更新日: 2026.5.29
「最近、なかなか寝つけない」「朝起きても疲れが残っている気がする」
そんなふうに感じている女性は、意外と多いのではないでしょうか。日中の頑張りや忙しさで、心も身体もガチガチに緊張したまま夜を迎えていませんか?
そんなときにそっと寄り添ってくれるのが、就寝前のたった5分のストレッチ。コアマッスルや背骨まわりをふんわりほぐすことで、心も身体もやさしくゆるみ、自然な眠りへのスイッチが入りやすくなりますよ。
今回は、寝る前ストレッチのうれしいはたらきや、おすすめのやり方、続けるコツまで、理学療法士の視点で一緒にのぞいてみましょう。
理学療法士
アドバイスーOne Point Adviceー
YUMICORE インストラクター Sachiko
■プロフィール
総合病院や整形外科で理学療法士として勤務後、結婚、出産後は主婦業に専念。子育てが落ち着いた40歳ごろからフリーのトレーナーとして活動開始。運動指導だけでなく、ダイエットカウンセリングなども手がける。2023年より、YumiCoreBody天神スタジオにトレーナーとして従事。多くの女性が抱える身体の悩みに寄り添っている。
■保有資格
・理学療法士
・BESJピラティスマットワークインストラクター
・臨床栄養医学指導士
・食欲コントロールダイエット協会認定講師
・栄養コンシェルジュ二つ星
■寝る前ストレッチで期待できる4つのうれしいはたらき

寝る前のストレッチには、私たち女性の身体に寄り添う、たくさんの嬉しいはたらきがあると言われています。順番に見ていきましょう。
①自律神経を整えて、ふんわり眠りモードへ
自律神経には、活動モードの「交感神経」と、リラックスモードの「副交感神経」があり、この2つのバランスで身体は動いています。
ストレッチで気持ちよく筋肉を伸ばすと(自律神経は背骨に近いところを通っているので、特に背骨まわりをほぐしてあげるのがおすすめ)、副交感神経が優位になりやすく、日中ピリピリしていた心と身体がふっとゆるんでくれる感覚があるんですよ。
②巡りを整えて、すっきり感のケアに
ストレッチで筋肉がやさしくほぐれると、まわりの巡りも整いやすくなります。体温が上がってくる感覚があると、自然な入眠の準備が整いやすいと言われていますよ。一日中立ちっぱなしや座りっぱなしで気になる脚の重さ・むくみ感のケアにも、寄り添ってくれるんです。
③凝り固まった筋肉をほぐして、明日への切り替えを
日中ガチガチになった筋肉をそのままにして寝ると、翌朝までその状態が続いてしまい、腰や肩のはり感につながりやすくなります。寝る前にストレッチでやさしくほぐしてあげることで、一日でたまった身体の癖をリセットして、明日への切り替えをサポートしてくれますよ。
④身体の代謝のサポートに
ストレッチで巡りが整うと、身体の代謝も穏やかに整いやすいと考えられています。寝ている間も身体がやさしく整っていく感覚を持つ方も多いんですよ。
理学療法士
アドバイスーOne Point Adviceー
寝る前のストレッチは、「筋肉を柔らかくすること」より「リラックスすること」が大切です。ぐいぐい引っ張って柔軟性を高めるストレッチは、朝のほうが向いていますよ。夜は「気持ちいい」と感じる範囲で、ふんわりと行ってみてくださいね。
■なぜ「寝る前」がストレッチに向いているの?

