太ももは細いけどふくらはぎだけが異常に太いなど、女性の方にとってふくらはぎは気になる身体の部分です。今回はふくらはぎが太くなる原因、またその特徴、改善法についてご紹介します。

■ふくらはぎが太くなる原因

まずは、ふくらはぎが太くなる3つの原因について解説しましょう。

・脂肪

ふくらはぎが太くなる原因で、多くの方が初めに想像するのは「脂肪」ではないでしょうか。ふくらはぎだけに脂肪がつくという事はありませんが、体全体に脂肪がつくと必然的にふくらはぎにも脂肪がつきます。脂肪によりボリュームが大きくなると、見た目からもふくらはぎの太さを感じるでしょう。

・筋肉の痩せ

筋肉が使われずに痩せてしまうと、その部分の代謝も落ちて、脂肪が貯まりやすくなります。その結果、重力に逆らえずにたるむため、ふくらはぎが太く見えるのです。例えば歩く時に歩幅が狭いと、十分に後ろ足で地面を蹴ることが出来ず、ふくらはぎの筋肉が使えません。美しい歩行は、「人」という字のように背筋がまっすぐで前足をしっかりと踏み出すことができます。尚且つお尻の筋肉で前方への推進力と、ふくらはぎの筋肉で地面を強く蹴ることにより前に進むようになります。このような歩き方だと、しっかりと太もも、お尻、腹筋、ふくらはぎや足の小さな筋肉も効率的に使うことが出来ます。ですが、筋肉が痩せていても美しく歩けませんし、歩行時の姿勢が悪くなるとふくらはぎも筋肉がうまく使えず、痩せてたるみとなり太く見えてしまうのです。

逆に、筋肉がつき過ぎても筋肉の体積が大きくなるため、ふくらはぎが太くなってしまう原因にもなります。筋肉のボリュームなど外観を確認しながらトレーニングを行いましょう。

・むくみや血行不良 

むくみは血管の中の水分が心臓に送られなくなったり、筋肉が弱っていたり、塩分の摂りすぎにより細胞に水分が蓄えられてしまい引き起こすことがあります。水分は重力により下に溜まりやすくなることも原因の一つです。そのため、長時間にわたっての立ち仕事なども足のむくみを生じさせる原因になるのです。

・膝より下のアンバランス

日常生活のなかで股関節や足裏を効果的に使えていないと、股関節より下の骨の位置を正しく保てなくなってしまいます。そのことにより膝より下のアンバランスが生じてふくらはぎに大きな負担をかけるため、ふくらはぎの血流や筋肉への負荷となります。

例えば、股関節の柔軟性や足裏を使えていないと体重の移動がスムーズに行えず、効率的な歩行ができない、もしくは膝より下、特にふくらはぎが効率的に働かず、むくみや痛みの原因になります。ふくらはぎを細く保つには、股関節や足首、足裏など上下の関節のバランスや柔軟性を保つ、重心を整えることが重要です。

 

■ふくらはぎの太く見えがちな人の特徴

ふくらはぎが太く見えがちな人には特徴があります。その特徴や骨格、選ぶファッション、履物についても解説しましょう。

・ふくらはぎが太く見えがちな骨格タイプとは？

骨格タイプ診断は、ナチュラル・ウェーブ・ストレートタイプの大きく3つに分けられます。これらの骨格タイプについて知りたい方は「【理学療法士オススメ動画付き】骨格タイプを知りたいならお家で自己診断！骨格対応別エクササイズもご紹介。」をご覧ください。

中でも骨格ウェーブの方は、太ももは細いが膝から下に重心があり、ボリュームがあることが特徴の一つです。骨格ウェーブの特徴やファッション、最適なエクササイズについて知りたい方は「骨格ウェーブさんに最適のエクササイズを理学療法士が動画で解説！診断方法、ナチュラル、ストレートとの違いは？」をご覧ください！

・ファッションによって細みせ可能！

ふくらはぎががっしりとしていて下半身に重心がある場合には、上半身にボリュームのある服を選ぶことで、細く見せることが可能です。例えば、フリルのあるブラウス・カーディガン、オフショルダーのトップスなどを選ぶと良いでしょう。柄物は小さめの柄を選びましょう。
ボトムはフレアスカート、スキニーパンツなどを選ぶと、ふくらはぎが強調されずにバランスの取れたファッションとなります。

・履物によっても細く見える

ふくらはぎが太い人に似合うロングブーツはどんなものか、ロングブーツを選ぶとふくらはぎが太く見えるか？など、ブーツはふくらはぎの大きさが気になるファッションアイテムの一つです。下半身に重心があるファッションを選ぶと太く見えてしまいますので、スッキリとした履物、もしくはブーツであればピッタリとしたスキニータイプのものが細みせ効果が期待できるでしょう。

■ふくらはぎを細くするために気をつけたい生活習慣

ふくらはぎを細くするために気をつけるべき日常生活でのポイントや、見直すべき生活習慣について解説します。

・その1：運動習慣をつけよう

ふくらはぎを細くするためには、その部分だけを細くしようとするのではなく、身体全体の脂肪を落とすことが大切です。また、筋肉の痩せを防ぐためにも運動を習慣的に行う必要があります。ウォーキングやジョギング、自宅での軽いエクササイズ、ストレッチなど取り組みやすいものから始めてみましょう。そして、姿勢良く歩くことで腹筋やお尻、太もも、ふくらはぎなども効果的に鍛えることができるため、歩幅は少し広めで歩くように意識しましょう。

