を鍛えるちつトレが非常に重要です。骨盤底筋を鍛えることにより、膣を締めることができ、その他の臓器の不調も改善することが可能となります。
・ちつトレが必要かチェックしたい人必見!簡単チェック法
膣が緩いかどうか気になるという方には、ご自宅で簡単にできるセルフチェック法をご紹介しましょう。
【自宅で簡単膣圧チェック!】
1.まず、体育座りをしてリラックスしましょう。
2.人差し指と中指を第2関節まで膣の中に入れます。この時膣を傷つけないようにローションやオイルなどを使うとスムースに行えます。
3.人差し指と中指をジャンケンのチョキのように開き、膣をグッと締めるように意識します。
◎ポイント:膣圧を自分で測定する場合には、指をしっかりと洗って清潔にしてから行いましょう。
レベル診断は以下のように判断してみましょう。数字が上がるごとに膣の締まりは良いと判断できます。ちつトレの後の効果を実感するのにも応用することができます。
膣圧レベル1:膣が閉まるのを指で感じることができない。
膣圧レベル2:圧は感じるが指が閉じるほどは強くない。
膣圧レベル3:膝からの圧力により、抵抗なしでは指が閉じてしまうほどである。
膣圧レベル4:指の開きを保とうとしても、抵抗に打ち勝つように膣の圧力が強い。
膣圧レベル5:指をグッとすい込むように膣を締めることが可能。
ご自分での測定に不安がある、抵抗があるという場合にはかかりつけの婦人科にご相談され、測定機器での測定などをお勧めします。
■ちつトレが必要となる原因、症状
次にちつトレが必要となる原因はいったいどのようなものがあるのでしょうか。またその症状は具体的にはどのようなものなのか解説します。
・膣の締まりが悪くなる産後には最適!
膣が緩くなる要因の一つは出産経験があることが挙げられます。出産の際には赤ちゃんが膣を通って出てくるため膣がストレッチされて緩んでしまうということがあり、膣の締まりが低下する原因となります。またその他にも子宮内の赤ちゃんが成長して重くなると、赤ちゃんの体重を支えるために子宮の下でハンモック状になっている骨盤底筋が赤ちゃんの重みを支えます。そのため骨盤底筋にもストレスがかかり筋肉が伸びてしまう可能性があり、骨盤底筋の筋力が落ちてしまうと膣の締まりも悪くなる、ということに繋がってしまいます。そのような場合は、ちつトレを行うと出産後緩んでしまった膣を締めることができるので充气城堡、産後や出産経験のある方におすすめのトレーニングです!
・年齢を重ねるとちつの締まりも低下しやすくなる
加齢と共に身体の筋肉は全体的に衰えを見せ、膣の締まりに関与する骨盤底筋も同様に衰えていきます。そのため運動不足となったり、意識して骨盤底筋を使わないと筋力が低下し、膣の締まりも悪くなってしまいます。
・体型の崩れ、尿もれや子宮脱などを予防しよう!
ちつトレは膣の締まりを良くして性生活を充実させるだけではなく他にもさまざまな効果があります。
骨盤底筋はまずコアマッスルの一つであるため、多裂筋(たれつきん)、腹横筋(ふくおうきん)、横隔膜(おうかくまく)などのそのほかのコアマッスルと一緒に鍛える事により、体幹の安定性が得られ姿勢が良くなり、体型の崩れを予防します。具体的にはぽっこりお腹の解消、くびれの獲得、猫背の改善などさまざまな姿勢に関する効果も得ることができます。
また骨盤底筋を鍛えることで、尿もれの改善や子宮脱の予防といった女性特有の身体の悩みも解消することができます。骨盤底筋は靭帯を通して肛門、子宮、膀胱とも連結しているため、骨盤底筋を鍛えるちつトレを行うことにより、これらの臓器の不調を改善することができるのです!
■ちつトレの効果
みなさんが一番気になる膣トレを行うことでどのような効果が得られるのか?について解説します。
・セックスの感度が良くなる、パートナーの快感にもつながる
ちつトレを行い骨盤底筋を鍛えることで、膣圧を高めることができます。その結果、あなた自身の膣圧が上がることでパートナーとの密着度も向上し、快感を感じることができます。またパートナー側にも同様に密着度が上がる事による快感の向上とパートナーの高揚感を感じ取ることであなた自身の更なる快感の向上につながります。
・ちつトレにはダイエット効果も
ちつトレの効果の一つにダイエットも含まれ、コアマッスルである骨盤底筋の筋力強化はぽっこりお腹の解消やくびれ作りに役立ち、女性らしい美しい曲線美を手に入れることが可能です。ちつトレは普段意識しない骨盤底筋の筋力強化が含まれますので、意識することでさまざまな筋肉を動かすことができ、脂肪の燃焼を助ける働きがあります。コアマッスルの強化は体幹トレーニングの一環でもあり、体幹が安定することで手足の筋肉の働きにも良い影響を与えるため、さまざまなエクササイズを効果的に行うことが可能なのです!