・入浴後で身体が温まっている
就寝前は、多くの方が入浴を済ませて身体が温まっているタイミング。筋肉が温まっていると伸び縮みしやすく、痛みを感じることなくふんわり伸ばしてあげやすいんです。入浴は就寝の90分ほど前に済ませておくと、寝つきもスムーズになると言われていますよ。
・副交感神経のはたらきと相性がいい
心地よいストレッチは、副交感神経のはたらきを助けてくれると考えられています。心と身体がほぐれた状態で布団に入れるので、寝つきが気になる方には特におすすめです。
・一日の疲れと癖をやさしくリセット
就寝前は、その日の姿勢の癖や立ちっぱなし、座りっぱなしでたまった身体のこわばりが、いちばん蓄積しているタイミング。やさしくストレッチでリセットすることで、整った状態で翌朝を迎えやすくなりますよ。
チェックポイントーCheck Pointー
チェックポイント ーCheck Pointー
入浴後すぐの「ほかほか」のタイミングがゴールデンタイム。お風呂上がりに、ベッドの上で行うとそのまま眠りに入りやすいですよ。寝る直前にスマホを見てしまうとせっかくのリラックスが台無しになってしまうので、ストレッチタイムはスマホをお休みさせてあげてくださいね。
■寝る前ストレッチで気をつけたい3つのこと
せっかくの寝る前ストレッチを「逆効果」にしないために、気をつけたいポイントをまとめましたね。
・痛みを感じる強さは避ける
「もっと伸ばさなきゃ」と頑張ってしまいたくなる気持ち、わかります。でも痛みを感じるほどのストレッチは、身体が「危ない!」と感じて防御モードに入ってしまうんです。脳も目が冴えてしまい、眠るどころではなくなってしまいます。
寝る前のストレッチは、「気持ちいい」と感じる範囲がベスト。柔軟性を高めるためではなく、リラックスするためのストレッチだと意識してみてくださいね。
・激しい動きや負荷の強いトレーニングは避ける
筋トレや有酸素運動など、強い負荷のかかる動きは交感神経が優位になりやすく、身体が活動モードに切り替わってしまいます。寝つきが悪くなることがあるので、寝る直前は避けて、就寝の3時間ほど前までに済ませておくのがおすすめですよ。
・部屋の環境も整えてあげる
明るすぎる照明や、スマホ・テレビの強い光は、覚醒スイッチを入れてしまいやすいんです。寝る前のストレッチタイムは、照明を少し落として、暖色系の灯りに切り替えてみてくださいね。ヒーリングミュージックなど、ゆったりとした音楽もリラックスを助けてくれますよ。
理学療法士
アドバイスーOne Point Adviceー
「呼吸を止めない」これがいちばん大切なポイント。一生懸命伸ばそうとして息を止めてしまうと、全身に力が入って逆効果になってしまいます。ストレッチ中は鼻からゆっくり吸って、口や鼻から長く吐く。息を吐きながら伸ばすイメージで行ってみてくださいね。
■5分でできる!ユミコアおすすめの寝る前ストレッチ

ここからは、ユミコアおすすめの寝る前ストレッチをご紹介します。「座って行うもの→寝て行うもの」の順番で進めていくと、そのままお布団へ移行しやすいですよ。
・STEP1:ベッドで座って、股関節のストレッチ
脚のつけ根である股関節のまわりには、大きな血管やリンパが通っています。やさしくほぐすことで、下半身の巡りを整えるサポートになると考えられていますよ。骨盤まわりもふんわり整えられる、寝る前にぴったりのストレッチです。
股関節のストレッチのやり方
1.両足の裏をつけてあぐらをかきます
2.できるだけ膝を外に開き、背筋を伸ばしたまま、おへそを足に近づけるイメージで上半身を前にゆっくり倒します
3.内ももやお尻に「気持ちいい」伸び感を感じたら、そのままの姿勢で20秒ほどキープ