・その2：食事内容も重要

事内容や摂取カロリー、塩分、水分などもふくらはぎの大きさに関わってきます。まずは筋肉の体積を増やして基礎代謝を上げることが大切です。筋肉の体積を増やすためには、良質タンパク質をしっかりと摂取し、筋肉の再構築を促しましょう！

【タンパク質を多くとって筋力Up】

肉：脂質を多く含む部位はカロリーが高くなりがちです。そのため、赤身のロース、ヒレ肉などを選びましょう。鶏肉は全般的に低カロリーですが、皮の部分のカロリーが高くなります。ささみや胸肉は特に高タンパクで低カロリーの食材のため、筋肉の再構築にはもってこいです！

魚介類：脂が乗っているサンマやブリ、トロ以外は一般的には高タンパク低カロリーな食品です。

卵、乳製品：卵の黄身は高カロリーですが、全卵で摂取する分には問題はありません。乳製品は、生クリームやチーズなどの脂肪分を多く含む食品以外は概ね良い食材と言えるでしょう。

他には、大豆製品も高タンパクで低カロリーな食材に代表されるものです。湯葉や豆腐、納豆、豆乳などの食品は日々の食事に取り入れましょう。

・その3：むくみ対策

ふくらはぎは心臓から一番遠い場所にあり、重力の影響で心臓に血液や水分が返りにくく血流が良くないためむくみやすくなります。長時間の立ち仕事やデスクワークは重力の関係で、下半身に水分が貯留してしまうので、時折足首を上下に動かし、ふくらはぎの筋肉を働かせて、血液を心臓に送り返すようにしましょう。もしくは着圧ソックスの着用など外側から圧力をかけることで、むくみが解消されます。着圧ソックスの場合は、ソックスを履いた状態で運動しないと、血液は心臓には送り返せません。ソックスを履いて運動するとさらに効果が期待できます！

・その4：重心の位置を整えよう

立っている時、歩行時の重心の位置がズレているとふくらはぎにもさまざまな問題が生じます。股関節や足首、足裏の柔軟性の低下や効率的に働けていないと重心の位置、骨や関節の正しい位置が整わず、ふくらはぎの筋肉も効果的に働くことが出来ません。その結果、むくみが残ってしまったり、ふくらはぎの筋肉に負担がかかり、太くなってしまいます。姿勢不良を正す、踵をしっかりとつけて歩くなど重心の位置にも気をつけるようにしましょう。

■ふくらはぎを細くするためのエクササイズ

ふくらはぎを細くするための具体的なエクササイズ方法について解説します！

・まずは脛とふくらはぎをほぐそう！

1．四つ這いになり、右膝の裏にボールを挟む。

2．右膝のお皿の真下あたりにある、飛び出している骨にローラーに乗せる。左膝は、ローラーの真横に移動する。

3．右膝を右斜め上、つま先を左斜め下に向け、右のすねの外側の際にローラを当てる。

4．ローラーを前後に動かして筋肉をほぐす。

・股関節の柔軟性も大切！

【股関節のストレッチ】

1．膝立ちから片足を横に開き、開いた足裏は床につける

2．肘を床についたら、息を吸って、吐きながらお尻を後ろに引き、内ももを伸ばす

◎目安回数：左右10回ずつ行う

・ヒップリフトで足の付け根からコンディショニング！ 

1．仰向けになり軽く膝を立て、うちくるぶしの下にボール、膝の内側に4回ほど折り畳んだ厚めのバスタオルをふわっと挟む。

2．「1．」の状態をキープし足首は90°に保ったまま、お尻を少し浮かせる。この時膝のバスタオルやビールはキツく挟まないようにする。

3．かかとでマットを押しながら、ヒップリフトを20回繰り返す。

◎ポイント：この時腰の後ろとみぞおちの後ろをしっかりとマットにつける。

・ふくらはぎのインナーエクササイズ！

1．両膝を立てて三角座りの姿勢で座る。この時足首は90度、両足の親指の横はそろえてキープする。

2．両足の小指を扇が開くように動かす。

3．20回繰り返す。

 

■まとめ

夏場の露出、もしくは冬のロングブーツのシーズンにはふくらはぎが太いとお悩みの方も多く聞かれます。ふくらはぎが太くなる原因は、筋肉質や筋肉がつく以外に、脂肪や筋肉の痩せ、むくみや血行不良などが挙げられます。適度に運動する、筋肉を動かしてポンプ作用で血行を促進する、などの方法で改善できるでしょう。他にも、骨格タイプにより太く見えてしまう場合や下半身全体のディコンディショニングによっても太く見えてしまうことがあるため、自分自身の骨格についてよく知り自分に合ったファッションを選び、筋肉のほぐしやエクササイズを行うことでふくらはぎをほっそり見せることが可能です。

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ご自分の好きな時間に好きな場所で行うことができるため、無理なく継続して行うことが可能です。「ふくらはぎが太くて悩んでいる」「今年の夏こそはふくらはぎを細くしたい」と思っている方は、是非試してみてください！

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