・便秘の解消や生理痛の軽減につながる
ちつトレによる骨盤底筋の強化はその周囲の臓器にも好影響を与えます。例えば骨盤底筋の筋力を働かせることで、筋肉内の血流が良くなり子宮の血流が増えるため、生理痛の軽減や、子宮の冷えの予防となります。また骨盤底筋の動きにより腸の動きも刺激され便秘の解消にも繋がります。ちつトレを行うことで、身体の不調の改善にも効果が期待出来るので一石二鳥のエクササイズです。
■ちつトレの方法、詳しいエクササイズをご紹介
次にちつトレの具体的な方法についてご紹介しましょう。
・膣トレ前に股関節、骨盤周囲をしっかりほぐそう
1.膝立ちから片足を横に開き、開いた足裏は床につける
2.肘を床についたら、息を吸って、吐きながらお尻を後ろに引き、内ももを伸ばす
◎目安回数:左右10回ずつ行う
・背骨の柔軟性も骨盤を正しい位置に戻すには重要
骨盤底筋が付着する骨盤と連なっている背骨の柔軟性が低下しても骨盤の動きに影響を与えます。つまり背骨の柔軟性が低下すると骨盤を前後に動かしにくくなり骨盤底筋を正しく使うことが難しくなります。背骨の柔軟性を手に入れ、骨盤を正しい位置に戻すことで骨盤底筋を働きやすくしてあげましょう。
【背骨は柔らかく、骨盤を正しく!】
1.四つ這いになる。この時膝は大体肩幅に開き、両手は肩の下あたりに着くようにします。
2.お尻の穴が下に向くように背骨を丸めて、みぞおちをしまうように両手で床を押すようにします。
3.背骨とみぞおちを天井に突き上げるようにして、その部分に呼吸が入るように息を吸います。
4.次に頭を落とすようにして息を吐いて、股下を覗き込むようにしてさらに息を吐きます。
◎目安回数:5回程度
・骨盤底筋を鍛えて膣力アップ
骨盤底筋のエクササイズは、ちつトレの中でも非常に重要なものです。骨盤底筋は膣や肛門、膀胱などと靭帯を通じて連結しており、骨盤底筋に力を込めると膣を締めることができます。そのため骨盤底筋のエクササイズは膣力の向上にも直結します!ここでは呼吸を使った骨盤底筋のエクササイズをご紹介します。
【膣呼吸で膣力アップ!】
1.まず両膝を立てて仰向けに寝ます。両膝の間は拳1つ分あけるようにして、膝の皿は真っ直ぐ天井に、つま先はまっすぐにしておきます。
2.親指と人差し指で三角形を作り下腹の上に置きます。鼻から息を吸って置いた手の下、下腹がパンパンになるように息を吸い込みます。
3.息を吐きながら下腹が薄くなるようにしっかりと吐く。この時、膣の入り口をおへその背中側にある仙骨のあたりに引き込むようにします。
◎目安回数:5回程度
■まとめ
ちつトレは膣を締めるための主に骨盤底筋を鍛えるトレーニングです。膣はさまざまな原因で緩くなりますが、主には妊娠出産、加齢、運動不足などが挙げられます。特に妊娠出産を機にパートナーから指摘されたりといったことで自覚されることが多いようですが、妊娠中には大きなお腹を骨盤底筋で支えることで膣を締める重要な骨盤底筋がストレッチされ、出産では膣を通って赤ちゃんが出てくるために膣自体もストレッチされる、ということが大きな原因となります。海外では出産後の女性の多くがちつトレについての知識があり、ちつトレに取り組んでいると言われています。その効果は、性生活の満足度の向上だけでなく、冷えやむくみ、便秘、生理痛などの女性の悩み、ダイエット効果など実にさまざまでやってみる価値ありです!出産経験のある女性で、上記のような効果を得たいと思っている方は、ちつトレを是非試してみてください!
YumiCoreBodyオンラインレッスンでは、ちつトレの基本となる骨盤底筋のトレーニングだけでなく、骨盤周囲か股関節、背骨やお尻といった骨盤の位置に影響を与える筋肉のほぐし、関節のストレッチなど骨盤底筋を本来の位置に戻し効果的に働かせるためのトレーニングをはじめに、骨盤底筋を始めとするコアマッスルのトレーニングや呼吸法を重視しての膣トレーニングなどバラエティーに富んだレッスンをご紹介しています。ご自分の好きな時間に好きな場所で経験豊富な講師の膣トレーニングプログラムを受講していただく事が可能です!時間と場所を選ばないユミコアのプログラムなら無理なく継続してちつトレを行う事ができ、女性のお悩みを改善することが可能です!
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投稿者プロフィール
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YumiCoreBody編集部
理学療法専門学校を卒業後、理学療法士として整形、神経内科、脳外科、心臓血管外科など様々な症例を担当する。理学療法士、呼吸療法認定士の資格を保有。