◎ポイント:呼吸を止めず、ゆっくり吐きながら倒しましょう
・STEP2:太もも裏・ふくらはぎストレッチ
立ちっぱなし・座りっぱなしの方は、太もも裏(ハムストリングス)がガチガチになりやすい部位。私たち女性は夕方以降に膝下のむくみ感が気になりやすいので、ふくらはぎ(下腿三頭筋)も一緒にやさしくほぐしていきましょう。
太もも裏・ふくらはぎストレッチのやり方
1.ベッドに座り、両脚を前に投げ出します
2.おへそを太ももに近づけるように上半身をゆっくり前に倒し、つま先または足首を持ちます。腰や背中が丸まらないよう、背筋はやさしく伸ばしておきましょう
3.太もも裏に伸び感を感じたら、左右の足首をゆっくり反らし、ふくらはぎも伸ばします
4.太もも裏とふくらはぎに「気持ちいい」と感じたら、そのまま20秒ほどキープ
・STEP3:背中・肩甲骨ストレッチで肩こりケア
背中や肩甲骨まわりをほぐすことで、毎日凝り固まりがちな肩から背中をふんわり整えていきます。肩甲骨まわりの柔軟性は、姿勢を整えるサポートにもつながりますよ。
背中・肩甲骨ストレッチのやり方
1.ベッドの上であぐらをかいて座る、もしくは脚をベッドから下ろして椅子に座るような姿勢をとります
2.胸の前で両手を組み、背中はやさしく丸めてできるだけ後ろに、組んだ両手はできるだけ前に離すように伸ばします
3.左右の肩甲骨の間に伸び感を感じたら、おへそを見るように頭をやさしく下げます
4.首から背中に「気持ちいい」と感じたら、そのまま20秒ほどキープ
★猫背が気になる方は、続けて姿勢ケアのストレッチも♪
5.両手を腰の後ろで組み、胸をやさしく開きながら、腕はできるだけ後ろに離します
6.胸の前に伸び感を感じたら、そのまま20秒ほどキープ
・STEP4:腰のねじりストレッチで一日をリセット
腰や背中、お尻の筋肉をやさしくほぐしながら、骨盤まわりも整えていくストレッチです。腰のはり感が気になる方におすすめですよ。
※腰椎椎間板ヘルニアなど、腰のお悩みをお持ちの方は、腰をひねる動きは無理せず、お医者さんにご相談くださいね。
腰のねじりストレッチのやり方
1.仰向けに寝て、両手を真横に広げます
2.右の股関節と膝関節を90度くらいに曲げ、左脚を乗り越えて左側にくるようにゆっくり腰をひねります
3.右側の腰や背中、お尻に伸び感を感じたら、そのまま20秒ほどキープ
4.ゆっくり元に戻したら、左右を入れ替えて反対側も同じように
すべてのストレッチが終わったら、最後に頭の先からつま先までいっぱいに伸びをして、フィニッシュ!心地よい余韻に包まれて、そのまま眠りに入れますよ。
・ユミコア式:安眠を誘う肩甲骨ほぐし

仰向けになり、テニスボールなどの小さめのボールを肩甲骨のいちばん上の内側に置きます。ボールに体重をやさしくかけるように身体を傾け、ボールを置いた側の腕を天井に向かって伸ばします。
腕を伸ばしたまま、反対側の腕に向かってゆっくり倒し、大きく円を描くように腕を回していきましょう。背骨に沿ってボールの位置を少しずつ下げ、肩甲骨の下までを同様に行います。
◎目安:一箇所につき3回程度、腕を回す
◎ポイント:身体の力を抜いて、「気持ちいい」と感じる範囲で。肩甲骨を動かす意識で腕を回してくださいね

チェックポイントーCheck Pointー
チェックポイント ーCheck Pointー
「全部やらなきゃ」と気負わず、その日の気分に合わせて1〜2個ピックアップするだけでも十分。「今日は脚が疲れたな」という日はSTEP1・2を、「肩がガチガチだな」という日はSTEP3を、というふうに、その日のあなたの身体に寄り添ってあげてくださいね。
■寝る前ストレッチを効果的にする5つのコツ

・「気持ちいい」を大切にする
