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尿漏れ予防や下腹ぽっこりの解消に不可欠な「骨盤底筋」は知っているようで詳しく知らない方が多いのでは!?今回は、女性理学療法士が骨盤底筋の解剖、役割から効果的な体操の方法まで詳しくご説明します。
1.美ボディの要!骨盤底筋とは!?
骨盤底筋がどこにあってどんな役割をしている筋肉なのか、そして骨盤底筋の機能が低下するとどんな症状が起こるのか、医学的な知識とともに説明します。
・骨盤底筋を解剖学から紐解く!
骨盤底筋は、名前の通り骨盤の底にある筋肉です。もっと分かりやすくいうと、股の下側から手のひらの中心が膣あたりにくるようにあてたときに触れる位置が骨盤底筋の場所になります。骨盤底筋はハンモック状に広がって骨盤内にある腸や膀胱、子宮などの臓器を下側から支えており、その一部がところどころ空洞になって前から尿道、膣、肛門(女性の場合)となっています。
骨盤底筋にはたくさんの重要な役割が!
骨盤底筋には身体を大きく動かすような作用はありませんが、健康や美を保つための重要な役割をたくさん担っています。
(1)内臓を支える
骨盤底筋は骨盤の底の骨組織のない部分を覆うようにハンモック状にある筋肉であり、子宮、膀胱、腸など骨盤内にある臓器が下垂しないように下から支えています。
(2)排尿や排便をコントロールする
骨盤底筋の間には尿道、膣、肛門があり、骨盤底筋が収縮また弛緩することでそれらを締めたり緩めたりすることができます。尿や便を我慢するときにはきつく収縮して、排尿または排便できる環境になったら緩むとても大切な筋肉です。
(3)よい姿勢を保持する
骨盤底筋が機能することで骨盤を引き締めたり、骨盤の傾きを整えます。よい姿勢を保持するために、骨盤底筋の機能が欠かせません。
(4)骨盤の安定性を高める
骨盤は背骨の下にある逆三角形の仙骨、その両側にある腸骨、恥骨、坐骨というたくさんの骨の複合体になっています。それぞれの骨は靭帯でもつながっていますが、骨盤底筋を始めとした筋肉も骨盤全体を安定させるために重要な働きをしています。
骨盤底筋が低下するとどんな症状が!?
(1)骨盤臓器脱が起こる
骨盤底筋の機能が低下すると、骨盤内の臓器を十分に支えることができず下垂してしまいます。ひどい場合には、脱腸や膣脱、子宮脱などの骨盤臓器脱が起こってしまう場合もあります。
(2)尿漏れ、湯漏れ、便失禁が起こる
骨盤底筋の機能が低下すると、おしっこや便を我慢しにくくなってトイレまで間に合わなくなってしまったり、くしゃみやジャンプなど腹筋に力が入ったときにちょろっと漏れ出てしまうなどといったことが起こります。また、出産後のママに起こりがちな湯漏れ(浴槽からあがるときに、膣に入った水がおしっこのようにざーっと膣からでてくる症状)も起こりやすくなります。
(3)腰痛が生じる
骨盤底筋の機能が低下することで骨盤の傾きが崩れ、姿勢が悪くなったり、骨盤の安定性が低下して腰周りの筋肉や関節に負担がかかりやすくなったりします。その結果、ぎっくり腰や慢性腰痛症になりやすい身体になってしまいます。
(4)下腹ぽっこり
骨盤内臓器が本来の位置よりも下垂してしまうと、下腹ぽっこりの原因になります。腹筋の筋トレを頑張ってもなかなか下腹がすっきりしない原因はお腹周りの皮下脂肪だけではなく、内臓の下垂が絡んでいるということも大いにあり得ます。そんなときは、腹筋で身体の前側から押さえるのではなく骨盤底筋を引き締めて内臓の位置を元に戻してあげることでしか改善は見込めません!
姿勢を正し、骨、内臓の位置を正し、しめるべき筋肉をしめる、これぞYumiCoreBodyのメソッド♪このあと、具体的な骨盤底筋トレーニングについてしっかりご紹介しますのでお楽しみに☆
2.骨盤底筋トレーニングの目的と効果はこんなにある!
骨盤底筋トレーニングを行うことでどんな効果が期待できるのかご説明します。
打ち明けにくい尿漏れが改善&予防!
尿漏れは男性に比べて尿道が短い女性に多く、加齢や出産による骨盤底筋群の機能低下が主な原因になります。今尿漏れの症状がすでにある方はもちろん、歳を重ねるにつれて尿漏れが心配と思われている方も骨盤底筋のトレーニングを行うことで尿漏れの改善また予防に効果があります。
尿漏れの原因や対処についてはYumico-medical Lab内「女性の尿漏れを防ぐ体操にはちつトレ!ながらトレーニングで骨盤底筋を鍛えよう」で詳しく説明していますので、是非こちらも御覧ください♪
姿勢改善でスタイルも代謝もアップ!
骨盤底筋がきちんと収縮して骨盤を支えることで骨盤の傾きや位置が改善し、姿勢がよくなります。姿勢が整うことでスタイルアップ、また代謝アップで痩せやすく太りにくい身体にもつながります。
下腹ぽっこり解消!
骨盤底筋の機能が改善されると、骨盤内臓器を支える力が高まります。下垂していた臓器の位置が正常な状態に戻り、下腹ぽっこりの解消につながります。
長年の腰痛もこれで解消!
骨盤底筋が働いて骨盤が安定することで、姿勢がよくなり、腰への負担も減るため腰痛の改善につながります。特に、ぎっくり腰を繰り返している方、慢性的な腰痛に悩まされている方は腹筋や背筋などの筋肉とともに骨盤底筋を鍛えることで体幹の安定性が高まり、腰痛完治も期待できます!