痛みを伴うストレッチは、身体に余分な力が入り、筋肉をきちんと伸ばせなくなってしまいます。「ちょっと伸びてるな」という心地よい感覚で十分。やさしく寄り添う気持ちで行ってくださいね。
・ゆっくり深呼吸を意識する
ストレッチ中は呼吸を止めず、ゆっくり深呼吸を。鼻から吸って、口または鼻から長く吐く。息を吐きながら身体を伸ばすイメージを持つと、副交感神経のはたらきも助けてくれますよ。
・座位から寝姿勢へ流れるように
寝る前のストレッチは、座って行うものから寝て行うものへ移行していくのがおすすめ。ストレッチからそのまま眠りにつけるよう、流れを工夫してみてくださいね。気持ちよくて、途中でうとうと…なんてことも♪
・部屋の照明を落とす
明るすぎる照明やスマホの光は、覚醒スイッチを入れてしまいます。間接照明や暖色系の灯りに切り替えて、リラックスできる環境を整えてあげましょう。
・続けられる「自分のペース」を見つける
毎日5分でも、週に3〜4回でも、無理なく続けられるペースが正解です。「完璧」を目指さず、その日の気分や体調に合わせて続けていきましょうね。
理学療法士
アドバイスーOne Point Adviceー
「今日は疲れたから何もしたくないな」という日もありますよね。そんな日は、布団の中で大きく1回だけ伸びをするだけでもOK!ゼロを1にすることが、なによりも大切なんです。完璧を目指さないことが、続ける最大のコツですよ。
チェックポイントーCheck Pointー
チェックポイント ーCheck Pointー
続けるコツは「自分を褒めること」。1回でもできた日は「えらい!」と自分にやさしく声をかけてあげましょう。私たち女性のゆらぎがちな心と身体に寄り添う時間は、ストレッチそのものよりずっと大切なギフトなんですよ。
■寝る前ストレッチに関するよくあるご質問
Q1.毎日続けないと意味がないですか?
A.毎日でなくても大丈夫ですよ。週に3〜4回でも、続けることで身体の感覚が変わってきたという方が多いです。大切なのは「気持ちいい」と感じられること。義務にせず、自分のペースで続けていきましょう。
Q2.お風呂に入らずにストレッチしてもいい?
A.もちろんOKです。ただ、身体が冷えていると筋肉が硬くなりやすいので、温かい飲み物を一杯飲んでから始めたり、暖かい服装で行うのがおすすめですよ。
Q3.生理中もやって大丈夫ですか?
A.体調に合わせて、無理のない範囲で行うのは大丈夫です。ただ、お腹を強く圧迫するような動きや、腰を強くひねるストレッチは避けて、ゆったりと深呼吸できる範囲で行ってくださいね。お腹のはりや痛みがあるときはお休みするのもひとつの選択肢です。
Q4.どのくらいで変化を感じられますか?
A.個人差はありますが、寝つきの良さや身体の軽さは、1〜2週間で感じる方が多いと言われています。毎日の小さな積み重ねを大切にしてみてくださいね。
■まとめ
今回は、私たち女性の心と身体に寄り添う「寝る前ストレッチ」について、うれしいはたらきや気をつけたいポイント、おすすめのやり方をご紹介しました。
寝る前のストレッチは、自律神経や巡りを整えるサポートになると考えられており、心と身体をふんわりとゆるめる、お休み前のリチュアル(小さな儀式)のような時間です。
仕事や家事、子育てで疲れたガチガチの身体のまま眠りにつくより、やさしくほぐしてあげるほうが、翌朝の身体の感覚もずいぶん変わってきますよ。
寝つきが気になる方も、もっと心地よく一日を終えたい方も、今夜からぜひ「自分のための5分」を始めてみてくださいね。
※本記事の内容は一般的な情報であり、効果には個人差があります。腰や関節の持病がある方、妊娠中の方は、お医者さんにご相談のうえ取り入れてくださいね。
著者: yumicorebody