3.これでばっちり!骨盤底筋を鍛える体操方法/ストレッチ法
骨盤底筋の具体的なトレーニング方法をご紹介します。色々な肢位でトレーニングを行うことでいつでもどんなときでも骨盤底筋が機能している状態を作ることができます!
まずはここから!仰向けでちつトレ
仰向けになり、膝を曲げて両足の裏を合わせます。リラックスしてお腹や肛門に力が入らないようにしながら、息を吐いて、内ももをちつで引き上げるようにします。息を吸うときは脱力し、呼吸をゆっくりくりかえします。
テレビを見ながら!座位で骨盤底筋トレーニング
椅子に骨盤を立てて座り、ペットボトルを内腿の間に挟む。坐骨とつむじを離すように背骨を伸ばし、ペットボトルを内腿で軽く潰す。鼻から息を吸って、吐く息で内腿を吸い込むイメージで膣を引き上げていく。
◎ターゲット
内転筋、骨盤底筋
◎目安
10回×2セットから3セット
◎ポイント
お腹の力を抜いて脱力しながら行う
お料理中も!立位でちつトレ
ペットボトルを股の間に挟み、かかとをつけて、つま先を開いて立ちます。胸の前で両手を合わせ、息を吐きながらペットボトルをちつで持ち上げるようなイメージで合わせた両手を上に伸ばします。
ちつトレをウォーキングやスクワットに応用!
ここまでは、静止した状態で呼吸に合わせてちつをしめるトレーニングを行ってきましたが、できるようになってきたらウォーキングやスクワットなど動きの中でもちつをしめられるように挑戦していきましょう。
骨盤底筋を鍛える「ちつトレ」は産婦人科専門医の竹元先生からも「理にかなっている」とお墨付きをいただいたトレーニングです!「【公式対談】いま注目の“ちつトレ”で痩せやすい身体に!産婦人科医による医学的見地からの検証も!」では、ユミコアボディ代表の村田友美子と竹元先生がちつトレのやり方だけでなく、効果や意味を詳しく解説していますので、是非ご一読下さい♪
4.いつからやるべき?骨盤底筋トレーニングの対象は?
骨盤底筋トレーニングはいつからやったらよいのか、出産前後の時期を中心に、他にもトレーニングをおすすめしたい対象の方をご紹介します。
出産後の骨盤底筋トレーニングは必須!
骨盤底筋は妊娠中に子宮の重みで引き伸ばされたり、分娩中に損傷してしまったりと、妊娠および出産によって大きなダメージを受けます。妊娠中や出産後から尿漏れや湯漏れをするようになり、そのうち治るかななんて思っていたけれど全く症状が改善しない!このまま尿漏れが続くの!?と心配になっている方も多いと思います。
出産後は骨盤底筋トレーニングを行う絶好の機会です!ウォーキングやスクワットなど大きな動きを伴うトレーニングは産褥期を過ぎて体調が安定してから、座位や立位など動きを伴わないような骨盤底筋トレーニングは出産の翌日からでも行うことができます。10か月かけて変化した身体は自然任せではなかなか戻りません。尿漏れ改善はもちろん、骨盤周りが引き締まり、産後ダイエットにもつながります。骨盤底筋トレーニングで見た目も機能もしっかり戻しましょう!
産後ダイエットについて詳しく知りたい方は、Yumico-medical Labの「産後の”ながら”ダイエットは骨盤を締める!ストレッチと姿勢で体型を変える」まで☆
また、妊娠中については安静指示がでているなど特別なことがない限りは基本的に骨盤底筋トレーニングはOKですが、行う場合は念のため、主治医の先生に確認するようにしてくださいね。
今からでも間に合う!中高年の骨盤底筋トレーニング
尿漏れや骨盤臓器脱の症状に悩む女性が増えるもう一つの時期が中高年期です。中高年に差しかかると、手足の筋力が低下するように骨盤底筋の筋力低下も著明になってきます。最近尿漏れの頻度が増えた気がする、体重は増えてないのに下腹ばかりぽっこりしているなど気になることがでてきたときは骨盤底筋トレーニングにチャレンジしてみましょう!
骨盤底筋トレーニングが全ての女性を健康/幸せに♪
骨盤底筋トレーニングを始めるタイミングとして出産後や中高年に差しかかったタイミングをご紹介しましたが、骨盤底筋トレーニングは全ての女性に必要といっても過言ではありません!
骨盤底筋を鍛えることで腰痛や生理痛が改善することもあります。
(骨盤底筋と生理痛の関係については「もう耐えるのはやめよう。生理痛やPMSを根本から解決!症状を和らげる方法を伝授」で詳しくご紹介していますので是非!)
目に見える筋肉でないためになかなかトレーニングの必要性を自覚するチャンスがありませんが、出産経験や年齢にかかわらず、骨盤底筋をしっかり鍛えて骨盤をしっかりと引き締めることで女性にとって様々なメリットがあります。健康のためにも、引き締まったメリハリボディのためにも、是非骨盤底筋トレーニングを取り入れていただきたいと思います♪
まとめ
今回は、骨盤底筋の役割とトレーニングの効果、具体的な骨盤底筋トレーニングの方法をご紹介しました。大きな動きもなく、地味なトレーニングですが、身体の中心である骨盤を支える大切な筋肉であり、何よりもYumiCoreBodyスタッフ一同、さらには多くの会員様より「骨盤底筋トレーニングのあとはびっくりするくらい身体が軽くなった!」「腰痛が治った」「くびれができた」などたくさんの喜びのお声をいただいています!特に道具も使わず自宅ですぐに始められるトレーニングですので、是非チャレンジしてみていただきたいと思います♪
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